やぁ、ざわえもんです。今回はユーモアのメリットについて⑧の続きです。多分今回がこの章での投稿はラストです。もしやるとしても新章ですねぇw 先ずですが、ユーモアというのは過去の投稿でも様々なメリットがあり、世界を変えるほどの力があると再三に渡りご説明してきましたが、1つだけ忘れないで頂きたいのが、ジョークを面白いと思ったり適切であると思ったりする基準は万国共通ではないという事です。例えばブラックジョークとか下ネタとかねw いやまぁそういうのは何故か面白いのでつい言いたくなる気持ちも分かるのですが、ケースバイケースという事ですw 実際にある調査によると、職場でジョークを言うのが気が引けると回答した人の多くが、ジョークを言う事で一線を越えてしまうのが怖い為であるとしており、世界では個人の1つの要素を棚に上げて存在を含めた全てを否定するキャンセルカルチャー等も流行っていますので、尚更ジョークを言う事はリスクであると考えている人が増加傾向にあるという事です。そこでですね、ユーモアが失敗する時はどんな場合か、何故失敗するのか、失敗した時の対処法等をこれからご紹介するのですが、その前に、以前にコロンビア・カレッジ・シカゴの教授兼アメリカ初のコメディー・ライティング&パフォーマンスの学士課程プログラムの責任者を務めるアン・リベラ教授という方をご紹介した事があるのですが、リベラ教授によりますとコメディーは「事実」、「痛み」、「距離」の3つで構成されていると提唱しており、この3つの要素がバランスを保つ事でコメディーは機能し、3つの要素のバランスを崩すと他人を意図せずとも傷付けてしまったり、意見の食い違い等が発生します。そこで大事になってくるのが、文脈や立場や状況に臨機応変に対応していき、ユーモアを調整する必要があるという事であり、この3つの要素の理解を目的として1つずつ簡単にご説明させて頂きます。

3つのコメディーの構成要素
①事実
コメディーの核心であり、嘘を織り混ぜたりネガティブな事実であったり無神経なジョークは他者の気分を害する可能性がある。

②痛み
身体的&精神的な痛みを主に表しており、恥ずかしい、気まずい、悲惨な体験、トラウマ等の多岐に渡る。その中でも自分や他者の不幸話等はコメディーにおいての代表例とされているが、時として自他共にトラウマ等を思い出させて気分を害する可能性がある。

③距離
時間的&心理的&物理的な距離の事を主に指しており、笑い飛ばすにはまだ早い等の時間的距離、自分と相手がした経験と話題がどれ位の関連性があるかという心理的距離、身近な人に起こった話題や外国で起こった話題等の物理的距離の3つが起因する。

まぁこんな感じですねw まぁ事実というのは一般的な共通認識の事なのですが、その事実をジョークを使って表現するのであれば当然の事ながら肯定的にする必要があります。加えてネガティブな事実は相当ユーモアのスキルが高い人でないとジョークを言った後に場の雰囲気が永久凍土に成り果てるので、ユーモアスキルに自信のない方はポジティブな共通認識を探す事から始めましょう。面白くなくても場の状況に適切なジョークであれば、ユーモアスキルがあると他者から判断される傾向にありますのでw そして痛みというのは、例えば他者が受けた痛みとあなた自身や友人や家族等の親しい人が受けた痛みは、後者の方が生々しく感じますよね。つまりですね、ユーモアというのは何を言うのか、又は何をやるのかも大事ですが、一番は誰が言うのかが大事という事であり、ここに心理的&物理的距離というのが関わってきます。例えば男性が男性を揶揄するのは許されるケースが多いですが、男性が女性を揶揄するのは許されないケースの方が多いです。ジェンダーギャップというものです。何も知らない癖に偉そうな事を言うなみたいなw 逆も然りですよねw まぁそこでこの3つの要素を踏まえた上で、ジョークを出来る限り失敗せずに周囲を楽しませる事等が出来るかという事を下記に記します。

