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週間ランキング@USA速報!(7月31日付)

1位 (↑) Wedding Crashers (オーウェン・ウィルソン主演/公開未定)
2位 (↓) チャーリーとチョコレート工場 (ティム・バートン監督、ジョニー・デップ主演/9月10日公開)
3位 (初) Sky High (カート・ラッセル主演/公開未定)
4位 (初) ステルス (ジェイミー・フォックス主演/今秋公開)
5位 (初) Must Love Dogs (ダイアン・レイン、ジョン・キューザック主演/公開未定)
6位 (↓) ファンタスティック・フォー[超能力ユニット] 

        (ジェシカ・アルバ、クリス・エバンス主演/9月17日公開)
7位 (↓) アイランド (ユアン・マクレガー主演/公開中)
8位 (↓) がんばれ!ベアーズ ニュー・シーズン (ビリー・ボブ・ソーントン主演/今週公開)
9位 (↓) 宇宙戦争 (スティーブン・スピルバーグ監督、トム・クルーズ主演/公開中)
10位(→) 皇帝ペンギン ([声]ロマーヌ・ボーランジェ/公開中)

セルラー

2005年度上半期マイ・ベスト5に入る映画『セルラー』をご紹介。

アミューズソフトエンタテインメントセルラー


「LA・コンフィデンシャル」でアカデミー賞を受賞したキム・ベイシンガー主演。
「セルラー」=「携帯電話」を見事に使った息もつかせぬ極上サスペンス?である。

ある日、携帯電話に見知らぬ女から助けを求める電話がかかってきたら、
あなたはどうする?
イタズラ電話と切ってしまう?
もしその電話が本当だったら?
もし自分しか彼女を助ける事が出来ないとしたら?

高校の化学教師であるジェシカは夫と息子の三人暮らし。
ある日、突然見知らぬ男たちに拉致され、監禁される。
目の前には粉々に壊れた電話が一台。

男たちの目をかいくぐり何とか電話線を復旧させるジェシカ。
偶然かかった相手はライアンという若者の携帯電話。
必死に「自分と家族の身に迫る危険」を説明するが……

誰が?何故?何の為に?
ジェシカ達の運命はこの1本の携帯電話に委ねられた!

脚本を書いたのはラリー・コーエン。私が大好きな脚本家の一人である。

前作「フォーン・ブース」(主演、コリン・ファレル)では電話ボックスから
出る事が出来なくなる男のサスペンスを書いている。

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパンフォーン・ブース


同じ場所に主人公を釘付けにしながら進めるサスペンスはかなりの筆力が必要。
この映画も面白かったが今回は、ボックスから動き回れるセルラーに乗り換え
(余程の電話好き?)
携帯ならではの機能や、利点、欠点を見事に駆使してハラハラ・ドキドキの
ドラマを見せてくれている。

何がうまいってもちろん「サスペンス要素」もうまいのだが、あちらこちらに
「笑い」がもり込まれていて、「コメディの要素」も強いこと。
こんなシリアスな話なのに何故か笑いが起きる作品はそうないと思う。
誘拐されそうな子供を捜してくれと頼まれるライアン。
必死で探しているその子供の名前が「リッキー・マーティン」だったり。
映画好きには「クス」って笑えるシーンもある。
例えば、誘拐される息子を探すときの目印は「ロード・オブ・ザ・リング」の
リュックサックだったり。

細かいところまでこだわった?脚本に最後の最後までライアンと同じく
必死な気持ちで(どこか笑いながら)
「頑張れ!ライアン。君しかいないんだ!」
と応援せずにはいられない。

このライアン役のクリス・エヴァンスはこの先ブレイクな予感なので
チェック要です!

とにかく色んな意味で面白い作品なのでハラハラドキドキしながら笑ってください!

