吐き気・嘔吐と便秘:吐き気や嘔吐の原因となる便秘の予防と治し方
「便秘の解消法:女性の便秘解消対策、便秘・慢性便秘の予防と治し方」 吐き気や嘔吐を伴う便秘は、非常につらいです。頑固な便秘で腸内に食べた物(腸内容物)やガスが溜まりますと、腸内容物が十二指腸や胃に逆流し、その刺激によって吐き気が起きることがあります。また、その刺激が強くなりますと、嘔吐してしまう場合もあります。便秘が原因で吐き気や嘔吐が起こることがあります。ここでは、吐き気・嘔吐と便秘:吐き気や嘔吐の原因となる便秘の予防と治し方についてお話します。
吐き気とは、腹部上部に不快感を覚え、嘔吐したくなる症状を促す感覚です。嘔気(おうき)や悪心(おしん)ともよばれています。「むかつき」もこれに近い症状です。一方、嘔吐とは、口から胃の内容物を吐き出す行為、またはその症状のことをいいます。一般に、食べ過ぎ、飲み過ぎ、腐敗した食物の摂取、過度の運動、体調不良、種々の病気などの際に、まずは脳内の嘔吐中枢が刺激され、吐き気を催し、それに引続いて嘔吐の症状がでます。嘔吐中枢は脳幹内に存在し、胃・十二指腸の張力と化学的受容器、咽頭の機械的受容器、脳幹の化学的受容器、内耳の半規管などからの刺激を受け取ることによって、嘔吐が引き起こされます。このうち、便秘に伴う吐き気や嘔吐の多くは、胃・十二指腸の張力刺激が原因となります。
吐き気や嘔吐を伴う便秘では、それ以外に腹痛や頭痛などの症状も合併している場合が多いです。通常の場合、腸内に溜まった便は排泄されていくので、胃の中に入っている内容物は、そのまま腸内へ下がっていきます。ところが、便秘で腸内が便やガスでいっぱいになっている状態では、胃の内容物を腸内に下げることができませんので、胃に入っている内容物は行き場がなくなってしまいますから、結果として、胃に内容物が滞留し、その張力刺激で吐き気を催すことになります。また、小腸内の内容物が逆流して、十二指腸や胃に滞留し、吐き気や嘔吐を催すことがあります。このように、吐き気や嘔吐は、便秘の一症状でもあるといえます。なお、便秘で吐き気や嘔吐などの症状が強い場合、腸閉塞の可能性が疑われますので、医療機関ではやめの処置が必要となります。
女性の吐き気や嘔吐で多いのが、生理前に起きる吐き気で、月経前症候群(PMS)の一症状となっています。なぜ、生理前に吐き気を感じるのでしょうか。生理前になると下腹部痛や頭痛が起こる女性もきっと多いと思われますが、吐き気を感じる女性も多いです。生理前の吐き気に関与しているのが「プロスタグランジン」とよばれる体内の生理活性物質です。プロスタグランジンは、生理前から生理の前半までの間、体内で急激に増加します。プロスタグランジンは、子宮の収縮をうながして生理の経血を体の外に排泄しやすくする働きがあります。プロスタグランジンの分泌量が過剰になりますと、腹部に強い痛みが引き起こされ生理痛が生じます。プロスタグランジンは、子宮のみならず胃腸の働きにも影響を及ぼすために、吐き気や嘔吐が生じるのです。生理前に生じる吐き気や嘔吐の症状は、妊娠初期の「つわり」と似ていますので、月経前症候群としての吐き気・嘔吐なのか、あるいは妊娠による吐き気・嘔吐なのか、十分にチェックする必要があります。
便秘は、吐き気・嘔吐の原因となる病気の一種ですが、便秘以外にも吐き気や嘔吐を起こす病気があります。軽い食中毒、乗り物酔い、軽度のめまい、胃潰瘍、生命に危険が及ぶ脳梗塞やくも膜下出血まで、吐き気や嘔吐の原因となる病気はさまざまです。また、吐き気や嘔吐の症状が出る場合、腹痛、頭痛、めまい、などの他の症状も合併している場合が多いです。
吐き気・嘔吐に腹痛を伴う病気としては、便秘の他に、腸閉塞、急性および慢性胃炎、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胃癌、虫垂炎、腹膜炎、急性および慢性膵炎、ウィルス性肝炎、胆石症、胆のう炎、尿路結石などがあります。吐き気・嘔吐に胸焼けが合併しているときは、逆流性食道炎が疑われます。吐き気・嘔吐に下痢を伴う場合は食中毒の可能性が高まります。また、吐き気・嘔吐に頭痛を伴う病気には、くも膜下出血、脳腫瘍、片頭痛、緑内障などが上げられます。吐き気・嘔吐にめまいを伴う場合は、脳出血、脳震盪、髄膜炎、メニエール病などが考えられます。さらに、吐き気・嘔吐に胸痛を伴う場合は、心筋梗塞が疑われます。吐き気に疲労感や意識混濁を伴う場合は、糖尿病のアシドーシスが疑われます。その他に、病気以外が原因の吐き気・嘔吐には、妊娠によるつわり、薬の副作用、乗り物酔い、拒食症や過食症を含むストレス性嘔吐などがあります。登校拒否や出社拒否時などでみられる嘔吐もストレス性嘔吐となります。
便秘に伴う吐き気や嘔吐の解消は、まずはその原因となる便秘を解消することになります。吐き気や嘔吐を伴う便秘では、中等度から高度の比較的重症度の重い慢性便秘症の方に多くみられています。したがいまして、繰り返し使用で効果が減弱化する便秘薬や下剤を用いた便秘対策は不適当となります。重症度の重い慢性便秘症の対策には、腸内のビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌を増やし、それによって便秘改善効果が期待できるイヌリン食物繊維などのプレバイオティクが最も効果的です。プレバイオティクは、繰り返しの使用によっても、効果が減弱化しない特徴があります。今では、スティムフローラのように、不純物を含まない極めて高純度のイヌリン食物繊維が、健康補助食品として市販されています。吐き気や嘔吐を伴う便秘に、このような健康補助食品を活用することも有用です。
吐き気や嘔吐を伴う便秘は、非常につらいので、このような症状が起こらないように、前もって、しっかりと便秘予防を心掛けることが大切です。普段から、イヌリン食物繊維などのようなプレバイオティクを用いて、腸内環境を整えることがとても重要となります。
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