天晴「まっ、誰でも勘違いはあるから
気にすんなよ、オッチャン。」
(天晴やキンジは、
どうも、先輩(せんぱい)を
先輩だと思っていないような
所(ところ)がありますね。
天晴「じゃあ…
うちの親父と同じぐらいか。」
闘破「えっ、俺、
このぐらいの息子(むすこ)がいても
おかしくないのか。」
闘破は、ますます
複雑(ふくざつ)な顔(かお)に
そんなこんなで、同(おな)じ
イケイケドンドン型どうし
天晴と闘破は、意気投合
(いきとうごう)したようです。
あらためて、闘破は自己紹介
(じこしょうかい)
宗家(そうけ)山地闘破
(やまじ とうは)
またの名(な)を、ジライヤだ。」
霞姉さんが、
タブレット型端末(たんまつ)で
検索(けんさく)すると
ちゃんと出てきました。
昭和(しょうわ)の終(お)わりごろ
秘宝(ひほう)をめぐって
世界中の忍者と戦った
『世界忍者戦』で
大活躍(だいかつやく)した
伝説(でんせつ)の忍者だ。
牙鬼軍団(きばおにぐんだん)の
屋敷(やしき)では、
牙鬼家の軍師・晦正影
牙鬼家の軍師・晦正影
(つごもり まさかげ)が
牙鬼幻月(きばおにげんげつ)
に言った。
正影「お館様。」
正影が錫杖(しゃくじょう)で
床(ゆか)をたたくと
牙鬼幻月の魂(たましい)が
現(あら)われた。
有明「お館様じゃと!?
そんな、急に… 心の準備
(じゅんび)が…!」
どこか嬉(うれ)しそうな
有明の方。
正影「また、上級妖怪の
召喚(しょうかん)を
お許(ゆる)しくだされ。」
『封印の手裏剣』が
こんなにたくさん!
用意(ようい)されていた
10個(こ)の封印の手裏剣
(しゅりけん)に、
牙鬼幻月の妖力が
注(そそ)がれました。
幻月「よいか、奥
晦を、あまり困らせるなよ。」
(幻月様は有明の方のことを
奥って呼(よ)んでいるのね。)
有明「はい。わらわは
おやかた様を、
いつまでも待ち続(つづ)けて
おりまする。」
牙鬼幻月の復活は近(ちか)いのか?
幻月様は、有明の方に
ああ言ったものの、
幻月様の本心(ほんしん)は
どこにあるのか?
闘破を伊賀崎の忍術道場に
招待(しょうたい)した。
と、旋風が、お客(きゃく)さんと
話しています
相手は、『忍者の名誉(めいよ)を
守(まも)る会(かい)』らしい。
そこから、役員が、
そこから、役員が、
派遣(はけん)されてきたのだ。
十六夜流忍者の悪評
十六夜流忍者の悪評
(あくひょう)のせいで、
一般(いっぱん)の忍者まで
評判(ひょうばん)を
下げているのです。
そのため、忍者の名誉を守る
委員会(いいんかい)を発足
(ほっそく)させ、
規約(きやく)を守ってもらうことで
信頼(しんらい)を
回復(かいふく)しようと
しているのです。
例えば、こう書かれてある。
一つ、半径(はんけい)
一つ、半径(はんけい)
25メートル以内(いない)に
一般人(いっぱんじん)がいる
場合(ばあい)は、
忍術の使用(しよう)を
禁止(きんし)する。
戦えないじゃないか。
例外的(れいがいてき)に
規則(きそく)を破(やぶ)る場合は
1週間前に許可(きょか)を
申請(しんせい)する必要
(ひつよう)があるらしい。
末尾(まつび)には、
会長(かいちょう)の名前が
書かれてあります
忍者の名誉を守る委員会
忍者の名誉を守る委員会
会長、磁雷矢。
これを見て、旋風の目が
これを見て、旋風の目が
輝(かがや)いたぞ。
闘破が、乗(の)り込(こ)んで
きちゃった。
闘破「おい!何、勝手(かって)に
決(き)めてんだよ!