(2004年・アメリカ映画)

(芝田 佳織)

「オペラ座の怪人」DVD発売

1870年代。豪華絢爛のパリ・オペラ座。
その地下に住む仮面をかぶった謎の怪人・ファントム。
彼が愛を求めた時、悲劇の舞台の幕があがった……

「キャッツ」「エビータ」など数々のミュージカルを大ヒットさせた天才作曲家・アンドリュー・ロイド・ウェーバー。
彼が自身の最高傑作と認める「オペラ座の怪人」。

2004年度、アカデミー賞3部門ノミネート。
ジョエル・シュマッカーの手により世界観はそのままに、舞台では出来えなかった
数々のシーンが盛り込まれた劇場版が8月26日、DVDとして発売される!
(コレクターズエディション&通常版)

メディアファクトリーオペラ座の怪人 通常版


1919年、物語は廃墟となったオペラ座から始まる。
かつて栄華を極めた劇場で行われているオークション。
老紳士・ラウルと年老いたバレエ教師・マダムの姿がある。
そしてついに「例のシャンデリア」が紹介される。
謎の惨劇に関わったシャンデリア。
ベールが取り払われた瞬間……

一気にタイムスリップしていくオペラ座。
廃墟は1870年代の豪華絢爛・仮面舞踏会の世界へ。

映画を観て鳥肌がたった!あまりない経験だ。
「すごい」、としか言えない自分の語彙の少なさが情けない。
しかし50音じゃ表現出来ないくらいの映像なんだ。
これ観るだけでも映画を観た価値はある。

この物語は悲しい「愛」の物語だ。
怪人の美しい歌姫・クリスティーナに対する狂おしいほどの愛。
この映画では醜いがために悲しい少年時代を送った怪人の過去まで明らかになる。

愛されたい……
過去を明らかにすることで怪人の愛をさらに切なく浮き彫りにする。

元・衣装デザイナーだったシュマッカーだけあり今回も衣装の素晴らしさには
目をみはる。
「エリザベス」でアカデミー賞衣装賞にノミネートされたアレキサンドラ・バーンに
膨大な衣装デザインを依頼。
この衣装がさらに妖艶な世界を奥深いものにしていく。

主演はファントムにはジェラルド・バトラー。

クリスティーナにはエミー・ロッサム。
7歳よりオペラの舞台に立っていたという彼女の歌声は見事。
「ミスティック・リバー」「デイ・アフター・トゥモロー」
と話題作の出演が続き、これから注目すべき女優の一人だ。

「ミュージカルが嫌い」という人もいるだろう。
でもこの作品はすでに一つの「芸術作品」なのだ。
「ミュージカル」という言葉では片付ける事ができない。
それくらい「すごい」のである。


(2004年・アメリカ/イギリス映画)

(芝田 佳織)

アルフィー

久々にジュード・ロウしか出来ない男前系の作品がやってきた。

主人公の名前は「アルフィー」。楽しく色んな女と遊べればいい。
金だって墓まで持っていけるわけでなし。
日々、楽しく生きられたらいいさ、と思っているプレイボーイが
本当の幸せとは何かを知る、そんな話である。

「もし本当に愛せる人を見つけられなかったらあなたは『無』なのよ……」

そんな歌詞がエンディングロールに流れる。

そりゃそうだろう。そりゃ見つけられるに越した事ないさ。
でも全ての人が見つけられるわけないんだよ。
妥協してる人もいる。最初はそう思ったのに違った人もいる。
見つけられてもその人とはどうしてもうまくいかない事もある。
それを「無」の一言で片付けられちゃやってられない。
と思ったりもする……

まあそんな愚痴はさておき、注視すべきはスーザン・サランドン!
将来こんな女性になれたらいいのに、と思える女優である。
美しく、色っぽく、知的で自分を持ってそう。
今回も年下アルフィーが憧れる年上女性を見事に演じる。

日本にこんなかっこいい50前後の女優ってあまりいないでしょ?
男に媚びず世間に媚びない、みたいな。
思いつく限りで桃井かおりさんか夏木マリさん?

とにかくジュードファンなら、観て満足な作品ではある。
久々に男前ジュードが満載であるゆえ。

惜しい所は、このアルフィー、プレイボーイなわりにあまり素敵な口説き
文句は言わない。
ま、顔がいいから努力しなくても女がついてくるんだけど
もっと「わー、この男うまいわ!」と思わせるシーンが
あってもいい気がした。
最初のシーンで中年のオバサンをメロメロにするんだけどそこは結構
良かったんだけどね。

