グー•シャオガン 「春江水暖」 (2019) | It’s not about the ski 遅れて来た天才スキーヤー???、時々駄洒落(笑)、毎日ビール!(爆)

It’s not about the ski 遅れて来た天才スキーヤー???、時々駄洒落(笑)、毎日ビール!(爆)

スキー大好き、ゴルフ、読書、映画、演劇、音楽、絵画、旅行と他の遊びも大好き、元々仕事程々だったが、もっとスキーが真剣にやりたくて、会社辞めちまった爺の大冒険?




【シネマトゥデイ チャンネル 2020/11/25公開 日本語ナレーション•字幕付予告編:2分00秒】





【作品紹介:「映画.com」よりの引用】


大河・富春江が流れる街・富陽の美しい自然を背景に、変わりゆく中国社会の中で懸命に生きる大家族の四季を描いた人間ドラマ。中国のグー・シャオガン監督の長編デビュー作で、2019年・第72回カンヌ国際映画祭批評家週間のクロージング作品に選ばれた。

再開発のただ中にある杭州市の富陽地区。顧家の家長である年老いた母の誕生日を祝うため、4人の息子や親戚たちが集まる。しかし祝宴の最中に母が脳卒中で倒れ、命は取り留めたものの認知症が進み、介護が必要になってしまう。飲食店を営む長男、漁師の次男、ダウン症の息子を男手ひとつで育てる三男、気ままな独身生活を楽しむ四男ら、息子たちは思いがけず、それぞれの人生に直面することになる。

日本でも2019年・第20回東京フィルメックスのコンペティション部門で審査員特別賞を受賞。



【感想】

映画🎞の舞台は、中国🇨🇳の浙江省杭州市富陽区。と言っても、日本人にはあまり馴染みが無い。Google Map🗺で調べると🔍:

上海の南西、おおよそ160~170km、


富陽区は、杭州市でも富春江(河)のやや上流気味に位置している。元々は富陽県という杭州市とは別の行政区画であったため、独自性が強いらしい。(本作品公式サイトご参照。下矢印)



本作品は、そこで暮らす家族(年老いた母、その息子4人、長男•次男のそれぞれの妻2人、長男夫婦•次男夫婦•三男の各子供3人、計10人)とその周辺の人々の物語である。(下の公式サイト下矢印よりのキャラクター図をご参照下さい。)

この映画🎞が処女作の監督グー•シャオガンによれば、そこは実際の彼の故郷であり、時代の波🌊に翻弄され変わりゆく故郷を、中国古来の山水画の様に描こうとしたととのことであるが、それは見事に成功していると思う。

家族の物語であると同時に、変わりゆく故郷、時間がもう一つの主人公なのだ。しかし、人々の営み、喜びや悲しみ、嬉しさや苦しさはいつの時代も変わらない。共産党の一党独裁による強引な近代化とは異なるペースの、悠久の河と時の流れの中の家族。

ロングショットを多用し、四季折々の富春江の景色が多く映される映像が息を飲む程美しい。そして下のキャラクター一覧(下矢印)のとおり、主要登場人物の殆どが、プロの俳優ではなく、素人、しかも監督の親戚や知己によって演じられていることに驚く。そのタッチは、ネオ リアリズモのイタリア映画🎞🇮🇹を彷彿させる。

監督の故郷への強い思いが、奇跡の様に美しい映画🎞を生み出した。

監督•脚本:グー•シャオガン
上映時間:2時間34分
中国公開🇨🇳:2019年
日本公開🇯🇵:2021年2月11日
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鑑賞日:2021年3月31日
場所:アップリンク吉祥寺



【2021年日本公開映画「私のオススメ作品」】:「すばらしき世界春江水暖





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