葉山の秘湯 稲龍神山スポーツランド 星山温泉 | 湘南雑筆堂~本と美味いもん日記~

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湘南(?)に暮らし30年近く経ちます。30年も住んでいると、いろんな発見をするもんです。 
 そんなちょっとした湘南の発見を自分の読んだ本に絡めて皆様にお伝えできればなと思います。
 


「すいません、このあたりに星山温泉ってありませんか?」


「いやぁ~、聞いたことねぇな~」


葉山水源地入口の交差点から

下山川へ下ったあたりで

地元の人らしき方に聞いたがその場所はわからない・・・


地元民でさえその存在を知らぬ


葉山の幻の秘湯・・・


今までに迷わずに

その秘湯にたどり着けた人はいないと言われる


稲龍神山スポーツランド 星山温泉


道を聞いてからしばらく行くと、

謎の星山温泉の看板郡と遭遇した。



確かに近くまできているのだが、

どうしても見つけることができない。

最後の手段だ。

ネットで調べてきた電話番号に電話をかけてみると、

数回コールした後に、

留守電らしきテープの案内が聞こえてきた。

「本日、営業しております・・・云々、ブチッ、ツーツー」

って「オイッDASH!

営業しているなら電話出てくれよ(笑)


前回は結局このあたりをグルグルと回った末

たどり着けず無念の帰還。

とんでもない温泉に連れて行かれると思いながら

同行していた学生時代の先輩は

非常にうれしがっていたが・・・


         船


 

あれから、半年。

ある休日、妻はお仕事で息子と二人、家でゴロゴロ・・・

なんか、つまんねぇ~

息子も一日家の中だとつまんなそ~にしています。


そうだ、葉山へ行こう!!



突然思い立った僕は

つまらなそうにしている4歳の息子にむかって

「温泉行きたいか?」って聞くと

「うん、行きたいって元気よく答えてます。

ムチャクチャ素直です、ウチの息子。

「これから、行くところはな、秘湯だぞ、ヒ・ト・ウ」

「ヒトー??ってなあに目ってな具合で首かしげています。

「秘湯ってのはな、秘密のお風呂だよ」

「ヒミツのオフロ~キャハハ

鼻息荒くしながら、

目ん玉大きくして、やや興奮気味の息子です。

う~ん、妻がいない間に、息子と二人で

ヒミツのお風呂に行ったってのも

「一体、どこ行ってたのよ」ってな話になりますが(笑)

まぁ~、そんなこんなで

息子と二人、葉山の温泉をめざしたのでした。


今回はおなじ失敗をしないように

ネットでダウンロードした明細地図を

しっかりとプリントアウトして行きましたので

場所もある程度はイメージできています。

さぁ、準備は万端です。


水源地入口のバス停で降り、

地図上で重要な分岐となる

穴守稲荷神社を目指しました。


するとそこは、前回同様、

あの怪しげな看板群があった場所、

その横に目を移すと

小さな赤い鳥居が・・・



どうやらコチラが穴守稲荷神社のようです。


こんなところに道があるのかと

フト山側を向くと

鬱蒼とした林の中に一筋の道がありました。




「ここだ!!」

山道を入っていこうとすると、

4歳児の息子が

「ホントにここかな~」なんて首傾げてます。

オッオ~イ、叫びパパを信じなさいって!!(笑)


