As you know I'm Akaneko!
初めましての方こんにちわ☆
また来て下さった方ありがとうございます(。-_-。)✨緋猫です✨
蒼穹のファフナー『RIGHT OF LEFT』いきましょう。
『RIGHT OF LEFT』とは、
「去りゆく者の権利」という意味が込められています。
が、このアニメを最後まで見てみると、単語に別の意味を見出せたりも。
L計画とは、蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT (以下RoL)劇中で発動、実行された計画。
生駒正幸が発案し、皆城公蔵が承認した危機回避プログラムで、建造されていたファフナー・ティターンモデル4機全てが投入された。
参加要員は選抜されたパイロット8人、各スタッフ32人の計40人。
作戦期間は60日間。作戦終了までのタイムカウントは、大ホールのモニターに表示されていた。
竜宮島海面下の左翼部L区画を切り離し、"Lボート"としてある程度潜行してから浮上、海上を自動航行しながらフェストゥムを引き付けて迎撃する。
本編終盤のNブロック分離シーンで一瞬見えるコンソールにL区画がないのはこの為。
その間、参加者達にとってはこのLボートが竜宮島となる。
フェストゥムの読心能力で作戦の全容が露見するのを防ぐため、作戦指揮官の早乙女柄鎖にすら全容は伝えられておらず、Lボートが今どこを航行しているのか、そして竜宮島の現在位置と航路すら参加者全員共通で不明。
生駒正幸も病床ながら参加する予定ではあったがその直前に死去。これが祐未のメモリージングが解放され、彼女がL計画に参加する遠因となった。
初めて敵を倒し、みな、浮かれた。
喜びで、不安をかき消そうとした。
もう、後戻りは出来なかった。
島を守る為の文字通り島が危機を回避する為の計画だったが参加者、特に8人のパイロットにとっては過酷で残酷な作戦となった。
Lボートには2日に1度フェストゥムの襲撃があり、作戦開始から僅か6日で同化現象によって咲良同様昏睡状態に陥ったパイロットが出てしまい 、それを皮切りに次々戦死ではなく同化現象によって脱落していくパイロットが出始める。
コード形成率の高いパイロット達でも、パイロット間のクロッシングで読心を防ぐ目的でのジークフリードシステム搭載により、ノートゥングモデルの数十倍にまで跳ね上がった同化速度は大きな負担となり、最大15分間しか戦闘時間はなかった。
しかも脱落に伴って、搭乗の頻度が高まると同化の進行は蓄積されていく。
コード形成率は「 どれだけファフナーと一体化出来るか 」という数字であり、「 同化現象にどれだけ耐えれるか 」の数値である同化耐久率はパイロット選抜においては重視されていなかったようで、更にジークフリートシステムは蒼穹作戦で取られた分割方式ではなく文字通り 1機につき丸ごと1つ搭載する方式 が執られていた事も、同化速度が爆発的に上がった要因だった。
しかもこの時はまだ同化現象に対する治療法が確立されておらず、同化現象を起こしたが最後、医療スタッフもただ見殺し同然に結晶化して"いなくなる"のを見守る事しか出来なかった。
だがフェストゥムはLボートを竜宮島と認識している為攻撃の手は止まないどころか激化の一途を辿っていき、いつしか非戦闘員にも死者が出始める。
大ホールモニター下には、まだ戦えるパイロット達の生きたい、死にたくない、島に帰りたいという叫びが日に日に増えていった。
その悲痛な落書きも、数を重ねる毎に前向きなものから「帰りたい」「おかあさん」と悲痛さを増していく一方で、どれだけパイロット達が精神を摩耗させていっているかを物語っていた。
そんな中、作戦終了まで残り29日時点で祐未の搭乗していたファフナーが激戦の末コックピットブロックが半ば露出するほど損傷し使用不能になる。
声のない叫びも届かず、末期症状を起こしたパイロット達は次々に結晶化し"いなくなって"いき、更にまだ戦えるパイロットにも初期症状が出始め、更に精神を追い詰めていく。
そして 「自分たちの武器であるファフナーにじわじわと殺される」 という絶望や恐怖を爆発させた村上剛史が 「どうせみんないなくなる」と殴り書きをしてしまい、僚は激怒してそれを咎めたが、とうに恐怖と不安が臨界点を越えていた残り4人となったパイロット達は泣き崩れた。
