やぁ、ざわえもんです。本日は睡眠のメリットとメカニズムについて②の続きですねぇ。先ずですね、人の睡眠には4つのステージが確認されています。まぁ睡眠の周期というのは基本的に約90分とされており、7時間睡眠だとしたら90分の睡眠サイクルを4.5回繰り返しているという事です。その睡眠の4つのステージというのを下記に記載させて頂きます。

①レム睡眠(浅い睡眠)
②ノンレム睡眠の第1ステージ
③ノンレム睡眠の第2ステージ
④ノンレム睡眠の第3ステージ

まぁこんな感じですねw それでは僭越ながら1つ1つご説明させて頂きます。先ず人というのはソファに座ったりベッドで横になると副交感神経が優位になり、心身共に徐々にリラックスしてきます。まぁ皆さんもご経験ありますよねw そしてこのノンレム睡眠の第1ステージは徐々にリラックスしていくので一秒辺りの脳波の振動数が減少します。まぁつまりリラックスするに連れて脳波の一秒辺りの振動数が減少するという事です。この振動数はヘルツと呼ばれています。そしてノンレム睡眠の第1ステージは覚醒時と比べると神経細胞同士の連携スピードが減少し、腕や足等が突然痙攣する事があります。これは専門用語でジャーキング現象、又は睡眠時ミオクローヌスと呼ばれています。よく大学とか高校の授業で机に突っ伏して寝てる人が突然痙攣するあれですw まぁこのジャーキング現象のメカニズムについて簡単にご説明すると、覚醒時は身体の平衡感覚を維持する為に自然に筋肉が緊張しているのですが、この身体の平衡感覚を維持するシステムというのは瞬時に切り替える事が出来ないので、ノンレム睡眠の第1ステージに入ろうとすると強制的に痙攣を発生させて身体がバランスを崩さない様にしている訳です。要はジャーキング現象というのは1種の身体の防衛システムな訳ですw また、ノンレム睡眠の第1ステージ時は入眠時幻覚という現象が発生する事があり、入眠しているにも関わらず自分はまだ起きていると錯覚する現象を指します。この入眠時幻覚というのはとてもリアルな夢を見るとされており恐怖体験が主な内容らしいです。加えてこのノンレム睡眠の第1ステージですが、睡眠全体の約5%ほどの短い時間で構成されているのも特徴で、ノンレム睡眠の第1ステージからノンレム睡眠の第2ステージに移行するには平均で約5分掛かると言われています。そして次に睡眠全体の約50~60%という大きい割合を占めるノンレム睡眠の第2ステージに移行すると、脳の視床から大脳皮質へと非常に速くリズミカルな睡眠紡錘波という脳波が送られます。まぁ量子力学でいうミクロレベルで、この睡眠紡錘波とは微視的世界の話です。また、嗅覚を除く様々な感覚情報は脳の視床を経由して大脳皮質へと瞬時に送られ、そこで分析や分類がされます。この睡眠紡錘波というのは1秒間に10~15回ほど振動するのが特徴で、脳には運動野と感覚野というのがあるのですが、この睡眠紡錘波が発生すると脳の運動野にアプローチし、ギターを弾いたり泳ぐと言った様々な運動の記憶が強化されます。要はノンレム睡眠の第2ステージで睡眠紡錘波が多く分泌されるに連れて、運動機能も向上する傾向にあるという事です。ちなみに成長期で新しい情報に沢山触れている子供や、精神的に活発な人等も睡眠紡錘波が多く発生するとされています。まぁ運動記憶だけでなく、睡眠紡錘波というのは様々な記憶を強化するのに必須の脳波と言えるので、皆さんも睡眠を軽く見るのは辞めましょうw また、高齢者は睡眠紡錘波の量が若者と比べて基本的に少ない傾向にありますが、これは睡眠紡錘波を発生する能力の低下や新しい情報に触れる機会の減少等が原因として挙げられます。つまり同じ情報に常に触れていたりすると記憶の定着を促す睡眠紡錘波の発生量が減少してしまうという事です。また、睡眠紡錘波には記憶の定着を促す機能の他にもう1つ、睡眠時の覚醒を妨げる役割があるとされています。まぁ要は寝ている間の外部からの刺激をブロックする役割があるという事です。逆を言えば不眠症等の睡眠障害がある人は睡眠紡錘波の発生量が減少しているのが考えられるという事です。ちなみに世界各国の研究によりますと、男性よりも女性の方が睡眠紡錘波が出やすい傾向にある事が証明されていますが、理由はまだ明らかになっていないそうです。まぁ睡眠障害に悩まされている方はホワイトノイズを試すのがお勧めです。ホワイトノイズというのはテレビの砂嵐等の音の事で、人は胎児の頃に女性の子宮に平均で約10ヶ月いる間は常に心拍数の音を聞いているとされており、心拍数というのもホワイトノイズに分類されるので安心感が増す事が結果的に良質な睡眠に繋がるのではないかというのが通説とされている為です。まぁアメリカのある機関の研究によりますと、ホワイトノイズは平均で38%も入眠時間を早めるというデータもありますので、当たり前の話ですがとにかく寝る時はリラックスして外部情報をなるべく遮断しましょう。また、睡眠紡錘波の他にも、「Kコンプレックス」という脳波も発生し、これもまた睡眠時に外部刺激を遮断して覚醒するのを防ぐ役割があります。