部品探しに、これまでの経験をフル投入しつつ半年もかけてどうにか完成させた、「汎用小銃スリング“64式小銃にどうぞ”(こちら )」。
金具はどうにか官品酷似品を入手できたものの、求める仕様の市販のビニロンが入手できず、大量に特注した場合のリスクも考えてアクリルで代用したため、敢えて「64式小銃負い紐レプリカ」とは命名しなかった・・・というものです。
・・・が。
ついにヒートアップさんというショップが「64式小銃負い紐」のホンマモンのレプリカを発売したのです。
※定価5,300円、オクで4,500円。
あーあー・・・
どうせ売るならもっと早く出してくれればこんな苦労はしなかったのに・・・
もちろん、本来なら陸自系負い紐のレプリカを業者さんが出してくれるのは歓迎なのです。
でも、
「ないから作った」
というワシの努力と出費を考えると、どうしても複雑な心境にならざるを得ないというのが正直なところ。
くっそ~
仕方ないので買ってみましたヘ(゚∀゚*)ノ
上が新発売・ヒートアップ社製64負い紐レプリカ(500本限定らしい)。
下がちょんまげ製汎用小銃スリング“64式小銃にどうぞ”。
悔しいので、徹底的に比較検証します。
64式小銃 負い紐 スリング 完全複製品
5,600円
Amazon |
そうなんです。
これはかないません。
上のレプリカは、実物と同様に、織り目のヘックスが細かいのです。
そもそも、ODでビニロンで30mm幅で2.5mm前後の厚みのビニロンが、ふつうの市販品ではありません。
特注も考えましたが、そんなに数もハケないために大損失は確実なので、仕方なく織り目の大きいアクリルで代用したのですが…やはり業者さんだと資金力が違いますからね、特注できてウラヤマシイ。
幸い、色味はまったく同じと言ってよく、遠目からみた感じは似たり寄ったりなのですが、アクリルに比べるとビニロンのほうがしっかりしているので完敗(まあ、ワシはそれを承知の上で作ったのですが)。
ただし負け惜しみですが、実物の64の負い紐は、使い込まれて柔らかくなっているものも多く、使い古した実物とウチ製の感触が結構似ています・・・いややっぱり負け惜しみだ(笑)
では、コキとの縫製の部分。
桜にWのマークがあるほうが、ヒートアップ製。
なんでも、64の現役当時に防衛庁に収めていたものと同じ造りで、縫製もそうだということでしたが。。。
いろんなメーカーさんが卸していたようで、縫製もいろいろあるようです。
もちろん業者さん製のほうが綺麗な縫製をしてるんですが、実物はけっこう雑だなあ・・・。
さて、次はコキ金具。
右がヒートアップ製。
「官品と同じ金型で作った」とか・・・そんなのズルーイ!
真横から。
このように、反りが入ってるんです。
おそらく、当時の64官品負い紐自体、民生品の金具を使っていたのではないかな?
ワシ製の金具は、昔に作られていた金具の在庫の僅かな残りだったのかもしれません。
ちなみに表面仕上げは、ヒートアップ製はたぶんパーカライジングかな?
実物は経年ですり減っててよく分からなかったので、ウチ製のはダールメッキ(くすんだ黒)にしたのですが…。
お次は、引掛けカン。
右がヒートアップ製。
比べると、引掛け部の形状が僅かに違うものの、これもほぼ同じと言っていいでしょう。
どちらもダールメッキのようです。
次は、名称不明の「押さえる」バックル。
上がヒートアップ製。
ヒートアップ製はパーカライジングのようで、ウチはダールメッキ。
その違いだけでしょうか。
紐を見てもらえれば、どちらがどちらか分かると思います。
同じ黒ニッケルメッキの金具を使っているようですね。
ただしヒートアップ製のは、実物と同じ方法でプレスされているようです。
ウチのはワシがハンマーを振るっています。
・・・というわけで。
紐の部分は完敗。
金具は互角。
トータルでは、やっぱ惨敗かー。
と、いうわけで、最後に64に装着した画像を添付してオシマイ。
ここで問題。
これは、どっち製でしょう?
あーちくしょ~
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