そして結局本当に好きだったのは?
そしてその理由は??
愛を語るならやはりその辺りをはっきりして欲しかったかな。
アルフィーの魅力を見せて欲しかった。

でもすごく共感できたのは、付き合っていた相手が
違う相手を選んだ時にアルフィーが言う台詞。

「その人にあって僕にないものは何なの?」

これって本当はすごく聞きたいけどなかなか聞けない事だと思う。
この台詞、結構共感?したな……
それは恋愛以外でもたまに思う事。
昔の就職活動の時とかね……

(2004年・アメリカ映画)

(芝田 佳織)

インファナル・アフェア トリロジーBOX発売

11月2日に「インファナル・アフェア トリロジーBOX」が 発売される。
ディカプリオ&ディモンでリメイクされる事が決まっている「Ⅰ」から、
最新の「Ⅲ」まで集めたこのBOX。
今から発売がとても楽しみである。
ポニーキャニオンインファナル・アフェア トリロジーBOX


「インファナル・アフェア」

警察とマフィア、対立する2つの組織。
マフィアの構成員だが、幹部サムの指示に従い香港警察に入隊するラウ。
ウォン警視に才能を見込まれ、マフィアの潜入捜査官として送り込まれたヤン。

二人の因縁めいた関係は対照的でありながらとても似ている。
複雑な生い立ち、恋愛、そして自分を見失っていく様子。
「心」は「人」としての生き方に沿って変化していく。

この映画のテーマは仏教の「無間道」。
これは「地獄」を意味する。
自分と正反対の身分を手にする事により
逃れられない「無間地獄」
→「時間が止まることなく続く地獄」に落ちていく二人の男の悲しき物語だ。

香港を代表するスター、アンディ・ラウとトニー・レオン。
そして若き二人を演じるエディソン・チャンとショーン・ユー。
これほど贅沢なキャスティングを実現させたのはやはりこの練り上げられた
脚本の力と言っても間違いではないだろう。

相手の「犬」を探ろうと必死になるラウとヤン。
二人の能力の高さが互いを引き寄せる。
癖、小道具、目の動き。
どれも見逃してはならないものばかり。
身分を知られれば「死」。

この仏教的感覚がハリウッドに果たして伝わるのだろうか?
Ⅰで魅せる、自分が潜入であると知っているただ一人の人物・ウォン警視の
死体を見つめるトニー・レオンの顔。
そしてⅢで魅せるアンディ・ラウの涙が今でも忘れられない。

(香港映画)


(芝田 佳織)

HINOKIO ヒノキオ

代理登校ロボット第1号。
それがヒノキオ。
引きこもりの少年サトルの遠隔操作により、サトルに成り代わって学校に通う事になった、ちょっと変わったお友達。
そんなヒノキオに、悪ガキ3人組が目を付ける。

この3人、ヒノキオを落とし穴に嵌めたり、やってる事は一見イジメっぽい。
でも、転入生にちょっかい出すなんて、子供の世界じゃ、よく有る事。
ただ好奇の目を向けるだけのクラスメート達とは違って、一番フツウに接しているような気がして、何だか微笑ましかった。

やがて、塾に通う子、ゲームにハマる子が集まらなくなり、リーダー格のジュンとヒノキオの、1人と1体で行動する事が多くなる。
幼い心に傷を持つ者同士、友情と呼べるような感情が芽生えるが、サトルは相変わらずヒノキオを通してしか話そうとしない。
外での行動をヒノキオまかせにしているサトルの毎日は、彼が夢中になっているゲームの世界と何ら変わらないものだった。

本来の子供の在るべき姿として、フィルムの中で息づいているジュンが、サトルの「感じたい」と思う気持ちを呼び起こすのは、ごく自然な流れだ。
釣りの経験を訊かれて、ゲームでやったと答えるサトルに、ジュンは言い放つ。
「そんなの、やったうちに入らないんだよ」

どんなに科学が進歩しようと、人は人と触れ合わなければ、きっとダメになってしまう。
ヒノキオをぶってしまったジュンの手に、走る痛み。
だけど、それ以上に、殴ったジュン、殴られたサトルの心が、強く痛みを感じていただろう。
本気でぶったから、心がへこむし、本気でぶったから、痛みの分だけ気持ちが伝わるのだ。
そう、伝える事が大切!

