留学生日記59~朗読を学ぶ~ | パリと音楽と大学と

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パリにて声楽、シャンソンを指導。パリの音楽学校在学中より、フランス各地・ヨーロッパで様々なコンサートを経験。フランス国家公認声楽講師資格。アラフィフの物語を振り返るつもりです。

といっても・・センセのお話。4人もいる個人指導の中の唯一の女性、S先生には、学校に入る前にもレッスンにときどき通いました。フランス作品への情熱をうけとめてくださったのか、(あるいは、単に私がしつこかっただけか)私のつたないフランス語にも、とっても丁寧に指導してくださいました。


私の入ったのは古楽科。古楽とはなんぞや?というと、おおよそバロック時代と呼ばれるあたりの音楽のこと。日本で有名なのは、バッハ、ヘンデル。もっとさかのぼって、ルネサンス時代(美術の方が有名かもしれません)も古楽にはいりますが、少し影はうすく、やはり当時、仕事の需要も多かった?バロック作品の勉強が主になりました。

バッハヘンデルにかくれて日本ではちょっとマイナー?なようですが、フランスにもちゃんと、リュリ、ラモーといった作曲家がいたのです。もっともっと知られていない作曲家もいます。これらのフランス語作品を上手にうたえたら!というのが私の悲願のひとつでした。


そこで必要なのが、このS先生のクラス。


朗読



の授業です。太陽王ルイ14世の時代に栄えたという音楽の大事な場を占めるのが歌・オペラです。そのメロディは、演劇のセリフの抑揚をもとにして音がつけられたとか。特に、レチタティーフと呼ばれる“話すように”歌う部分は、セリフがベース。上手に朗読できれば、上手に歌える・・・・かもしれない。だから、朗読のレッスンがカギとなります。もちろんフランス人も、受けています。