あらためて未病について考えてみる | 春月の『ちょこっと健康術』

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おはようございます ニコニコ


東洋医学では、病気が「未病(みびょう)」のうちに手当てできる医師が名医であると言われます。その「未病」とはどんな状態なのか、「未病」というのがどこから来た言葉なのか、「未病を治す」 で一度取り上げておりますが、あらためて考えてみました。


一昨日ウォーキングを楽しんで、昨日はWiiでシェイプボクシングして、そのおかげか、からだが軽く感じられます。広い意味では、こうしたことも、セルフケアではありますが、「未病を治す」ことのひとつじゃないかなぁ~なんて思います。


「未病を治す」は、中医学用語では「治未病(ちみびょう)」と書きます。中国語って、英語と同じで、主語+動詞+目的語の順ですから。


その「治未病」、『中医基本用語辞典』によると、「中医学の歴史における最も初期の予防理論」であり、その出典は東洋医学の古典中の古典である『黄帝内経・素問』 にあり、

① 日常生活の中で、病気予防と免疫強化をはかること

② 病気の前兆をつかんで、早期に治療すること

③ 病気の進行を予測して、それを防止すること

というようなことが書かれています。


『黄帝内経』が書かれた二千数百年前から、脈々と続く東洋医学の予防理論。養生法を大切にするのは、東洋医学の真髄がそこにあるから、なんですね。


「未病」の定義については、東洋医学における「体質」の考え方 でも取り上げていますが、「西洋医学の検査では何の異常もないけれど、本人は自覚症状に悩まされている状態」と言えます。


西洋医学では、不定愁訴症候群という症候名が一応つけられます。診察や検査にかかった費用を保険請求するための名称であって、病院では病気として扱われないことが多いですね。


それとは反対に、検査をすると血圧とか血糖値、中性脂肪値とかに異常があって、本人には何の自覚症状もない場合。高血圧や糖尿病、高脂血症などの生活習慣病がいい例ですね。


治療や生活習慣の改善が必要なのに、自覚症状に乏しい、とくに痛みを感じないものだから、ついつい手当てを忘れてしまいがち。放置すれば、本格的な病気になりますから、この状態も未病と言えそうです。


ストレスからくる様々な症状も、たとえば頭痛とか、めまい、食欲不振など、それが軽度であるうちは、誰も病気とは思いませんよね。これも未病に入るでしょう。


仕事や遊び、運動し過ぎなどで疲れをためたり、体質・気質的にもともと弱かったり、出産後や病後だったり、そんな場合も、無理をすれば病気へとつながりますから、これも未病です。


未病は、誰もが経験する状態です。医療費削減をめざす厚労省の後押しで、西洋医学でも、最近は予防に力を入れるようになってきました。「噛ミング30」 なんて、その良い例ですね。いい傾向です。


それでも、東洋医学における養生法の歴史には、まだまだ学ぶべきところがたくさんあります。益軒先生の『養生訓』が見直されているのも、そのためでしょう。あ、『養生訓』の目次 づくり、ごめんなさい、進んでません。もうしばらくお待ちくださいね。


一天一笑、今日もいい1日にしましょう。


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