ヒノキオのランドセル姿や、無表情なのに段々表情豊かに見えてくる顔は、もっともっと見ていたいと思わせるほどのキュートさ。
思わず、一家に一台!と言いたくなるけど、ヒノキオに頼らない自分でなくては、ネ。


(2004年・日本映画)

(川口 桂)

バットマン ビギンズ

アメコミヒーローの中で唯一、超人的な力を持たないバットマン。何故コウモリなのか、何故悪を憎むのか、バットスーツやモービルはどうやって造られたのか、その全てが明らかになる……

ゴッサムシティーに住む億万長者の息子、ブルース・ウェイン
幼い頃、彼は目の前で両親を殺害される。
ただ、殺害されたのではない。
オペラの観劇中、自分が出たいと言い出した為、殺されたのだ。
彼の心に芽生えたのは「悪を憎む心」「復讐心」そして「罪悪感」。
彼は「悪」に立ち向かう為、放浪の旅に出る。
そして「影の軍団」のリーダー、ラーズ・アル・グール(渡辺謙)、
その代理人、デュカード(リーアム・ニーソン)と出会うのだが…

監督は「メメント」「インソムニア」のクリストファー・ノーラン。
ワーナーからの熱いラブコールを受け、
新・バットマンの世界を繰り広げる。

今度のバットマンに感じるものは「リアルさ」。
実際に作られたゴッサムシティを本当に飛び回るバットマン。
この腐敗した街はかつてのシリーズの様にファンタジー的な世界観とは違い
未来のNYやシカゴを思い起させるような街である。

俳優不足。それは日本だけではない。
ブラッド・ピット、トム・クルーズ、キアヌ・リーブス、ジョニー・デップ。
彼らはいまだ頂点にいる。彼らを超える俳優は?その可能性があるのは?
そう考えたときあまり思い浮かばない。
人気で言えばオーランド・ブルームあたりか?
でもどうも演技面・存在感において少々心配である。

ここで次世代を担うであろう俳優として私はこの二人を挙げたい。

もちろん一人は主役のクリスチャン・ベール。
今回ノーラン監督は3つの顔を使い分けられる俳優を探した。
バットマンの時のブルース。素顔のブルース。そしてプレイボーイを装う
仮の姿のブルース。
そこで目をつけたのがクリスチャン・ベール。
「マシニスト」で不眠症の激ヤセ男を演じるため「これ以上痩せては危ない」
と医師に言わせたベール。

アミューズソフトエンタテインメント マシニスト

実際ベールは撮影前、痩せすぎて腕立て伏せが一度も出来なかった。
しかし映画を観てのお楽しみだが、どうやって戻したの?っていうか
倍増してる!!と驚くばかりの筋肉を披露。
この役者魂と複数の顔を演じられる俳優は必ずや映画界で
引っ張りだこになるはずである。

もう一人は悪役、キリアン・マーフィー。
「28日後」の主役をしていた彼は、ブルース役の最終にまで残った。
もしかしたらマーフィー版バットマンだったかもしれない役者だ。
ノーラン監督がどうしても彼にこだわり、この役に抜擢したと
いうだけあり、美しくも怪しい不気味な雰囲気を見事に出している。
存在感、役者にとって一番必要なもの。
彼はそれをもっている気がする。

復讐とは正義か?
「正義と自己満足のはざま」への問題提起にもとれる作品。
悪に悪でいいのか?それは今のアメリカへのメッセージでもあるかの様に。
ただのアメコミヒーローものではない新しい世界を一度のぞいて欲しい。


(2005年・アメリカ映画)

(芝田 佳織)

ラブ・アクチュアリー

「お勧めの恋愛映画は?」「クリスマスにぴったりの映画は?」
私の答えは迷わず「ラブ・アクチュアリー!」である。

ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
ラブ・アクチュアリー


ヒュー・グラント、エマ・トンプソン、リーアム・ニーソン、アラン・リックマン、
コリン・ファース……
総勢19名もの主要キャストが繰り広げる物語のテーマは「愛」!
「愛」を信じたい時、「愛」に迷った時、「愛」を忘れかけた時、
19名の「愛」の中にきっと答えが見つかるはず。