そして次にノンレム睡眠の第3ステージという最も深い睡眠状態に移行し、人はこのノンレム睡眠の第3ステージに入ると簡単には起きません。このノンレム睡眠の第3ステージというのは身体の回復力が最も高く、殆どの場合は夜の前半に発生する睡眠ステージとされています。まぁ深夜とかねw また、このノンレム睡眠の第3ステージではストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールの分泌量が最も少なく、骨や筋肉の成長に加えて免疫システムにも重要な影響を与える成長ホルモンのソマトロピンというホルモンが分泌されます。このソマトロピンは身体機能を回復する役割があり、徐々に身体が再生していきます。また、ノンレム睡眠の第3ステージ時は血圧や心拍数も覚醒時に比べて低下し、心血管系を休息させる効果もあり、脳の神経細胞同士の連携スピードを早めたりします。この事からノンレム睡眠の第3ステージの最も深い部分の睡眠は通称徐波睡眠と呼ばれています。基本的に深い睡眠というのは大脳皮質全体で発生するとされていますが、深い睡眠の中でも更に深い睡眠である徐波睡眠は、意志決定や集中力等の機能を司る前頭葉で発生するとされています。ちなみに先ほども申し上げた様に、人はこのノンレム睡眠の第3ステージでは簡単には起きませんが、もし強制的に起こされると約15~30分は意識が朦朧とします。これは睡眠惰性や睡眠酩酊と呼ばれており、どんなに身体に刺激を加えても約15~30分は覚醒状態には基本的に入れないとされています。ちなみに何故この深い睡眠状態の時は外部からの情報を遮断するのかと言いますと、脳の視床という部位が大脳皮質への刺激を遮断する為です。ちなみにこの大脳皮質は海馬とも連携しており、海馬は覚醒時に学んだり経験した事等によって得た記憶が大脳皮質のどこの領域と関係しているのかを把握しています。まぁ要は空港の税関みたいな感じっすね。そして海馬が大脳皮質の各領域に100~150ヘルツのリップル波という脳波を送る事により長期記憶のメカニズムが誕生するという事です。詳しくはまた今度の投稿でご説明させて頂きます。またこのノンレム睡眠の第3ステージでは余分に形成されたニューロンとニューロンを繋ぐシナプスを排除し、脳の容量を増やすという役割があります。これはシナプスのダウンスケーリングと呼ばれており、日本語では以前申し上げた事のあるシナプスの刈り込みです。まぁ世界中の科学者達は睡眠は量より質の方が大事だと述べている通り、深い睡眠に入る為には少し工夫が必要です。例えば読書家や長時間勉強をする変人、失礼しました。要は基本的に頭脳労働を沢山する人ほど深い睡眠が必要とされているという事です。加えてストレスホルモンのコルチゾールというのは睡眠の質を悪くするという事が証明されていますし、カフェインも脳波の活動を活発にしてしまう作用がありますので、睡眠の質を高めたいのであれば就寝の6~8時間前はカフェインの摂取を控える事をお勧めします。そして消化吸収の早いブドウ糖や果糖等の単糖類や、乳糖や麦芽糖等の二糖類等の糖分に加えて、肉の脂身や乳製品やお菓子等に多く含まれる飽和脂肪酸の割合が高い食品は睡眠の質を下げてしまう傾向にある事が世界各国の研究により証明されています。また、基本的に睡眠時の覚醒を防ぐ睡眠紡錘波の量は男性よりも女性の方が多い傾向にあり、それに伴って男性は女性より比較的に睡眠の質が悪い傾向にあるとされています。まぁ睡眠の質が悪くなると、アミロイドベータ蛋白等の脳の神経細胞を殺してしまう老廃物が掃除されなくなってしまい、認知症やアルツハイマー病等を併発してしまう恐れがありますので、男性は特に気を付けた方が良いかもしれません。勿論女性も睡眠の質には気を付けた方が良いですよw また座りすぎも睡眠の質に確実に影響を与えるとされています。世の中に絶対は殆どありませんが、数少ない絶対の中でも座りすぎるという行為は睡眠の質に確実に影響を与える様ですw まあ日本人は1日平均で約8時間座っているという統計があり、一時間座ると寿命が22分縮まり死亡率が最大で33%高まるというデータもありますので、日本人は単純計算で22×8で1日で96分間寿命が減少しているという事になります。そして96×30は2880分なので、1ヶ月で48時間寿命が減少し、1年で576時間寿命が減少し、人生が80年だとすると576×80で46080時間座る事により失う計算になります。つまり毎日8時間以上座ると一生で約5.3年ほど寿命が縮まる訳です。それ故に皆さんも1時間に1回は立ち上がりスクワット等の下半身を動かす運動をお勧めします。但し無理はしないでくださいw あー、まぁちょっとレム睡眠の説明がまだですが今回はここまで。あんまり徹夜するなよw 身体と心壊しちゃうからなぁ!? はい、それではまたw ご視聴ありがとうございました👅

参考文献↓

「熟睡者」

著者 クリスティアン・ベネディクト氏
   ミンナ・トゥーンベリエル氏

訳者 鈴木ファストアーベント理恵氏

様々なサイト、Google、YouTube、
Google scholar、etc…