①事実を見極める
もしその事実からユーモアやジョークを除いた場合に、適切であるかどうかを考慮して発言する。テロや地震等はジョークにしない方が懸命と言えます。

②痛みと距離を考慮する
痛みの程度、その話題に自分と話し相手がどれだけ関与しているか、ジョークにする時期、痛みの話題に対して自分が充分に熟知しているか等を気を付けましょう。見切り発車にジョークを言うと痛い目を見る事が多いです。

③場の雰囲気を察知する
何を言えば相手を楽しませたり笑わせられるかを考え、聞き手がどう感じるのかを理解する、様々なギャップを考慮する。

もし良かれと思って言ったジョークによって誰かの気分を害してしまった時の対処法としては、3ステップあるとされており、

①失敗に気付く
   ↓
②原因の究明
   ↓
③間違いを正す

この3つです。またジョークで誰かの気分を害してしまう主な原因として、場の状況に適切でないという事が挙げられますが、この適切さのレベルは常に変化しているとされており、過激な傾向のある昔のテレビを現代の人が見ると不快に思う割合が多い等が例として挙げられます。後は純粋に聞き手の許容力等も関係してきます。また様々な研究でも報告されていますが、人は地位や権力が上がる毎にユーモアの対象のタブーが増えるという事が判明しており、自分より上の立場の人に歯に衣着せぬ物言いをするのは勇敢であると評価される事が多いのですが、その一方で自分より下の立場の人に歯に衣着せぬ物言いをするのは陰湿であるという評価をされる事が多いという事です。ですので同じ発言をしても地位によって話し手の評価が変わるという事です。また、人は出世をするほど自分が話したジョークの効果が計測しにくくなるという現象が確認されており、フロリダ州立大学の社会学者であるタイラー・スティルマン氏、ロイ・バウマイスター氏、ネイサン・デウォール氏らによる実験では、人は上司を前にすると社会的ヒエラルキーの関係で意図的に沢山笑う傾向があり、上司がもしその場にいない電話や録音等でも沢山笑う傾向にある事が確認されています。もしかしたらどこかで誰かが見てるんじゃないかと無意識に思う訳ですw 上司にチンコロすんなよ的なw ですので現在組織の中で地位がある程度高いと自負している方がいましたら、周囲の人が沢山笑ってくれていたとしてもあなたの地位や序列に対する配慮に他なりませんので、自分のユーモアセンスを過信しない方が利口と言えますw つまりジョークを言う時は下心が見え見えですが相手の地位も考慮しましょうw また、心理学者のジャスティン・クルーガー氏、ニコラス・エプリー氏、ジェイソン・パーカー氏、ジーウェン・ウン氏らの研究では、皮肉をメッセージで送る様に指示された被験者に対して、メッセージを送った相手に皮肉がちゃんと通じてるかという事をアンケートしたところ、殆どの被験者はかなり自信過剰な傾向にある事が分かり、人はデジタル機器を介してのコミュニケーションにおいてはボディランゲージが把握出来ない事が多いため、相手の感情や思考を察するリソースが文字や写真や動画のみとなり、正確な判断が出来ない傾向にあるため、デジタル機器を介してのコミュニケーションをする時こそジョークや皮肉は慎重に言いましょう。え、君はずっとオンラインでふざけてるですって? ウン、ソウダヨ。また、人はジョークを言って失敗した時に、自分のジョークが理解出来ない人達であると他者の責任にする傾向にありますが、その前に先ずは自分のジョークが場に適切かどうかを考えましょう。アドラー先生も言ってましたよねw 人間関係の問題の殆どは他者の課題に水を差す事から始まるってw 要は他者の責任にする前に自分で解決した方が早いんだお~。最後にですね、科学者であるジェニファー氏の20年を越える研究で、人々が死ぬ前にする共通した願い事を5つにまとめた結果、次の様になっています。