俺は承諾(しょうだく)してねえぞ」
が、これはヤバかった。
闘破は、委員会から
闘破は、委員会から
逃(に)げているところだったのです
あわてて逃げ出す、闘破。
それを役員が追(お)いかける
あわてて逃げ出す、闘破。
それを役員が追(お)いかける
闘破はジライヤに変身。
逃げ道(みち)を
逃げ道(みち)を
教(おし)えてもらうため
天晴を連(つ)れて
逃げちゃったのでした。
さすが、忍者、
ジャンプしてトラックの上に乗ったり
ジャンプしてトラックの上に乗ったり
身(み)が軽(かる)いぞ。
追いかける役員も、
忍者装束(にんじゃしょうぞく)に
でも、目立(めだ)たないかな?
でも、目立(めだ)たないかな?
何とか、逃げ切れたようです。
天晴は、とんだ、とばっちりですな
変身を解(と)いて、闘破は言った。
天晴は、とんだ、とばっちりですな
変身を解(と)いて、闘破は言った。
闘破「会長だなんて…。
そんな人の上にたって指示
(しじ)するのは、
俺のがらじゃないんだよ。
俺は、現場(げんば)で
暴れている方が向(む)いてんだよ」
なんだか、天晴みたいな
考え方の人ですな。
動き出します。
鉄(てつ)アレイに、
鉄(てつ)アレイに、
牙鬼幻月の妖力が宿(やど)った
封印(ふういん)の手裏剣を
2つ刺(さ)した。
こうして生まれたのが
こうして生まれたのが
上級妖怪コナキジジイ。
モチーフはもちろん、子泣き爺だ
モチーフはもちろん、子泣き爺だ
が、こっちはずいぶんと
サイズが大きい。
体が鉄アレイでできていて
いかにも重(おも)そう。
さっそく、街で、コナキジジイが
暴れだしました。
「今どきのワガママで
情(なさけない)若造(わかぞう)
どもには、
年上(としうえ)の者(もの)を
背負(せお)う、つらさと怖さを
知ってもらいたいぞよ。」
コナキジジイが術を発動すると
言ったとおり、若い者が年上の者を
背負う格好(かっこう)に
しかも、上の者は、
しかも、上の者は、
そうとう重くなっているようで
下の者が苦しんでる。
このコナキジジイは、
このコナキジジイは、
自分を重くするのではなく
人間を重くするのか。
確かに、こっちの方が効率
確かに、こっちの方が効率
(こうりつ)がいいかも
多人数(たにんずう)とも戦えそう
多人数(たにんずう)とも戦えそう
人々の悲鳴(ひめい)を
聞きつけ、天晴と闘破が
駆(か)け付(つ)けたぞ。
さあ、変身して、戦おう!
さあ、変身して、戦おう!
新旧忍者ヒーローが、
共闘(きょうとう)する。
「まだまだ、お前ら若造には
負けんぞよ!」
全身(ぜんしん)の鉄アレイは、
攻防一体(こうぼういったい)だな
刀を防(ふせ)げるし
刀を防(ふせ)げるし
殴(なぐ)るだけで、
強力(きょうりょく)な
武器(ぶき)にもなる。
ここで天晴が、忍術を発動。
ここで天晴が、忍術を発動。
火炎の術だ!
が、これは効(き)かない。
鉄を溶(と)かすには、
鉄を溶(と)かすには、
温度(おんど)が足(た)りないか
おっと、コナキジジイが
おっと、コナキジジイが
反撃(はんげき)に転(てん)じたぞ
「コナキジジイの力を
思い知るぞよ!」
あ~あ、天晴と闘破がもめている間に
コナキジジイの妖術を
食らっちゃいました。
ジライヤを、天晴が背負う
格好(かっこう)に
下(おろ)したくても、下せない。
しかも、チョー重い。
これでは満足(まんぞく)に
戦えません
ニンニンジャー 忍びの34
本編感想。(後編)に続きます