さよなら紛争 (14歳の世渡り術)/伊勢崎 賢治
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『さよなら紛争』 伊勢崎賢治(いせざきけんじ)
問題の多い本。読まない方がいいですし、子供には薦められない。
伊勢崎賢治の考え方というのか、世界や平和の捉え方は荒っぽくて不誠実である。
憲法九条を利用するべきという立場は日本国内にも国外にも共に通用しないだろう。その感覚がないのだろうか。不可解だな。
もはや自衛隊は何度も海外へ派兵しているのである。にもかかわらず九条の解釈すら変更できないとすると、自衛隊にしても政治家にしても国民にしても大変な不自由を強いられるだろうし、現に強いられてきた。改憲が日本人向きでないとしたら解釈の変更はしなければいけない。
日本や日本人がなぜテロの標的になりにくいのかは『さよなら紛争』に書いてあるとおり日本はキリスト教国ではないからである。人道支援にあたっている人々はキリスト教徒であるケースはあるでしょうけども、大抵の日本人はキリスト教徒ではない。それが理由でテロの標的になる確率は小さいだろう。
伊勢崎賢治は日本は中立であると書いているが、実態はアメリカの属国である。
日本は平和であるというみなし、前提が間違っている。日本もオウムによる松本サリン事件と地下鉄サリン事件というテロ攻撃を受けているのだしね。
なぜここまで間違うのか理解不能である。
わかっていながらあえて九条を称揚しているとしたら、どこかの党の支援をあてにしているのだろうか。それならご自由にとしか言えないですね。しかし真相はどうだろう。
なぜ世界に紛争が絶えないのかという質問があるとしたらその回答は
今、起きている世界の紛争の大部分はイギリスなど欧州諸国の植民地政策と米ソの冷戦によってもたらされたものである。
と言う回答と
ユダヤ教、キリスト教、イスラームの宗教間の対立によって紛争や戦争が引き起こされた。
という回答になるだろう。
世界の紛争の大部分はこれらの原因によってもたらされたのである。
そして、こういう簡単な歴史は誰でも知っているはずですがなぜ詳しく書かなかったのだろうか。
ルワンダ問題についてはベルギーの植民地政策と分割統治の問題に触れていますから、まったく触れていないわけではない。しかし説明が不十分な印象が強く残りました。
タリバンやアルカイダを悪とみなすのはアメリカやキリスト教的世界観に基づくものだろう。イスラーム国やムスリムの視点から、アフガニスタンを捉えたらどういう視点になるのか詳しい説明がほしかった。
アメリカがサウジアラビアに基地を置いたのが理由でビンラディンが腹を立てた。という趣旨の説明もありますし、伊勢崎賢治はイスラーム側の視点を考える能力はあると思うので、詳しく説明するべきだろう。
タリバンがいなければアフガニスタンは国としてまとまることは難しかったという観察もあるし、詳しく考えようとすればできると思う。
アフガニスタン問題についてはアメリカの介入によりどういう国際問題が引きおこされるか、これも詳細な観察がほしかったが、子供向けの本では書けなかったとしても、仕方がないか。
ピースアドを実行すれば世界が平和になるという事はない。
この本をいいと言う人はやはりアカの人々という事かもしれない。それをあてにして活動なさるのでしょうか。つらそうだ。しかしそれも一つの生き方なのだろう。九条と平和という商品を喜んで御購入なさるのはアカだけだから、それ以外の人々が間違って購入することもあまりないだろうし、それでいいのか。
伊勢崎賢治に貢献するのがアカの役割ということか。立派ですね。
追記。これからの世界はこういう人たちの活動とは無関係に平和になっていく可能性は高いです。特に国家同士が正面装備をぶつけ合うような戦争はまず起きなくなると思います。
なぜか、その理由は、世界的に都市化が進行しているので、都市人口のほうが非都市人口よりも人口が大きくなるはずだから、それだけでも戦争が起きにくくなる。どこかの都市の経済が停止したらその影響が世界に波及してしまい問題になる。都市人口が増えたら、都市の住民は戦争を簡単に起そうという気が起きにくくなる。
それから、都市化と関連してどこの国や地域でも子供の就学率や進学率が上昇するので、兵役につく人間の比率が減少する。女性の進学率の上昇や社会進出が上昇すれば、それも戦争が起きにくくなる大きな要素になる。
女性の地位向上問題を捉えるには進学率と民間企業で地位を獲得できる確率と女性議員の比率など、総合的に考える必要があるだろう。女性の社会進出に関してこれらの要素がすべて高い水準であるなら、その国や地域は戦争を起さない可能性が間違いなく高くなる。
誰でもわかるはずのことですが、戦争にはレイプがつきものですので女性が戦争を嫌うのは当たり前なのです。ただこの問題を女性から口に出すのは大きい抵抗があるだろうから、ただ戦争反対としか言えない女性が大半なのでしょうけども。女性の戦争嫌いというのはこの分かりやすい理由によって理解できる。
女性が選挙民や政治家として大きい影響力や権限を持ってしまったら、必然的に戦争は起きにくくなります。この問題はもっと掘り下げて考えたいですが今回はここまで。次はいつ書けるだろうかな。
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