『ブリジット・ジョーンズの日記』の脚本家リチャード・カーティスが
初メガホンをとったこの作品は私が2004年、一番最初に号泣した作品である。

「愛」は一人では作れない。でも2人だけのものではない。
その裏では多数の人が辛く、悲しく、切なく、狂おしい
思いを持っている。

親友の妻を愛している男性。
障害を持つ弟のため長年、愛する人に想いを伝えられないOL。
妻を亡くしてしまった男。
高嶺の花に恋をしてしまった少年。

それぞれ単品でスポットを当てているようで、
ラストには完璧に繋がる人間配置図。
群像劇でしか出来ない面白さをここまでみせられた映画は
少ない。
ただ繋がるだけならあるだろう。
でもこの映画はそれぞれのキャストの心がすごくわかるのだ。
フラレた事も、想いを伝えられなかった事もない、という方は
観る必要はない。
一度でもそんな気持ちを味わった人なら彼らの切なさが
わかるはず。誰もが愛されたいと思っているから。

「愛」を伝えてしまった事を後悔する事もある。
それでも、「愛」を伝えよう…
だって「愛」はどこかに繋がっているのだから。
そんな監督のメッセージが聞こえてくるかのようだ。


(2003年・イギリス/アメリカ映画)

(芝田 佳織)

週間ランキング@USA速報!(7月24日付)

1位 (→) チャーリーとチョコレート工場 (ティム・バートン監督、ジョニー・デップ主演/9月10日公開)
2位 (→) Wedding Crashers (オーウェン・ウィルソン主演/未定)
3位 (→) ファンタスティック・フォー[超能力ユニット] (ジェシカ・アルバ主演/9月17日公開)
4位 (初) アイランド (マイケル・ベイ監督、ユアン・マクレガー主演/公開中)
5位 (初) がんばれ!ベアーズ ニュー・シーズン (ビリー・ボブ・ソーントン主演/今秋公開)
6位 (↓) 宇宙戦争 (スティーブン・スピルバーグ監督、トム・クルーズ主演/公開中)
7位 (初) Hustle & Flow (未定)
8位 (初) The Devil's Rejects (未定)
9位 (↓) バットマン・ビギンズ (クリストファー・ノーラン監督、クリスチャン・ベール主演/公開中)
10位(↑) 皇帝ペンギン ([声]ロマーヌ・ボーランジェ/公開中)

ミセス・ダウト

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン ミセス・ダウト〈特別編〉

市原悦子もビックリの、パワフル家政婦登場!
彼女の名前はミセス・ダウトファイアー。
英国人らしい上品な物腰と、見事な家事の腕前は、家政婦として申し分なし。
唯一の欠点と言えば、彼女が男って事ぐらいか。
そう、愛は地球を救うし、変質者も増やす…いやいや、“彼女”は決して変質者などではない。
一人の、子煩悩な父親ってだけ。

事の始まりは、ヒラード夫妻の離婚劇。
しっかり者のママが、だらしな~いパパに愛想を尽かし、結婚生活はジ・エンド。
パパは泣く泣く子供たちとサヨナラする。

だけどパパは、とんでもない事を思い付く。
ママが家政婦を探している事を知って、自分が応募しちゃうのだ。
ほとんど塗装のようなメイクを施し、ボディスーツで老婦人特有のふくよかさを演出、『サイコ』の老婆もどきのカツラを頭に乗っけるという完全武装。
得意の七色の声を駆使して、まんまと潜り込む事に成功する。

このハチャメチャなパパを演じるのは、ロビン・ウィリアムズ。
撮影の度に3~4時間かけてメイクをし、根性で“女”になった。
得意のモノマネやアドリブは、そんな彼の息抜きなのか。
ホットドッグ(!)を除いて、何のモノマネか、日本人の私たちにはなかなかピンと来ないけど、それでもなんとなく笑えてくるのはさすが。

監督は、クリス・コロンバス。
「それ、誰?」とお思いの方でも、『ホーム・アローン』『ハリー・ポッター』の2大人気シリーズを撮った監督と聞けば、この手のファミリー映画が得意だという事が分かって戴けるだろう。
いつもの子供目線での描き方とは違って、今回は父親の立場から、親子愛にグーッとアプローチしている。
世のお父さん方も感情移入しやすい設定だ。
子供たちの為に右往左往するロビン・パパの姿に胸がズキズキ痛んだら、それは子供とのコミュニケーション不足による症状かも。
早めの処置を。


(1993年・アメリカ映画)

(川口 桂)