一から学ぶ東洋医学 No.1 東洋医学とは? | 春月の『ちょこっと健康術』

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おはようございます 

久々の記事アップにさっそくのコメント、ありがとうございます。しかも「待ってたよ」のお言葉、骨身にしみてうれしく、ただただありがたく、感謝の気持ちでいっぱいです。なんて私は幸せ者なのでしょう!

では、予告通り、一から学ぶ東洋医学シリーズのリニューアル版からスタートします。しばらくはNo.10までを書き換えたり、書き加えたりしながら進めます。復習を兼ねて読んでいただけるとうれしいですが、「必要ないや」という方はスキップしてくださいね。前作の東洋医学講座シリーズよりは、よりわかりやすく、もう少し詳しくなる予定です。

(1)広い意味での東洋医学

世界をざっくり東西に分けると、ヨーロッパ圏を中心とする西洋とアジア圏の東洋というくくりですね。それに従えば、西洋の医学が西洋医学で、東洋の医学が東洋医学ということになります。

ところが、アジア圏=東洋としても、東は日本から西はアラブ諸国まで、なんと広いことか!シルクロードを通じて交流はあったけれど、人種も違えば、文化も歴史も違います。当然のことながら、医学の発展も、その理論も異なる。それをひとくくりに扱っちゃっていいんですかねぇ…。

ともあれ、以前「あらためて、東洋医学って何?」で一度ご紹介していますが、中国伝統医学、日本の漢方医学、韓国の韓医学、チベット医学、インドのアーユルヴェーダ医学、タイの古式医学、イスラムのユナニ医学などを総称して、広い意味での東洋医学とされています。 

  
 

(2)日本における狭い意味での東洋医学

日本で「東洋医学」と言った場合は、いったい何をさすのでしょうか? それは、『黄帝内経』に始まる中国伝統医学理論を基本とする医学体系で、漢方薬や鍼灸、あんま、気功などを治療法とするもの。

五臓六腑気血水、人体をひとつの有機体としてとらえ、外から見えないからだの中を、皮膚や舌、脈の状態から、『易経』の自然科学と陰陽五行を使って類推。そして、何千年もの間のデータの集積から、効果のあった診断法と処方が残ってきた。

狭い意味での東洋医学=中国伝統医学と言ってもいいでしょう。ただし、日本に最初に伝わったのは1500年前ですから、独自の進化をしている部分はもちろんあります。たとえば腹診を重視するとか、経絡理論を重視する流派があったりとか…。それでも基礎理論は中国伝統医学にありますからね。

日本で東洋医学に携わっている人たちは、漢方医、漢方薬剤師、鍼灸師、あんまマッサージ指圧師です。この人たちは、学校で東洋医学を勉強している、つまり、中国伝統医学理論を知っている人たち。

ところが、お医者さんの中には、理論を知らずに漢方薬を使ってる人がいるかもしれません。すべての医学部で漢方が必修科目になってから、まだ10年たってませんからね。効かない漢方薬ばかり処方するようなら、疑ってみてもいいかも? 現代西洋医学の診断で処方すると効きませんが、理にかなった処方なら必ず効くはずですから。

漢方薬は漢方薬局でも処方してもらえます。最近は薬剤師でなくても扱えるものもあるので、鍼灸院でも受けられるところがあるかもしれません。ちなみに、薬剤師は鍼を打てません。鍼を打てるのは鍼師と医師です。

 
 
医学としての考え方のもとが、西洋医学は外科学にあり、東洋医学は内科学にあると言われます。悪いところを切り取るのは、西洋医学の真骨頂。これは東洋医学ではできません。からだの陰陽バランスを取って、五臓六腑気血水をととのえるのが東洋医学ですから。

おもしろいのは、西洋医学でも東洋医学でも、一時期、瀉血が多用されたことがあるってとこ。病気は悪い血のせいとされてたんですね。離れていても、文化的な背景が違っても、人間の考えることって、どこか似ているんだなぁ…と思います。

一天一笑、今日も笑顔でいい1日にしましょう。

 

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