更年期障害と便秘:更年期障害による便秘の予防と治し方


「便秘の解消法:女性の便秘解消対策、便秘・慢性便秘の予防と治し方」 歳を重ねると、便秘などさまざまな症状が現れる更年期障害。女性なら避けて通ることができない体の変化、更年期障害。更年期障害の症状が強く現れますと、家事や仕事などに支障をきたすことがございます。更年期障害は、何れ自然に解消しますが、それまでの数年間、食事や生活習慣を変えたりして、うまく乗り切ることが必要となります。ここでは、更年期障害とその代表的な症状である便秘についてお話します。更年期の便秘は、更年期障害の他の症状(冷え性、疲れ、肩こり、頭痛、腹痛など)とも、密接に関連しています。


人は生まれて、いつかは人生の終末を迎えることになります。その人生における大きな転換期は、子どもから成人になる思春期と、子孫を残す母性の役割を終えようとする成熟期から、自らの人生の終結に向かう更年期です。ですので、更年期とは、生殖期(性成熟期)と非生殖期(老年期)の間の移行期であるといえます。更年期は、生殖期を終える時期でありますので、生殖機能の中心となっていた卵巣の機能が衰退し消失する時期でもあります。


卵巣機能の消失によって生じる月経(生理)の永久的な閉止を閉経といいます。更年期の女性で、おおよそ月経が1年以上なければ閉経したものと考えられます。日本人の閉経の正常範囲は45歳から56歳で、平均閉経年齢は51歳であるといわれています。


初経、月経、妊娠、出産、閉経といった女性特有の体の働きをコントロールしているのが、卵巣から分泌される女性ホルモン、卵胞ホルモンで、その主成分は、エストロゲンとよばれています。エストロゲンは、40歳頃から低下し始め、閉経後も数年間は作られます。更年期障害は、このエストロゲンの分泌が急激に減少することによって引き起こされます。


更年期障害は、身体的な症状や精神神経的な症状などさまざまな症状が現れます。エストロゲンの低下に伴い早期に発現する症状を早発症状といい、また閉経後数年から10年以上してから遅れて現れる症状を遅発症状といいます。早発症状には、便秘、下痢、のぼせ、ほてり、冷え性、発汗異常、動悸、めまい、うつ状態、イライラ感、不眠、頭痛、手足のしびれ、などがあります。一方、遅発症状には、便秘、下痢、膣炎、尿道炎、尿もれ、皮膚の萎縮、肥満、腰痛、肩こり、骨密度の低下、骨粗しょう症、動脈硬化、などがあります。便秘や下痢などの消化管障害は、更年期障害の早発症状および遅発症状の何れにおいてもみられる症状となっています。


このように、更年期障害は、女性ホルモンの乱れによって引き起こされ、さまざまな症状が現れます。冷え性、頭痛、めまい、イライラ感、うつ状態、不眠、肩こり、腰痛、肥満などの症状は、女性ホルモンの乱れによって直接的に現れますが、これらの症状は、他の記事で書きましたように、便秘だけでも現れる症状です。したがって、更年期障害で便秘になりますと、便秘と女性ホルモンの乱れの二重の作用によって、より一層、これらの症状が悪化することになります。ですので、更年期障害では、まずは便秘を解消することが、他の症状の軽減につながることになります。更年期障害のさまざまな症状の中でも、便秘対策は、このような意味においても重要となります。


更年期障害の治療法には、低下したエストロゲンを、飲み薬や張り薬として補充するホルモン療法があります。月経の有無や症状の種類に応じて、エストロゲン・黄体ホルモン配合剤を用いた治療も行われます。しかし、日本におけるホルモン補充療法の普及率は1.5%と、アメリカの40%、イギリス37%、フランス41%などの欧米に比べると非常に低い普及率となっています。これは、エストロゲンが乳がんの発症原因物質であるためです。エストロゲンによる乳がんの発症は、エストロゲンの体内量に依存します。つまり、体内のエストロゲンの量が多いほど、乳がんの発症リスクが高まるということになります。したがいまして、エストロゲンを用いた更年期障害のホルモン補充療法は、乳がんの発症リスクを高めてしまう懸念があるために、この療法の普及が広がらない理由となっているのです。


更年期障害では、高脂血症、骨粗しょう症などの生活習慣病も発症します。したがいまして、ホルモン補充療法のような医療のみならず、普段の食事療法も非常に重要となります。まずは、便秘の解消と予防のために、食物繊維を多く摂る必要がございます。普段、私たちが摂取している食物繊維の量は少なく、厚生労働省が定めている1日必要量(20g)の基準の60%程度です。更年期障害では、この基準よりも多く食物繊維を摂る必要があります。しかし、野菜や海藻類から必要量の食物繊維を摂ることは、その食べる量の多さから、実質上は不可能となります。(この点に関しましては、「便秘と食物繊維」の記事をご覧ください。詳しく書いてございます。) ですので、更年期障害では、サプリメントなどの栄養補助食品を用いて、食物繊維を摂る必要がございます。イヌリン食物繊維は、便秘改善効果に優れていますが、それ以外にも、カルシウム吸収促進作用に基づく骨粗しょう症対策、血中脂肪低下作用による高脂血症対策、糖分の吸収抑制作用に基づく糖尿病対策、等にも応用することができます。今では、スティムフローラのように極めて高純度のタブレットタイプのイヌリン食物繊維が健康補助食品として市販されています。このようなサプリメントを更年期障害に伴う便秘対策に活用することも有用です。


更年期障害は、女性なら避けることのできない病気です。病気というよりは、むしろ、女性として生まれてきた宿命なのかもしれません。しかし、食物繊維を多く取り入れた食生活の改善で、この宿命とも、平和的に共存することができます。
便秘の解消法:女性の便秘解消対策










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