ミセス・ダウト | 映画-CAN

ミセス・ダウト

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン ミセス・ダウト〈特別編〉

市原悦子もビックリの、パワフル家政婦登場!
彼女の名前はミセス・ダウトファイアー。
英国人らしい上品な物腰と、見事な家事の腕前は、家政婦として申し分なし。
唯一の欠点と言えば、彼女が男って事ぐらいか。
そう、愛は地球を救うし、変質者も増やす…いやいや、“彼女”は決して変質者などではない。
一人の、子煩悩な父親ってだけ。

事の始まりは、ヒラード夫妻の離婚劇。
しっかり者のママが、だらしな~いパパに愛想を尽かし、結婚生活はジ・エンド。
パパは泣く泣く子供たちとサヨナラする。

だけどパパは、とんでもない事を思い付く。
ママが家政婦を探している事を知って、自分が応募しちゃうのだ。
ほとんど塗装のようなメイクを施し、ボディスーツで老婦人特有のふくよかさを演出、『サイコ』の老婆もどきのカツラを頭に乗っけるという完全武装。
得意の七色の声を駆使して、まんまと潜り込む事に成功する。

このハチャメチャなパパを演じるのは、ロビン・ウィリアムズ。
撮影の度に3~4時間かけてメイクをし、根性で“女”になった。
得意のモノマネやアドリブは、そんな彼の息抜きなのか。
ホットドッグ(!)を除いて、何のモノマネか、日本人の私たちにはなかなかピンと来ないけど、それでもなんとなく笑えてくるのはさすが。

監督は、クリス・コロンバス。
「それ、誰?」とお思いの方でも、『ホーム・アローン』『ハリー・ポッター』の2大人気シリーズを撮った監督と聞けば、この手のファミリー映画が得意だという事が分かって戴けるだろう。
いつもの子供目線での描き方とは違って、今回は父親の立場から、親子愛にグーッとアプローチしている。
世のお父さん方も感情移入しやすい設定だ。
子供たちの為に右往左往するロビン・パパの姿に胸がズキズキ痛んだら、それは子供とのコミュニケーション不足による症状かも。
早めの処置を。


(1993年・アメリカ映画)

(川口 桂)