N分N乗方式 | 税理士法人アクアのスタッフのブログ

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 少子化対策の一環として、所得税に「N分N乗方式」を導入することの議論が高まっています。

「N分N乗方式」は、戦後の少子化対策として1946年にフランスで導入され、出生率引き上げに一定の効果を持つとされる制度です。

子供は2人目までは0.5人、3人目からは1人として計算します。このため、共働き夫婦と子供2人の4人家族の場合、「N」にあたる数字は3となります。

夫婦の合算した所得をこの「3」で割った金額に税率をかけて、仮の所得税額を決めたあと、再び「3」をかけて、納税額が決まります。

ではN分N乗方式が導入された場合、納税額はどのくらい変わるのでしょうか。

夫婦と子供2人の家庭で収入から保険料などを控除した課税対象が600万円の場合(1人の所得が400万円、配偶者にあたるもう1人の所得が200万円の場合)所得税は47万円5000円になります。
N分N乗方式では、30万7500円になり、16万円7500円減る計算になります。 


 しかし、N分N乗方式は累進課税が機能しにくくなります。中低所得者と比べて高額所得層に有利となり、所得の再分配機能が低下します。
片働きより共働き世帯に不利になるなど、格差拡大につながるという点もあります。

導入までには所得税の大掛かりな改正が必要と考えられ、実現するにはハードルが高いかもしれません。 

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