【日本語字幕付予告編 シネマトゥデイ チャンネル 2021/9/30公開:1分55秒】
【作品紹介:『Movie Walker Press』より引用。】
父が遺した火鍋店を継ぎ、秘伝のスープを再現する過程を通して、香港、台北、重慶と別々の土地で育った三姉妹が、家族の温かさに触れて、自分自身と向き合う癒しと成長の物語。
プロデューサーは2020年にヴェネチア国際映画祭で生涯功労賞を受賞したアン・ホイ。脚本・監督は「烈日当空(原題)」のヘイワード・マック(麥曦茵)。
父親の死によって初めてお互いの存在を知った三姉妹には、真面目な性格のハー・ユーシュー(夏如樹)役に香港のトップスター、サミー・チェン、プロのビリヤード選手でボーイッシュな次女オウヤン・ルージー(欧陽如枝[知])役に台湾の女優メーガン・ライ、ネットショップのオーナーの三女シア・ルーグオ(夏如果)役に中国の女優リー・シャオフォンが選ばれた。ふらふらして頼りないが愛情あふれる父親ハー・リョン(夏亮)役に歌手・俳優のケニー・ビー(鍾鎮濤)など。
この映画の「花椒の味」とは何か。三姉妹の名前に込められた「祈り」が心に沁みわたる。
【あらすじ:『映画.com』より引用。】
旅行代理店で働くユーシューのもとに、いきなり「父が倒れた」という知らせが入る。大急ぎで病院に駆け付けた時には、すでに亡くなっていた。父リョンとは長らく疎遠になっていたが、最後に話すことすらできなかった。
久しぶりに父の火鍋店「一家火鍋」へ行き、遺品の携帯電話を確かめていると、ユーシューは少しばかり目を疑う。自分とよく似た名前から、度々メッセージが来ていたからだ。
葬儀の日、会場に2人の女性がやってきた。一人は台北から、黒い服を着たクールなビリヤード選手ルージー。もう一人は重慶から、オレンジの髪の元気なネットショップオーナー、ルーグオ。彼女らは父リョンの腹違いの娘であり、これまでお互いの存在を知らないまま過ごした三姉妹だった――。
初めて顔を合わせた3人は、戸惑いながらもポツポツと父との思い出を話し始め、すぐに打ち解けた。一方で父の火鍋店はまだ賃貸契約が残っていて、従業員もいる。ユーシューは火鍋店を継ごうと決心するも、常連客の望む麻辣鍋のスープを作ることができず、客足が遠のいてしまう。ルージーとルーグオも加わり、三姉妹はなんとか秘伝の味を再現しようと奮闘するが……。
【感想】
だいぶ前に観た「春江水暖」(中国映画)も良かったが、この香港映画もとても良かった。中国本土と香港という製作地の違いはあれど、中国人の描く優しさと慈しみに満ちた家族の物語が好きだ。これが、国家や党や軍、或いは観光に来て傍若無人に振る舞う富裕層とのギャップは何なのだろう。本当に同じ中国人なのか? 不思議でしょうがない…
【2021年日本公開映画「私のオススメ作品」】:「すばらしき世界」「春江水暖」「ノマドランド」「街の上で」「サンドラの小さな家」「ファーザー」「明日の食卓」「茜色に焼かれる」「JUNK HEAD」「1秒先の彼女」「夏への扉」「デュー あの時のキミとボク」「Arc アーク」「プロミシング·ヤング·ウーマン」「ライトハウス」「キネマの神様」「サマーフィルムにのって」「太陽の子」「返校 言葉が消えた日」「狐狼の血 2」「ドライブ·マイ·カー」「かば」「テーラー 人生の仕立て屋」「恋の病 潔癖なふたりのビフォーアフター」「先生、私の隣に座っていただけませんか?」「モロッコ、彼女たちの朝」「浜の朝日の嘘つきどもと」「クーリエ:最高機密の運び屋」「MINAMATA-ミナマタ」「空白」「護られなかった者たちへ」「光を追いかけて」「草の響き」「由宇子の天秤」「TOVE / トーベ」「DUNE / デューン 砂の惑星」「最後の決闘裁判」「Our Friend / アワー·フレンド」「青葉家のテーブル」「スウィート·シング」「かそけきサンカヨウ」「少年の君」「モーリタニアン 黒塗りの記録」「ONODA 一万夜を越えて」「アンテベラム」「のさりの島」「パワー·オブ·ザ·ドッグ」「ドント·ルック·アップ」「偶然と想像」「悪なき殺人」「花椒の味」
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