若干嫌がる息子を引き連れて林の中を歩くと、

住居が見えてきました。

多分ここを右に曲がると思うんだけどな・・・

先には砂利道が続いております。


家の前を通り過ぎようとすると、

いきなり電灯がつきました。



すると、家の中から50過ぎ位のおじさんが出てきて

「この先が温泉です」と一言。


温泉の管理人らしき方は

そのまま原チャリで砂利道を先に行ってしまいました。

どうやらオジサンは、こんなところでウロチョロしている親子を

温泉に入りに来た物好きだと察したようです。



砂利道を抜けると

葉山の幻の温泉の全貌が見えてきました。



バッラク小屋が目に見える範囲で3棟建っています。

さらに奥へと歩を進めると

休憩所らしき棟もありました。


「そこの休憩所はもう今は使っておりません。

先にお風呂を見てください」と言われ

案内されたのがコチラ。




やや傾きかけた建物がいい味を出しております。

さてさて、浴室はと言うと・・・




うすくらい電灯に照らされている中に現れたのは

ステンレス製の家庭風呂。


「ウチの温泉は鉱泉を薪で




沸かしてます。

入っていかれます??」


ここまで念を押されるのは

家庭風呂のようなお風呂を見て

断る人もいるからなのですかね、

自分にっとてはようやくたどり着けた秘湯ですからね、

当然入りますよ~。


おじさんは、子供のほうにチラリと顔をむけましたが

幼児だと認識したらしく

「500円になります」

大人一人分500円の入湯料をお支払い

さぁ~、お風呂に入りま~す。

「お子さんも一緒だから、ちょっとぬるめにしておきますね」


畳一畳分もない脱衣所には

相当な埃をかぶった扇風機と時計が・・・

驚きのあまり撮影できず。


息子は、キョトンとしていますが、

案外平気そう。

さぁ着替えてくださ~い、

なんて声かけると

埃だらけの壁をベタベタと触るから、

「ダッー、触るな、触るな!!」って大騒ぎでお着替えです。


さてさて、浴室はと言うと





普通の家庭風呂です。シャワーなし。

両面には絵心のある壁画がありました。






お風呂に入ろうとしましたが、

メチャクチャ熱く、とてもじゃないですが入れません。


じゃあ、先に体を洗っちゃおうと、

風呂釜の湯を流れ出る冷たい鉱泉で薄め

体にかけると独特のぬめり感があります。

かなりはっきりわかるヌメヌメ感です。

こりゃ、お肌がツルツルになるのかな、

なんて感じで体と頭を洗い終える頃には

浴槽の湯は子供でも入れる温度に設定されておりました。

おじさん、しっかりと温度調節してくれたんですね。


体もすっかり温まり

さぁ~、着替えましょ~


着替え終えた後も、

いろいろと探索してみました。


まずはもう一つの浴室。

薪で沸かす隣にはガスで沸かす浴室もありました。




こちらの脱衣所には

温泉の効能が書かれた看板が

薄くらい中に浮かびあがっていました。




続いては、今は使われていないと言う休憩所。



建物の壁面には、

温泉の効能らしきものが書かれてあります。

入口まで足を運ぶと扉は固く閉ざされておりました。



まるで、お札のように貼られているのは

横須賀出身(?)の演歌歌手 横須賀しのぶ

「恋の女坂」のチラシ。

おじさんファンなのかい??


一方こちらは、現在も使われている休憩所。



中からテレビの音が聞こえてくるので

のぞいてみると

お客さんなのか、寝そべってテレビみてました。


一通り温泉施設内を見学し終わって、

管理人のおじさんにいろいろお話を伺ってみたところ、

ここ、以前はアスレチックだったとか!!

そう言われてみれば

自分が小学生だった頃

水源地の近くのアスレチックに

遊びに行ったことがあるのを思い出しました。

そのアスレチックがここだったとは、まじで驚きです!!

頂いたサービス券(10枚ためると1回無料)にも

稲龍神山スポーツランドと記載されていますね。


現管理人の父上がスポーツランドを運営していたそうです。

トランポリンとか、

エアーホッケーとかが入口に

置いてあった記憶が薄っすらとあるのですが、

今では当時のスポーツランドの面影はないですね。


もう、17~8年前にその父上が温泉を掘り当て

アスレチックは閉園し

現在の星山温泉を開業したそうです。


う~ん、まさかこの地に自分が小学生の頃に

訪れたことがある場所とは思いもしなかたですねぇ~。


葉山のかなり、ディープな温泉いかがだったでしょうか?


星山温泉について

ネットではかなりの記事がアップされていますね。

温泉マニアの中では

B級温泉としてかなり注目(?)されているようです。

地元の方では、

その存在を知っても実際に足を運ぶ方は

かなり少数なのではないでしょうか?


地元民ですら、その存在を知らない星山温泉。


(こちらは道標となる庚申塔)



都会での疲れを癒しに、

葉山の迷宮に迷い込んで

非日常を体感してみてはいかがでしょう?





こちらは週刊モーニングで、

気まぐれに連載されていた

温泉マンガ

風呂人 (モーニングKC)/立澤 克美
¥650
Amazon.co.jp

いつのまにか単行本になっていたんですね。

このマンガの主人公が行く温泉は

この葉山の温泉とは比にならない

秘湯中の秘湯に行きます!!


GPSを持って熊が出没するという林を彷徨い

スコップで自ら掘って温泉に入ったり、

しまいにはガスマスク持参ですよ~。

原作者の体験をもとに描かれているのですが

秘湯を愛する人にはオススメの漫画です。


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