NEW!! 2018年、アニーになりたい歴31周年!
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【THE MUSICAL LOVERS】ミュージカル『アニー』コラム

連載1周年を迎えました!
[第1回] あすは、アニーになろう
[第2回] アニーにとりつかれた者たちの"Tomorrow"(前編)
[第3回]アニーにとりつかれた者たちの"Tomorrow"(後編)
[第4回]『アニー』がいた世界~1933年のアメリカ合衆国~ <その1>フーバービル
[第5回]『アニー』がいた世界~1933年のアメリカ合衆国~ <その2>閣僚はモブキャラにあらず!
[第6回]アニーの情報戦略
[第7回]『アニー』に「Tomorrow」はなかった?
[第8回]オープニングナンバーは●●●だった!
[第9回]祝・復活 フーバービル! 新演出になったミュージカル『アニー』ゲネプロレポート
[第10回]『アニー』がいた世界~1933年のアメリカ合衆国~ <その3>ラヂオの時間
[第11回]『アニー』がいた世界~1933年のアメリカ合衆国~ <その4>飢えた人々を救え!
[第12回]『アニー』がいた世界~1933年のアメリカ合衆国~ <その5>ウォーバックスにモデルがいた?
[第13回]ブラックすぎる!? 孤児院の実態
[第14回]ウォーバックスの財力と華麗なる元カノ遍歴
[第15回]Leapin' Lizards! リメイク映画『ANNIE』のトリビア<前編>
[第16回]Leapin' Lizards! リメイク映画『ANNIE』のトリビア<後編>
[第17回]ミュージカル『アニー』オーディションレポート
2018の主役&孤児役合格者、発表! 新アニー役は新井夢乃&宮城弥榮!

[第18回]決まったぞ~! ハニガン役に辺見えみり、グレース役に白羽ゆり!丸美屋食品ミュージカル『アニー』2018の大人キャスト 見どころとアンサンブル役の復習
[第19回]サンディが33年目にして犬種チェンジ! 丸美屋食品ミュージカル『アニー』2018製作発表レポート
[第20回]新旧演出版のアニーたちが最後の共演!「『アニー』クリスマスコンサート2017」レポート
[第21回]『アニー』劇中 人名&用語辞典<前編>
[第22回]『アニー』劇中 人名&用語辞典<後編>
[第23回]パワーアップする2018年『アニー』~演出の山田和也にインタビュー~
[第24回]2年目の山田演出は「より分かり易く」「より面白く」! ミュージカル『アニー』2018ゲネプロレポート
☆☆【アニーになりたい歴31年!】7月9日・17日 アニー連載更新!☆☆
[第25回]細かいところが面白い!2018年『アニー』<前編> 7/9 NEW!!
[第26回]細かいところが面白い!2018年『アニー』<後編> 7/17 NEW!!

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☆☆文中 リンクがあるものは わたくしの当時の記事またはオフィシャル記事などに飛びます☆☆
☆!鑑賞レポートはすべてネタバレです!
(メモを取っていないので、間違いがあるかもしれませんが)☆


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ナショナル・シアター・ライヴ『フォリーズ』
(試写)

を 観に行ってきました。

Folly:愚かさ
Follies:愚か者たち

前回の ナショナル・シアター・ライヴ『イェルマ』
より 50分近く長い&休憩なしで
頻尿族として 不安でしたが

老いて なお 昔の恋に執着し
目の前の幸せに 鈍感になってしまう
愚かしさ。

それは 決して みじめではなく
人は何歳になっても 愚かで 可愛らしいものなのだな
と 感じさせる つくり!

取り壊されることが決まっている ブロードウェイの 古い劇場。
そこの支配人(?)ワイズマンのショー『フォリーズ』。
今日はその 同窓会

ショーの花形 ワイズマン・ガール
と呼ばれる 美女たちに あこがれた少女たちは
なんとか ワイズマンの目にとまりたくて 
ワイズマンも 大変だったとのスピーチ。

ワイズマン・ガールは
舞台のてっぺんの 階段から おりてくる。
いまや舞台装置も何もない劇場だけど 階段だけはあって

あつまった 元ワイズマン・ガールたち(現在は老婆)に
「また あの場面を やってみよう」と 提案する
ワイズマン。

うるさい老婆たち:
「この年で あの階段から
おりられないわよ~~!」


おりてます↓

『雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた』
みたい
ですね!!!

「踊ってみましょうよ」「覚えてるかしら」と 踊りだす老婆たちは
まるで
『Life After Tomorrow』!!!
(※『アニー』出演者たちのその後を追ったドキュメンタリー映画。
旧アニーズが おばさんになって
「まだ覚えてるわ~」と言いながら
「Fully Dressed Without Smile」を踊るシーンは いろんな意味で泣けます。
詳しくはコチラ→[第3回] アニーにとりつかれた者たちの"Tomorrow"(後編)

鏡の向こうから 昔の彼女たちが 
ショー・ガールの格好で わーっと出てくるところも 泣けちゃいます。
(昔と今との同じ人を対比させるつくりも、『Life After Tomorrow』っぽい!!)

