アメ玉でお手製綿菓子器 | ひろじの物理ブログ ミオくんとなんでも科学探究隊

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綿菓子14

 

 もう十数年前のこと、シカ部の生徒が、色つきの綿菓子に挑戦しました。ザラメに食紅をふりかけてつくると、色は付くのですが、マダラで気持ち悪い。

 ある生徒が、ザラメを一度水に溶かし、そこに食紅を入れて再結晶させたらまんべんなく色がつくのではないかとやってみました・・・再結晶したザラメは、むしろもとのものよりより透明に・・・当たり前といえば当たり前の結果に、みな大爆笑しました。結晶になるとき、不純物は取り除かれていくから当然ですね。

 つまり、色つき綿菓子の原料は純粋な結晶ではまずく、混合物である必要があります。これを一から作ることもできないことはないんですが、砂糖にさまざまな色や味を混合したものが、すでに製品として売られていますから、それを利用すればいいですね。

 ということで、昨年度シカ部の生徒が試したのが、佐久間ドロップを金槌で砕いてザラメ代わりに使うというもの。

 連休で子供にねだられたので、追試を兼ねてやってみました。

 

アメ玉綿菓子器4

 

 詳しい作り方は「空き缶でつくるお手製綿菓子機」に書きましたので、ここでは実物の写真を少々。この手桶型のものはぼくのオリジナルです。

 ザラメが入れやすいのと、回転軸を安定させる微調整が簡単なのが特長です。穴はドリル径1.5mmで開けました。ザラメの場合はもっと大きな穴でもいいんですが、ドロップを砕くと細かい粉が出ますので、ドリルセットの一番小さい径のものにしました。中心軸となる自転車のスポークを入れる穴は径2.5mmで。

 このタイプは、取っ手に穴を開けて軸を通し、取っ手のところで調整しながら、セロテープで取っ手と軸を固定してしまいますので、下のネジはおまけみたいなものですが、あった方が安定します。取っ手のセロテープにまでは熱が伝わらないので、セロテープが融け出す心配はありません。

 下のネジが外れるといやですから、モーターは逆回転させましょう。青のコードをプラス側に、赤のコードをマイナス側につなぎます。これだと、軸の回転で下のネジがゆるむことがなくなります。

 さて、本当はシカ部の追試をそのままやりたかったのですが、佐久間ドロップがたまたま手に入らなかったので、適当なドロップを購入。

 同じ色・味のドロップを4個ビニール袋にいれて、金槌で砕きます。

 

アメ玉綿菓子器2
 

 上はアップル味のドロップを砕いたところ。真っ白なので色は普通の綿菓子と同じですが、味はアップル味でした。当たり前ですね。

 空き缶綿菓子器の場合、空き缶の内側がプラスチックでコーティングされているので、これを落とす必要があります。一度目の綿菓子は、融けたプラスチックが混入しているので、食べずに棄てたほうがいいですね。

 

アメ玉綿菓子器3
 

 写真は一番最初のお試し。イチゴ味のドロップを砕いたものを入れました。これで二粒分くらいですね。この写真ではちょっとわかりづらいのですが、重ねた取っ手とスポークをセロテープで固定してあります。取っ手に接着したセロテープを軸の上の方に向けて絡めれば十分固定できます。
 

アメ玉綿菓子器1

 

 イチゴ味のドロップを使うと色もキレイに着きますが、他の味のドロップはここまではっきりと色が着きません。これは、以前、佐久間ドロップでシカ部部員が行った実験でも同様でした。

 使い終わった装置はよく洗って乾かしておけば再利用できます。アルコールランプやガスバーナー(今回使ったのはキャンピング用バーナー)も、使用後は綿飴でべたべたになりますので、お湯洗いをよくしておきましょう。写真には写っていませんが、最後の洗浄を簡単にするために、キャンピング用バーナーの本体はアルミ箔で被ってあります。なお、キャンピング用バーナーは、先端部がネジ式になっていて、外して洗浄できるようになっているので、目詰まりを防ぐため、歯ブラシなどでよく洗っておくといいですね。
 
 
【追記】「空き缶で作るお手製綿菓子機」にも書きましたが、この装置の改良版についての記事を、近いうちに書く予定です。夏休みに入ったこともあり、なるべく早く書きますね。(2017.7.22記)
【追記2】綿菓子機の最新版については、『いきいき物理マンガで実験』に掲載しました。ぜひ、そちらをご覧ください。そのお知らせを上記に載せました。(2018.6.8)
 
『いきいき物理マンガで冒険』『いきいき物理マンガで実験』については、下方のリンクをご利用ください。
 
 
 

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