広報力向上ブログ -7ページ目

都議会ヤジにみる危機管理のなさ

先週18日に行われた東京都議会の一般質問において、みんなの党の女性議員の質問中に発せられたヤジについて日本のみならず海外含めて多くのメディアに取り上げられています。

このヤジと言われている発言は、どう見てもこの女性議員が発言しているように「人格を否定するもの」であり、「ヤジ」で済まされる次元ではなく明らかに誹謗中傷や名誉棄損の範疇であると思います。

しかも未だに名乗り出ないところが卑怯極まりない。

本件の報道で私が気になったのは、自民党議員の取材対応。ヤジが飛んだ際に女性議員は一点を見ていたこともあり、恐らく誰の発言かは特定できているのだろうと思いますが、他の議員などからのヒアリングからか、自民党議員席から聞こえてきたという見方が強いようだ。

その中で二人の自民党議員がテレビカメラの前でコメントをしていました。

①若手議員
 ヤジをいちいち覚えている人もいないだろうから発言者を特定するのは難しいのではないか。
 また自身が発言者では?と疑われて迷惑している。
→コメント全文を聞いた訳ではないので何とも言えない部分がありますが、都議会議員としてどうこのヤジを受け止めたのかという視点もなく面倒くさい感満載であり、印象として余り良いモノではありません。

②ベテラン風議員
 「ヤジなんて全然聞こえなかった」
→寝ていたのであれば未だ解る?が、聞こえなかったというコメントはあり得ません。自身が発言したのか、或いは自民党議員が発言したのを隠したいのか何れかにとってもらって構わないと言わんばかりのコメントと言えます。

某テレビ局が、都議会議員全員にアンケートにて、どのようなヤジが聞こえたか、どの辺りから聞こえたか、このヤジについてどう思うかなどの質問をしたところ、自民党議員については個別に対応するのではなく党からのお達しにより自民党都議会議員全体として回答をしたようです。

自民党だけ個別回答を避けたというのは憶測を呼ぶことは言うまでもありませんが、その対応をした後に、何ら手を打たなければ一議員の失言では済まされず、党として隠ぺいしている、一連の発言を軽視している、つまり同意していると思われても仕方ありません。

発言した議員が直ぐに本人に謝罪し、またこれだけの騒ぎになったということもあり、会見は開かなくともメディアに対してコメントを出す、できればメディア対応すれば済むことではありますが、無駄に引き延ばすことで党全体の責任が問われることになりかねません。

「逃げ切れる」という想いが有事の際に一番してはならない発想だろうと思います。声紋鑑定などされて特定されてからだと辞職等まで追い込まれる可能性も少なくはないのではないでしょうか?


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タイアップ記事のクオリティ

近年、純粋な記事でもない、また広告でもない「タイアップ記事」が急速に増加している様に思います。

この手法に関しては賛否両論あるでしょうし、私個人としては多々思うこともありますが、メディア側、特に雑誌媒体が一気に印刷固定費の負担がなくなり、Web上で収益が確保できれば別なのでしょうが、現状での経営状況などを考えると、今後もこの流れは加速していくと考えた方が自然なのかもしれません。

しかしタイアップ記事とて、掲載されればそれで効果があるというわけではない気がします。

最近は特に直接的な表現が少なくない広告に近いタイアップ記事が増えているように思います。

我々のような仕事に携わっていなくとも、これは広告では?と感じてしまうほどのクオリティーのものが散見され、であればこれはタイアップだと思われるのであればそもそも純粋な広告を出稿し、言いたいことを表現した方が得策ではないかと思うことがあります。

やはりタイアップであっても「記事」の場合に必要なのは、客観性や信憑性であり、これらを無視して直接的な表現をすることは避けるべきでしょうし、メディア側の主張を尊重していくことも重要なことだろうと思います。

やはりタイアップ記事であっても当然のことながら掲載されれば良いという訳ではなく、読んだ読者や見た視聴者にこちらが意図した感じ方をしてもらう、行動を促すのが目的であり、そのためにはどの様な掲載が好ましいのかという記事のクオリティについてもっと検討すべきではないかと思います。

でなければタイアップ記事をだしたものの効果は出ないわ、メディアの信憑性も揺らぐわと良いことなど何もないと思います。


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精神疾患の新名称公表

 日本精神神経学会が先月28日に、米国で昨年策定された精神疾患の新診断基準で示された病名の日本語訳を公表。子供や不安に関する疾患では、「障害」を「症」に改めるなどの差別意識を生まないように配慮したのが特徴。

主な例

①注意欠陥・多動性障害 → 注意欠如・多動症

②性同一性障害      → 性別違和

③アスペルガー症候群  → 自閉スペクトラム症に統合

産経新聞より  http://on-msn.com/1tJQ8Xl

恐らくこれまでは医師等の立場や都合だけで名称を決定していたのでしょう。患者さんの立場などは余り意識していなかったことの証のようにも思え、今回の改称は良い傾向だと思います。

しかしこれらのような問題は病名だけではないと思います。

社内の人が理解すれば良いモノであれば問題はありませんが、対外的に使われる、浸透させたいモノに社内用語や一般的に解りにくい名称をつけても受け入れられないでしょう。
もちろん、狙いがあって敢えてそうする場合もあるでしょうが。

名称を決めることもなかなか難しいと思いますが、それよりも何を伝えたいのか、どう浸透させるか、受け手にどういう印象を与え、そして行動を促すか、歴史的背景や社会での位置づけなども考慮しながら決定していく必要があろうかと思います。

社内に「解りにくい名称」「浸透しない名称」などは転がっていないでしょうか?

一度名称について、ネーミングについて見直してみては如何でしょうか?

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