劇場には いつだって
階段の上にいる美女を 見上げ
憧れる 青年たちがいた。
「そこから見える景色は どんななの・・・」
美女の恋人は、階段の下で ショーが終わる彼女たちを待って
デートに誘った。

老いた登場人物 それぞれに
若き日の 昔の自分が ついていて
そのときの気持ちを 再現する。

脚本:ジェームズ・ゴールドマン氏
音楽:スティーヴン・ソンドハイム氏
演出: ドミニク・クック氏


ゴールドマン氏は、
「同窓会」というネタでやりたい
とは思っていたけれど なかなか面白く書けず
11稿まで書いた。
作家様(天才)って パッパ パッパと 台本書いているのかと思いきや
わたくしたちと同じなんだな・・・

途中で気が付いた、ストーリーなんていらない、と。
だからこれは ストーリーではなく 人間を描いている。
彼ら、彼女らのさまざまな 愚かしさそのものを描く。

サリーとフィリスは ハンサムな ベンのことが好きだった。
でもベンが結婚したのは フィリス。
サリーとも付き合っていて サリーの気持ちも知っていたけれど・・・

だけど確実に 時は過ぎている今、
思い出も あのときの恋心も 美化されているのかもしれない。
劇中歌で
「選ばなかったドアの先など知らない
未読の本の内容はわからない
歩まなかったことを 知るわけがない
だから後悔する必要はない」
という歌詞があって、
『イェルマ』
でも 思ったけれど
選ばなかったドアの先なんて
本当はすっからかんのはず

なんですよね。

お互いに 再び惹かれ合う サリーとベン、
老いらくの 焼けぼっくいは どうなったかというと
一瞬 うまくいきそうになって
お互い 離婚するとか 言い出して
キッスしちゃう。
それが 昔のキッスの仕方と同じ。
でも昔は サリーが「あなたと結婚できないなら 死ぬわ」
とか言っていて 重い。。。
今になっても ベンは約束の場所に来てくれない。
再びフラれてしまって 落ち込むサリーを励ます 現在の夫・・・

逃した魚は大きく見える、
隣の芝生は青く見える、
まあ、サリーもフィリスも、結婚する相手 間違ったな
とは思うのですが、
現実、今が 愛おしいと気づけたほうが
きっと幸せなんだろうな・・・
結局 ベンも フィリスに叱咤されて 退場していました。

だけど 若き日の不完全燃焼を なんとか燃やし尽くしたい気持ちも わかる。
人間って 得られなかったものは 必要なかったものだと知っていても
開けられなかったドアは 結局 空虚だと知っていても
本当に「何もない」と 完膚なきまでに 知りたいのかもしれない。

ああッ、
サリー:黒柳徹子さま
フィリス:草笛光子さま


上演 希望!

若き日のベンは 伊礼彼方さま

お願いします!!

ショーでは 人に夢を与える プロフェッショナルでも
舞台をおりると 普通の人。
そんな元スターたちの 人間的な恋の さや当て、
下世話で赤裸々な告白の中に挟まれるショーや歌が 夢のように美しくて
下世話おしゃれ
という 新しいジャンルを 感じました。

1941年。大恐慌も戦争も体験して
ジョン・エドガー・フーバーと 悪名高いハーバート・フーバーもの時代も体験した
と 歌う「I'm Here」の曲が 特にカッコいい。
この曲を歌う女性が 赤い服を着ていて
1933年が舞台の『アニー』(上記の両フーバーの名前が出てくる!)の その後
かと思っちゃう。
(なんでも『アニー』だと思ってしまう アニーになりたい歴31年の わたくし)
この役はぜひ 三田佳子さまで!

パーティー会場で 若い男の子に手を出す 
文字通り「現役」な 女性。
人は年をとっても 心はずっと 若いままなんだね・・・!
この役はぜひ 高畑淳子さまで!

オープニングとエンディングが
いかにも「演劇!」って感じで カッコいいし
カーテンコールも 短くて パッと終わって 客もそれを1回で受け止めて
最高。
(個人的に 何度も何度も何度も何度も出てきて おじぎだけするやつ トイレ行きたくなる・・・
『アニー』みたいに 後奏を聴かせるために パッと終わるか、
『ビリー・エリオット』『ジャージー・ボーイズ』みたいに きっちりショーアップされている作品が 好みです)


冒頭には スティーヴン・ソンドハイム氏のインタビュー映像もあって
そういうお宝映像を出せるのも、ナショナル・シアター・ライヴの強み。
スティーヴン・ソンドハイム氏、現在88歳。
映像はいつのだったか 忘れちゃったけど
インタビュアーの方が「私のヒーロー、スティーヴン・ソンドハイム」
と おっしゃっていて
スティーヴン・ソンドハイム氏 ほくほく顔
だったの 可愛らしかったです!

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過去の ナショナル・シアター・ライヴ感想:
『フランケンシュタイン』(カンバーバッチさま クリーチャー版)
『フランケンシュタイン』(カンバーバッチさま 博士版)
『コリオレイナス』
『ザ・オーディエンス』
『二十日鼠と人間』
『スカイライト』
『欲望という名の電車』
『宝島』
『夜中に犬に起こった奇妙な事件』
『ハムレット』
『橋からの眺め』
『リア王』
『人と超人』
『ハード・プロブレム』
『戦火の馬(WAR HORSE)』
『ハングメン』
『三文オペラ』
『深く青い海』
『誰もいない国』
『お気に召すまま』
『一人の男と二人の主人 One Man, Two Guvnors』
『ヘッダ・ガーブレル』
『エンジェルス・イン・アメリカ ~国家的テーマに関するゲイ・ファンタジア~ 《第一部》 至福千年紀が近づく』
『エンジェルス・イン・アメリカ ~国家的テーマに関するゲイ・ファンタジア~ 《第二部》 ペレストロイカ』
『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』
『アマデウス』
『イェルマ』

ついでに ナショナル・シアター
『War Horse』


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