欧米化になりつつある日本の食生活に最も不足がちなのが食物繊維。
今日の記事は、食物繊維テーマに簡単きんぴら料理しました。
食物繊維とは、人の消化酵素によって消化されない、
食物に含まれている難消化性の成分で、
たんぱく質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラルに次ぐ
第6番目の栄養素と呼ばれたりしますが
熱やエネルギー、カラダの構成成分にはならない成分です。
食物繊維の役割は、
腸の有害物質を排泄し腸内環境を整え便秘予防を促し
糖質の吸収を遅らせたりして、コレステロールの排出を促せ
生活習慣病予防につながる成分です。
食物繊維が不足すると便秘になりやすく、
日本人の死亡率で高い大腸がんのリスクが高まるのです。
食物繊維を摂取しても便秘解消できないのは、
食物繊維の摂り方に問題があると考えられます。
食物繊維は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維とに分けられ
理想的な食物繊維の摂取方法は、
水溶性食物繊維が1に対して不溶性食物繊維が2のバランスが大切で
その比率が腸を動かし便秘に役立つことになります。
◆水溶性食物繊維
水に溶け、食品の水分を抱き込んで半固体形体の状態にする性質があります。
■効果
・血中コレステロール値を下げる ・糖質の吸収を抑える ・高血圧の予防
■多く含む食品
・熟した果実、海藻類など
◆不溶性食物繊維
水に溶けず、水分を吸収して膨らませ腸壁を刺激して便の排泄を促し
また未消化の食物が体内を通過する時間を短縮させる性質があります。
■効果
・便秘の予防および改善 ・大腸がんの予防 ・よく噛む必要があるため食べ過ぎ防止になります。
野菜、穀類、豆類、小麦ふすま、ココア、ごぼう、きのこ、酵母など
しかし一般的に水溶性の食品は、不溶性の食品より少なく摂取されていることが多いそうです。
日本人の食事摂取基準(2010年版)において食物繊維の目標量は、
18歳以上では1日あたり男性19g以上、女性17g以上とされています。
そのことから男子においては、水溶性食物繊維が約6.4g 不溶性食物繊維が約12.6g
女子は水溶性食物繊維が約5.7g 不溶性食物繊維が約11.3gが摂取目標値となります。
たっぷり食物繊維が含まれている
素材である ごぼう にんじん れんこん こんにゃく
調べてみると、それたの素材の100g当たりに含まれる食物繊維の量(g)はこのように
(五訂日本食品標準成分より)
理想的な水溶性食物繊維が1に対して不溶性食物繊維が2というバランスの良いのは
にんじんですが、それぞれの素材には多くの食物繊維が含有さています。
例えば、不溶性食物繊維が豊富なこんにゃくやれんこんのみを食べたと仮定しましょう
その場合には、水溶性食物繊維が豊富な熟した果実や海藻類で補ってバランスをとると良いでしょう。
食物繊維 | 水溶性食物繊維 | 不溶性食物繊維 | |
ごぼう(ゆで) | 6.1 | 2.7 | 3.4 |
板こんにゃく(生いもこんにゃく) | 3 | 0 | 3 |
にんじん(皮むきゆで) | 3 | 1 | 2 |
れんこん(ゆで) | 2.3 | 0.2 | 2.1 |
きんぴらに使った材料(2~3人分)は
ごぼう(1本) にんじん(1本) こんにゃく(1/2丁 約120g) れんこん(1/4本)
炒り黒ごま(適量) 砂糖(小さじ2) 酒(大さじ1) 醤油(大さじ3)
ごぼう(1本)は、たわしなどで泥をきれいに洗い流して、
ごぼうのささがきは、包丁を寝かしごぼうを回しながら削るように切ります。
その後、水から茹でておいてください。
【作り方】
①片手鍋にオリーブオイルを入れ、れんこん・にんじん・ごぼう・こんにゃくを加え中火で
しんなりなるまで炒めます。
②①に酒(大さじ1)砂糖(小さじ2)醤油(大さじ3)を加え、水分がなくなるまで炒めます。
水溶性食物繊維が1に対して不溶性食物繊維が2というバランスよりも
大切なことは、日頃から和食中心の食生活を心掛けるとともに、
野菜や果物をたっぷり食べることでしょうね。
*但し、動物性の肉類・魚類・魚介類などには食物繊維はありませんので・・・
食物添加物などでカラダに良くないイメージの強い
インスタント麺やカップ麺
これが意外にも水溶性食物繊維が100g当たりに
インスタント麺には1.6g カップ麺1.3gが含まれているのです。
悪いところもあれば、良いところもあるインスタント食品。
ポピュラーなごぼうとにんじんのきんぴらに
こんにゃく・れんこんを加えることにより食感がとても良く
おいしさ倍増、たっぷり食物繊維です~♥
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