そして残り13日時点で村上が戦死、コックピット諸共えぐられて大破した為使用できるファフナーも残り2機のみになり、追い打ちをかけるように後に生存パイロットの立木惇が負傷し、戦えるパイロットも僚と祐未のみとなってしまった。
同じ頃、総士が一騎が傷付けたことで失明していた片目が見えた事でマークアインとの同化実験に失敗。ジークフリートシステムへの搭乗が決定していた。
その決定を知らされた席で、総士は父に尋ねた。L計画参加者達の予想生存率を。
L計画を承認した公蔵、そして計画発案者の生駒だけは知っていた。
算出されていた、L計画参加者の予想生存率はあまりにも低かった事を。
同化の進行速度を考慮すれば、たとえパイロットから戦死者が出なかったとしても ヘタをすれば60日を迎える前に全滅してしまう恐れもあった。
それを聞いた総士は何故それを知っていながら承認したと激昂した。今回のように予想生存率の低い戦いとわかっていながら彼らを送り出したように、
ジークフリートシステムという後方の安全圏から仲間を、幼馴染達を死地へ赴かせろと言うのかと。
だが公蔵はあくまでも 生き残るために 立てられた作戦だったと諭し、一時的なものであっても竜宮島の平和維持の為、反撃の準備を整える為、
何より 参加者全員の無事を信じて 計画を承認した公蔵は、万一島の位置を特定されフェストゥムに島のコア=皆城乙姫を同化された時に備え、島の全武装関連施設の封印を決意。
これが自身の死に直結する事をまだ知らなかった。
そして総士は島のコアとして眠る妹に問い掛けた。
過酷な状況であっても生きようとする人の「意思」は自分に背負えるのか、と。
妹は、何も語らなかった…―
そして60日目、計画終了日。
最初40人いた参加者は、度重なる襲撃により公蔵の願いも虚しくパイロット3人を含めたった12人となっていた。
計画終了時刻を迎えると大ホールモニターがせり上がり、脱出用の潜水艇プラットフォームが姿を現す。
負傷していた惇は潜水艇に乗艦、僚と祐未は残った2機のティターンモデルに搭乗しLボートを離脱した。
L計画終了を迎えると襲撃中のフェストゥムを巻き込んでLボートそのものが自爆するようプログラムされていたのだ。
生駒の「フェストゥムは海中で活動出来ない」という定義を信じて潜水艇とファフナーはLボートの爆発圏内から離脱に成功。
その時点で初めて竜宮島の現在座標を知り、まさに目と鼻の先という地点まで航行した時だった。
海中で活動できないはずのフェストゥムが、潜水艇の目の前に現れた。
これまでの定説が覆され、驚愕する潜水艇ブリッジ。応戦しようとしたものの完全包囲されており、残存2機のファフナーも潜水艇から離れており反撃も出来ず撃沈。
この時潜水艇は竜宮島が捕捉しており、潜水艇のシグナルロストが確認されAlvisの司令室にも衝撃が走る。
その時、これまで比較的平静を保っていた祐未が遂に限界を越えて泣き叫んだ。 このままフェストゥムを振り切って島に帰ろう、島に帰りたい と。
僚はそれでは 作戦の意味がなくなる と諭し帰還を断念。
フェストゥムを巻き込んでのフェンリルによる自爆を決意する。
「父さん・・・褒めてくれるかな」
そして2人は海流を計算した上で「運がよければ海流に乗って残骸は島に帰れる」地点の海底に辿り着き、
マリンスノーが降る中僚は「好きだ。いや、好き"だった"」と告白する。
祐未は「好きかどうかは分からない。けど、そんなものはとっくに越えていた」と返答した。
「僚…今そばにいてくれるのが、あなたでよかった。すごく…そう想うの」
「…そっか」
「これって…好きってことなのかな。でももっと…それ以上のものを感じる…」
だが、祐未の身体はもう大部分が結晶化していた。
地点到達時点で搭乗限界時間を13分オーバーしており、同化耐久率が低い祐未にとってそれは大きすぎる負担でしかなかった。
結晶化が進んでいく中、告白は続く。
「あなたがそばにいてくれたから…わたし・・・―」
全てを言い終える前に、僚の機体が握っていた祐未の機体の手が抜け落ち、そして機体が崩れ落ちた。
半ばで途切れた言葉。
消えた気配。
そして、途絶えたクロッシング。
全てを察しながらも僚は声を掛け、そして泣き叫ぶ。
「祐未・・・?なあ…祐未…?
