前から気になるテーマで発行されるときは、本屋で立ち読みもしくは、購入していた。
今号の特集は「あしたの音楽・サウンドスケープ」。
音楽家(明星という若手注目アーティスト)のケルト音楽発祥の地の旅紀行や、世界の楽器やスピーカーを作る人たちのインタビューなど。家で音質を楽しんだり、野外で自然の出す音に触れたりと、音の楽しみ方を提案している。
割と、いつも緑であったり食べ物であったりと、いかにも「地球に優しい生活」みたいなテーマについて多く取り上げているのだが、音楽についての特集はちょっと面白いと思った。でもよくよく考えれば、これもひとつの「スローライフ」なのかな。

あとひとつ魅力的なのは、CDがついてきたこと。坂本龍一が今年の9月11日にNYの街のサウンドを録音したもの(彼の解説が少し)と、明星の「時の舟」のケルティックバージョンの曲が入っている。坂本龍一の録音は、曲ではないが、音はその土地の背景から自然に生まれてくるモノなんだと今更ながらも、実感できる。音楽と環境は切っても切れない関係なワケだ。

音楽雑誌のようなマニアックさはないが、「音」への新しいアプローチを再認識させてくれた貴重な本でした。

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