アイルランド・ダブリンを舞台に、住居を失った若い母親と子どもたちが、周囲の人々と助け合いながら自分たちの手で小さな家を建てる姿を描いたヒューマンドラマ。
「マンマ・ミーア!」 (2008)、「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」 (2011) のフィリダ・ロイド監督がメガホンをとり、舞台を中心に活躍する女優クレア・ダンが脚本・主演を務めた。
2人の幼い娘を連れて虐待夫のもとから逃げ出したサンドラ。しかし公営住宅は長い順番待ちで、ホテルでの仮住まい生活から抜け出せない。そんなある日、サンドラは娘との会話から、小さな家を自分で建てるアイデアを思いつく。インターネットでセルフビルドの設計図を探し出し、サンドラが清掃人として働いている家のペギーや建設業者エイドの協力を得て建設に取り掛かるが、執念深い元夫に妨害されてしまう。
i共演に「つぐない」のハリエット・ウォルター、テレビシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」のコンリース・ヒル。
監督•製作総指揮はイギリス人女性🇬🇧だが、主演•原案•脚本は、アイルランド人女性🇮🇪。そんな小国アイルランドもテーマとして取り上げて、世界的にDVは大問題であることを思い知らされる映画🎞。特に恋人•夫婦の場合、女性が被害者となるケースが圧倒的に多い。私も含め、大多数の男性はDVとは無縁であるとは思うものの、潜在的にDVをする要素は持ち合わせているかも知れず、心して本作品を観るべし。
主役のクレア•ダンは自身で脚本を書いており、困難に立ち向かい、決して挫けないサンドラを生き生きと演じていて素晴らしい。子役2人や、サンドラの雇い主ペギー、サンドラを助ける建設業者エイド等、他の登場人物も魅力的だ。DV男の元夫は嫌な奴だが、演技はリアルでこれはこれで素晴らしい。
結末も完全なるハッピーエンドと思いきや、最後に苦い辛いエピソードがもう一つあって驚かされる。
上映時間:1時間37分
アイルランド公開🇮🇪:2021年3月21日
日本公開🇯🇵:2021年4月2日
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鑑賞日:2021年4月21日
場所:アップリンク吉祥寺
No.11310 Day 4313