・・・"いなくなった"のか・・・祐未っ…」
「―以上が、俺たちの戦いだ」
「これを聞いてくれる奴がいる事を、祈ってる」
その後、僚は音声記録として1時間45分に及ぶ戦いの真実を吹き込み機体のブラックボックスに保存。
誰かが聞いてくれる事を信じて、徐々に結晶化が進む中接近していたフェストゥムと祐未の「いた」機体を巻き込みフェンリルで自爆した。
「お前たちが海に入れなかったのは…代謝出来ずに結晶化するからなんだってな…」
「代謝って…"身体を生まれ変わらせる"ことだよな…。お前たちも、"それ"を手に入れた」
「それって、"生命"になるってことだろ…―」
その時丁度、僚に「迎えにいく」と約束していた蔵前果林がマークツヴァイに搭乗して僚達を迎えに来ていたが、もう少しで合流出来たが目の前で自爆してしまい、総士から「マークツヴァイ、帰還しろ。そこにはもう・・・ 誰もいない・・・! 」と帰投命令が下され、何が起きたかを察知して涙した。
その後、海流にのって自爆したティターンモデルの残骸が流れ着き、ブラックボックスも無事回収された。
その残骸のコックピットブロックに、僚の愛犬で計画中果林が面倒を見ていた老犬のプクが駆け寄り匂いを嗅ぐと大きく遠吠えをした。
(その時奇跡的に原型を留めていたコックピットに何も残っていなかった為、自爆したには時もう"いなかった"可能性もある)
音声記録を聞いた大人たちは、計画の強行派だった大人たちですら泣いた。泣かなかった者は、聞いた者達中で1人としていなかった。
同じ頃、姿の見えなくなっていたプクを探していた蔵前は施設の倉庫に収容されたティターンモデルのコックピットブロックで眠るプクを見つける。
蔵前が不意にプクの頭に手を乗せると、既に プクは眠るように息を引き取っていた と知り、プクに寄り添って涙を流す。
そして倉庫の外からそれを聞いていた総士はそっとその場をあとにした。
「偉いわ…ちゃんと…将陸先輩のそばに…行ったんだね…。」
考察
脱出用に用意されていた潜水艇のキャパシティは参加者の数と同じ40人。このことから公蔵が 本当に全員の帰還を信じていた事が察せられる。
RoLが全体的に僚のモノローグ調なのは、大人達がブラックボックス内に残されていた僚の遺した音声記録を再生していた為。
この作戦により竜宮島に与えられた平穏は僅か半年で幕を閉じた。しかし、もう一刻の猶予も無かったアルヴィスに半年の準備期間を与え、またファフナーを使う上でのリスクを明らかにしたことは非常に大きな成果といえるだろう。
少なくとも彼らの存在が無ければジークフリード・システムを分離するというアイデアも生まれず、総士たちはもっと絶望的な戦いに放り込まれていた事は確かである。
プクの死因は老衰。当時15歳で人間の年齢に置き換えると76歳と相当の高齢であり、きっと僚が帰るのを待って彼の傍に行ったのだろう。
劇場版作品蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTHにおいて、Rボートを用いて敵陣に斬り込みを行う長期的遊撃作戦が実施された。L計画を思い出させる作戦内容ではあったものの、こちらは参加者全員の生還を前提に立案されており、全員が生存した蒼穹作戦に倣って 「第二次蒼穹作戦」と命名された。
なお、試写会で「第二次蒼穹作戦」のシーンが上映された時、それだけで会場がザワついた。
HAEの一騎の回想によると、一騎を始めとした後輩たちにもL計画があった事、その顛末と僚や祐未達参加者の最期が伝えられている。
またHAE内の灯篭流しのシーンで、放映版で死亡した咲良の父や衛・翔子・蔵前の灯篭の中に僚の灯籠が流されている事が確認されている。流した人物は定かで無いが、EXODUSにて登場する叔母の佐喜が流したのか、計画の全容を知った後輩達或いはAlvis職員の誰かではないかという推察がある。
EXODUSでは、鏑木彗の母親をはじめL計画に参加したパイロットの親族と思しき人達が連名で「第二次L計画」を提案していることが明らかになった(最低1度は提出し、反対されている模様)。いくら無駄死にではなく貴重な時間を稼ぎきったとはいえ、L計画が関係者の心に大きな傷を残していることが伺える話である。
上記の第二次L計画の賛同者は柳瀬夏樹・立木正義・柴田義竜となっており、いずれもL計画で殉死したパイロット達の苗字と一致する為、全員がL計画殉死者の遺族である事が示唆されている。
また、僚が住んでいた家は現在空き家となっており、後輩達のパイロット合宿の場として利用された。
このストーリーを見て、一期を見て、劇場版、再度二期EXODUSを見ると面白さが増しますね。
切なさと、絶望感が増すかもしれませんが、それがファフナーってアニメであり見応え感のある作品なのかもしれません。
そんなこんなで、一期25話『蒼穹』を見ようと思います。
でわまた後ほど^ ^