人生の最後の日々に何を願うか↓
1.大胆さ
2.自分らしさ
3.今、この瞬間
4.喜び
5.愛

この様な結果になったそうです。殆ど人間関係と関係した願い事ですよねw そしてこれらはユーモアの力を用いる事で潤沢になります。

大胆さ↓
恐怖によって大胆になれない人もいますが、ユーモアの力は恐怖を減少させ、勇敢さと新しいものを受け入れる寛容さを与えてくれ、挑戦をする為に背中を押してくれます。

自分らしさ↓
生きていれば他人の期待に応えたり、他者を凌駕する事で優越感に浸る事等があるかと思いますが、自分の願望に意識を向けましょう。ちなみにジェニファー氏はこう述べていますが、僕が個人的に脳科学の本等を10冊以上読んだ上で、共通しているのではないかと思う個人的意見としては、全ての苦しみは自我が生み出すという事です。つまり無我夢中という言葉もあります通り、自我を捨て、自分も世界の1つであるという無の精神状態を獲得する事が出来れば、外的要因による短い苦しみを避ける事は不可能であると言っても過言ではありませんが、そこから2回、3回、4回と悩むという反芻思考を防ぐ事が出来ます。つまり鬱の一番の原因は自己否定であるという事であり、外的要因はトリガーに過ぎず、無の精神状態になる事が出来ればトリガーをただの1つの出来事として捉える事が出来るという事です。まぁ人間の身体はスマートフォンの様なものであり、思考や感情や自我というのは生存率を高める為の1種の道具に過ぎません。つまり脳科学的な定説としては、人間は脳という道具が瞬時に作り出したシミュレーションを生きているだけに過ぎず、人間は現実というものを認識出来ないという事です。まぁつまり、

ステップ1
周囲の状況がどう展開するかについて事前に脳が物語を瞬時に作る。例えば扉の先には部屋がある等の予想。

ステップ2
感覚器官が受け取った映像や音声の情報を脳が作った物語と比べる。扉を開けた先にある世界についての情報を感覚器官が収集する。

ステップ3
事前に脳が作った物語と違うところのみを修正する。しかし実際は扉の先は部屋ではなく火星に繋がっていた等。

ステップ4
扉の先は火星であるという新たな物語を脳が作り、修正された物語を現実と見なす。

例えがオカルトチックですがこんな感じですねw 分かるかいw 人は脳が事前に立てた予想を現実と錯覚しているだけという事です。例えば、皆さんも趣味ありますよね? その趣味に没頭している時って自分の事について考えてますかw 多分ゲームだったらどうやったらボスを倒せるかとか、映画だったらこの先の展開はどうなるんだとかねw 要は回りくどくなって申し訳ないのですが、苦しみから解放されたければ自分の事について考えるのはなるべく辞めましょう。自己注目といって、ポジティブ又はネガティブに関係なく自分に意識を向けるだけで人は精神を病みやすくなるという事が報告されていますので。

今、この瞬間↓
ユーモアを用いると目の前の事が面白く感じ、興味の対象が今に向きます。そうする事で未来からくる不安や過去からくる後悔等から解放されます。

喜び↓
喜びは偶然ではなく選択するものです。そしてユーモアを用いると自然と笑顔になる回数が増え、喜びを見付けやすくなり、幸福感が上昇します。ちなみに人は本来子孫を残すという事に特化した遺伝子を持っており、幸福を長期間感じれる様に構成されていませんので、結果的に幸福になるのは良いのですが、幸福を求めるよりも先ずは笑いましょう。作り笑いでも自然と幸せになります。俺って哲学者だったknowか…。

愛↓
あなた含めて周りにいる人が明日もいるとは思わない方が良いです。今すぐに感謝と愛の言葉を伝えましょう。恥ずかしいけどねw 

いかがでしたでしょうかw 長らくこの投稿を見てくださってありがとうございました。ではまた(^^)

参考文献↓
ユーモアは最強の武器である
著者 ジェニファー・アーカー氏
   ナオミ・バグドナス氏

様々なサイト、