久々に、記事を書きます。BLOGは思ったより、気力が必要・・。最近よんだ本について。
中山可穂。最近「猫背の王子」など、同性愛(中山さんは、自分もレズビアンであることをカミングアウトしている)をテーマに書いている話題の作家さんだ。
私は、すっかりそのことを忘れていて、表紙の雰囲気に惹かれて購入してしまった。
"孤独なピアニスト響子がかつての"恋人"透子に再会した。"
この一文をよんで「なぜ女性が女性を?」と一瞬混乱したのだが、読んでいくとなるほど、女性同士でも深い関係になれるのだと実感してくる。不思議だ。
というか、まったくレズビアンという偏見を持つこともなく、人を愛することの大切さ、切なさを謳っているこの作品は、最近出回っている「純愛モノ」よりも純粋なのでは?と思ってしまった。。
あらすじは、こうだ。
人を寄せ付けない雰囲気をもったピアニスト、響子。ある日、ジャーナリストである透子に出会うのだが、ある日事故に会い、子供を残してこの世を去る。子供、桐人とひょんなことから知り合ったゲイの青年(桐人の父親の元恋人)と新しい生活を築いていくことに。。
透子という人物を通して、不思議に他人同士であった人間が、時にはエゴをぶつけ合い、理解しあいながら、本物の家族のように強い「絆」で結ばれていく。
この作品では、色々な音楽をモチーフとしてよく使われている。モーツァルトやリストなど主人公の弾くレパートリー、響子の留学先で学んだ荒々しいが情熱的なスペインの作品の数々。それらが作者の描くシーンに優しくときには官能的に彩を与えている。
書評には、泣ける作品と書いている人も多いが、私の中にも読み終わった後に大きな重みを残したのは確かだ。
最近出された彼女の作品「弱法師」も是非読んでみたい。