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ご訪問ありがとうございます。
(挿絵がどんどん手抜きに、...他の落書きで忙しかったりするのである)
その前の話 その1 その2 その3 その4 その5 その6
その7 その8 その9 その10 その11
尚は、キョーコの帰りを待っていた。・
キョーコが自室のドアを開けると、尚が抱きついてきた、キョーコは目をぐるぐるさせて硬直した。
「・・・アイツに何もされなかったか?」
「は、話をしていただけだよ。寮のこととか・・・、あの、男同士でこの体勢は・・・」
「俺は関西人だ、スキンシップだ」
キョーコは、頭の中で?マークをいっぱいにさせた、この体勢はまずい、なんだか嫌だ、とにかく両の手を突いて離れようとしたが、尚の腕の力がより強くなる。
「尚くん、嫌だ、離してくれ」
「・・・俺、お前が女だって知ってる」
「な、なんで」
「最初、ぶつかったとき、胸が当たった」
「嫌だ、離して」
「俺じゃだめなのか?お前あの教生や寮長には話せても、同室の俺じゃ頼りならないのか?」
尚は、真剣なまなざしをキョーコに向ける、人懐こい親切な同居人だと思っていた、キョーコを男だと信じてなくて、女の子だから親切にしたのだろうか?知り合ってまだ間もなくて、怖いと思った。
キョーコはひどくおびえた目をして尚を見つめる、尚は全身で拒絶する少女に腕の力を弱めた。
「・・・悪い」
「ごめん、自分のことで他人に迷惑を掛けたくないんだ。探している人がいるんだ、その人に逢うまで、私が女ってことを内緒にしていて欲しい」
「理由も言わずにってのは、虫が良くないか」
「わかってる、お願いだ」
「・・・あとで絶対話せよ」
「ありがとう」
それからキョーコと尚は、それぞれの布団にくるまって、ぽつぽつと話をした。
ストームのこと、学園の噂、眠りの翼が二人を覆う、どんな夢を見るのだろうか?
翌朝、ごく普通にふるまった、キョーコは安心した、だが、彼女は知らない、彼がどれほど彼女を想っているのか。
朝のホームルーム終了時、キョーコは蓮からメモをもらった。
メモには、時間と場所が記されていた、放課後、キョーコは、蓮にもらったメモの場所へ向かった。
鎮守の森の奥にある聖堂へ・・・
キョーコが聖堂の中に入ると、蓮とレイノがいた。
ステンドグラスが陽を受けて色鮮やかな影を作る、キョーコは気づかない、色鮮やかな影が普通と違うということを。
カソリック教会のステンドグラスで描かれた絵は、新約聖書の物語をモチーフにするものだ、イコンもそうだが、三賢人だったり、神の子の誕生だったり、だがこの聖堂に描かれる絵は、・・・
彼の国はいまはもうない、古の一族の血は絶えた、結界の要の聖堂に、贄としてキョーコは呼ばれたのだろか?
古い世界、新しい世界、目に見える世界だけが世界ではないのだ。
光は重なると白く透明になる。世界が重なるとき、それは・・・
「待ってたよキョーコちゃん」
「先生、レイノさん、お話って何ですか」
「これは君の兄さんの願いでもあるんだ、君にしかできないことだ」
「何をすればいいんですか」
「こちらに来てくれればいい」
キョーコは、ゆっくり歩を進めた、聖堂の中央になったとき、目を開けられないほどのまぶしい光に覆われた、そして彼女は意識を失った。
意識を失う瞬間、ステンドグラスの絵が目に映る、一見神の子を祝福する絵のように見えるが、生命の木と竜が、それと船だった・・銀色の船だった・・・
チグリスユーフラテス、バビロン、バベルの塔はなぜ崩れたのだろうか
つづく その13 へ
***
これは学園SFミステリー深夜枠ドラマであり、ご都合主義で尚が主役なのだ(多分
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尚は、キョーコの帰りを待っていた。・
キョーコが自室のドアを開けると、尚が抱きついてきた、キョーコは目をぐるぐるさせて硬直した。
「・・・アイツに何もされなかったか?」
「は、話をしていただけだよ。寮のこととか・・・、あの、男同士でこの体勢は・・・」
「俺は関西人だ、スキンシップだ」
キョーコは、頭の中で?マークをいっぱいにさせた、この体勢はまずい、なんだか嫌だ、とにかく両の手を突いて離れようとしたが、尚の腕の力がより強くなる。
「尚くん、嫌だ、離してくれ」
「・・・俺、お前が女だって知ってる」
「な、なんで」
「最初、ぶつかったとき、胸が当たった」
「嫌だ、離して」
「俺じゃだめなのか?お前あの教生や寮長には話せても、同室の俺じゃ頼りならないのか?」
尚は、真剣なまなざしをキョーコに向ける、人懐こい親切な同居人だと思っていた、キョーコを男だと信じてなくて、女の子だから親切にしたのだろうか?知り合ってまだ間もなくて、怖いと思った。
キョーコはひどくおびえた目をして尚を見つめる、尚は全身で拒絶する少女に腕の力を弱めた。
「・・・悪い」
「ごめん、自分のことで他人に迷惑を掛けたくないんだ。探している人がいるんだ、その人に逢うまで、私が女ってことを内緒にしていて欲しい」
「理由も言わずにってのは、虫が良くないか」
「わかってる、お願いだ」
「・・・あとで絶対話せよ」
「ありがとう」
それからキョーコと尚は、それぞれの布団にくるまって、ぽつぽつと話をした。
ストームのこと、学園の噂、眠りの翼が二人を覆う、どんな夢を見るのだろうか?
翌朝、ごく普通にふるまった、キョーコは安心した、だが、彼女は知らない、彼がどれほど彼女を想っているのか。
朝のホームルーム終了時、キョーコは蓮からメモをもらった。
メモには、時間と場所が記されていた、放課後、キョーコは、蓮にもらったメモの場所へ向かった。
鎮守の森の奥にある聖堂へ・・・
キョーコが聖堂の中に入ると、蓮とレイノがいた。
ステンドグラスが陽を受けて色鮮やかな影を作る、キョーコは気づかない、色鮮やかな影が普通と違うということを。
カソリック教会のステンドグラスで描かれた絵は、新約聖書の物語をモチーフにするものだ、イコンもそうだが、三賢人だったり、神の子の誕生だったり、だがこの聖堂に描かれる絵は、・・・
彼の国はいまはもうない、古の一族の血は絶えた、結界の要の聖堂に、贄としてキョーコは呼ばれたのだろか?
古い世界、新しい世界、目に見える世界だけが世界ではないのだ。
光は重なると白く透明になる。世界が重なるとき、それは・・・
「待ってたよキョーコちゃん」
「先生、レイノさん、お話って何ですか」
「これは君の兄さんの願いでもあるんだ、君にしかできないことだ」
「何をすればいいんですか」
「こちらに来てくれればいい」
キョーコは、ゆっくり歩を進めた、聖堂の中央になったとき、目を開けられないほどのまぶしい光に覆われた、そして彼女は意識を失った。
意識を失う瞬間、ステンドグラスの絵が目に映る、一見神の子を祝福する絵のように見えるが、生命の木と竜が、それと船だった・・銀色の船だった・・・
チグリスユーフラテス、バビロン、バベルの塔はなぜ崩れたのだろうか
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***
これは学園SFミステリー深夜枠ドラマであり、ご都合主義で尚が主役なのだ(多分