残穢

『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』 2015年・日本 


ものすっごい怖いんじゃないか。

原作の小野不由美のホラー・ミステリーは怖すぎて、部屋に置いておけなくなると評判だ。
その映画化だ。
心霊ホラー好きには、たまらない朗報!

ホラーだけれども、ミステリーである。
なので、ホラー描写は少ない。
映像効果もオーソドックスだ。

何が怖いかというと、この設定である。
なので、そこが解き明かされていくにつれて高まる恐怖であれば成功だ。


今回の竹内結子は、常に冷静。
「竹内さんの不機嫌な部分を出したかった」という中村義洋監督の思惑通り。だが、美しいので、どんなに不機嫌だろうと全然オーケー。

橋本愛も、冷静。これが非常に、効果的。

佐々木蔵之介が役柄的に、常にハシャイでいるので笑う。
モデルはホラー作家の平山夢明氏なのですね!後で知って、コーフン。

大好き滝藤賢一は、いつ狂気が発動するかとドキドキしてしまった。

中村義洋監督は、醸し出したい怖さが曖昧さであり。
一方、ミステリー恐怖は合理的なのだ。
その両面の相乗効果を更に昇華できたら、素晴らしい。


やはり設定は面白い。
どこにでも起こりえて、誰にでも降りかかる。
そこから派生する個人的な行動も、ミステリーとして実にユニーク。

あの音も耳に残る。

ふと、『犬神家の一族』が頭をよぎった。
がっつりホラーとして観てしまうと、違う。
ある種の謎解きであり、そこに恐怖が潜んでいる。

いま、友人に貰った原作を熟読中。これが実に、面白い。


鑑賞後に中村義洋監督の質疑応答を拝聴できましたが、内容描写について触れていますので、未見で知りたくない!という方はここでページを閉じて下さいませ。



↓描写の意図について触れてます。



↓未見の方はご注意下さいませ。



中村義洋監督が仰ったのは、
「(CGを使った理由は)色々と試しました。特殊メイクなどもやってみました。ラストは本気を出しましたが、それ以外は想像的なシーンなので、ラストとの差を出そうと。結果、CGが効果的に思えたんです。怖さは控え目にして、実体との差をつけたかったのですね。怖くないと言われるとショックですけれども・・・(笑)」

冷たい色調の映画だったけれど、中村義洋監督はとても真摯で温かいお人柄に見えました。



映画 スクリーン2回鑑賞

[関連作品]
中村義洋監督 『ポテチ』『ゴールデンスランバー』『白ゆき姫殺人事件』 『フィッシュストーリー』
竹内結子 『インサイド・ヘッド』『ふしぎな岬の物語』『ゴールデンスランバー』
橋本愛 『寄生獣』『渇き。』『くちづけ』『アナザー』『桐島、部活やめるってよ』『告白』



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