映画『弥生、三月 -君を愛した30年-』
2020/6/8 MOVIX川口 シアター④ E−9
6月8日の月曜日は、
川口税務署に用事があったため、
それが済んでから最寄りのアリオ川口に行き、
時間の合った本作を鑑賞。
『心霊喫茶「エクストラ」の秘密 The Real Exorcist 』
も見ようと思えば見られたが、
意地でも見ない。
開映早々、
電通と東宝の合同作品と提示されてゲンナリ。
かの、中抜きネコババ企業の電通と、
よほど実入りが確実な作品しか自社制作しない東宝のコラボとは。
近年の電通のブラックぶりが露呈する前から、
『20世紀少年』シリーズだとか、
早く手を切った方がいいと、長年にわたり思っているんだが。
というわけで、
若干「しまった」と感じながらも、
映画『弥生、三月 -君を愛した30年-』が始まればすっかり引き込まれ、
最後まで飽きずに見通した。
ところで本編内でのタイトル提示は、
『弥生、三月』だけで、
公開副題の「君を愛した30年」は見あたらなかった。
そういや、
『記憶屋 あなたを忘れない』だとか、
『小説の神様 君としか描(えが)けない物語』みたいに、
副題が添えられる作品が多いが、
メインタイトルでズバリと勝負できないところに、
送りだし側の迷いがかいま見える。
ふと思い出したが、
『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』(2007)も、
ネットのモニターで、
タイトル案がいくつか出されて、
どれがいいかを訊かれたりしたんだよね。
そうやってコツコツポイント貯める方式、
今でもあるんだろうか。
映画『弥生、三月』は副題(君を愛した30年)にもあるとおり、
とはいえ、
『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(2008)のような、
驚愕のデジタル・アンチエイジングなど望むべくも無く、
簡易メイクと髪型、衣装だけで30才の年齢差を表現。
さすがは実製作費を徹底的にケチる東宝と電通。
しかし波瑠も成田も、身のこなしや表情で30年の歳月を表現していてさすが。
ドラマ展開は、
公園のシーンでサッカーボールがないと話が成立しないところで、
ボールの入手経路がいくぶんギクシャクするが、
そういう作品から距離を置いた見方は途中からできなくなり、
引き込まれて最後までじっくりと見とおせた。
映画はやっぱり
「そんなバカな」とか「どうでもいいよ、そんなこと」と観客をシラケさせたらおしまいで、
反対に、
「うんうん、たしかにあるよな、そういうこと」とか、
思わず作品にじっくりどっぷり引き込まれれば成功で、
本作『弥生、三月』は、断然後者に属す。
波瑠の演技達者ぶりに彼女を見直し、
どことなく波多野結衣→橋本奈々未系の顔にウットリ。
『ロックンロール★ダイエット!』(2008)
等の私の鑑賞作に出てたそうだが、
『コーヒーが冷めないうちに』しか印象がない。
男性主演の成田凌は、
『翔んで埼玉』
——にも出てたそうだが、印象は特になく、
いしだ壱成とノブコブの吉村を足して2で割ったみたいな、
どことなくコミカルなたたずまいが、
映画に緊張感をもたらし、目が離せない。
あるYoutube動画によれば、
願望達成の秘訣は、
「こうなりたい」「こうしたい」という気持ちから、
「なってもいいんだ」「してもいいんだ」への切り替え、転換にあるという。
ひるがえって世間は、
とびきりの美人と結婚、
二児をもうけても、
パートナー以外の複数の女性と関係を持ってもいいんだ
とかいう、
自己中心的な行動の人ばかりなんだから、
私もいつまでも遠慮なんかしないでもよかろう。
※個人の感想です。
なぜか今頃・邦画篇2020-6②