■劣等感のとらえ方次第

大きな理想とは
今の自分とは
ぜんぜん違う自分を見ている

ということです。

今の自分とはぜんぜん違う自分と
向き合うと、自然と劣等感を感じます。

なぜなら、
大きな理想の自分にくらべて
今の自分は劣っていると
わかるからです。

その大きさに比例して
感じる劣等感も大きくなります。

また「理想」は
自分の欲しい状況を示しています。

いらない状況であれば
どんなに優れた自分をそこに見ても
”いらない”ので、興味はわかずに
素通りする感じになります。

そんな”ほしい状況”であり
”今の自分より優れた自分”と
向き合うときに、
自分が持つ目的によって
自分の応じ方が変わります。

それは、
「嘆く」
「わくわくする」かです。

”他者によく見られたい”という
目的を持つ人は、
「嘆く」をしがちです。

「嘆く」ことで
他者に自分をよく見せようと
するのです。

「やりたいけど、できない」と
見せることで、よく見られると
信じているわけです。

しかし、
他者が自分をよく見るかどうかを
自分が決めることができないので、
こちらの方面に進むと、
他者次第の自分となり、
他者の顔色をうかがいながら
生活することになります。

一方で、
”理想を実現したい”という
目的を持つ人は、
「わくわくする」をしがちです。

大きな理想と向き合っても
今の自分に何ができるか?
という視点で向き合うため、
自分次第の自分となり
”実現”に向けて力を注ぐ
生活をすることになります。

同じ劣等感ですが、
その劣等感の捉え方次第で
ぜんぜん違う方面へと
進むことになります


これは、別の言い方をすれば
嘆くのか、わくわくするのかは選べる
と言うことができます。

■劣等感のとらえ方

劣等感とは
劣っている感覚です。

逆に言えば
優秀に触れている感覚です。

その優秀が実現すると
自分にうれしいことが
起きると感じているのです。

そのうれしいことが
起きている状況を
理想としているわけです。

今はまだ起きていませんが
その状況を実現すれば
そのうれしいことも
起きると信じているのです。

それが実際に起きるかどうかは
実際にその状況を実現してみないと
わかりません。

この不確定要素
自分に困難を感じさせます。

努力して実現してみたけど
当初に予想したうれしいことは
何も起きなかった
」みたいに、
”思ったのと違った”という状況に
なってしまうことを怖れるわけです。

逆に
当初の予想よりうれしいことが
起きまくるような”上ブレ”する状況に
なる可能性もあるのに、
なぜ”下ブレ”する状況に注目を
してしまがちなのか。

それは、生存本能による
自分を守るはたらきのためです。

人の心は
未来を見るときは
危険に注目しやすくなっています。

そうすることで
危険をより早く察知して
危険を回避できるように
しているのです。

生存本能は、
今までに経験したことだけに
基づいて危険かどうかを
判断しているので、
大きな理想の状況のような
未経験の状況も危険だと
判断してしまうのです


その判断により
「そちらへ進むと危ないよ」と
自分に知らせるために
そこに困難を感じさせ、
結果、怖れを感じるわけです。

このはたらきに
自分をゆだねてしまうと
大きな理想を前に
嘆くことを選びたくなります。

大きな理想の実現へと進むと
危険だからやりたくないと感じます。

でも、危険だからやりたくないと
周囲に示すと社会的に
自分がよく見られないと感じます。

そこで、
危険だからやりたくないけど
「やりたいけど、できない」と
見せることで他者に自分を
よく見せることで、
社会的に生き延びようと
しているわけです。

他者次第の自分における
せめてもの生存術
というわけです。

この生存本能のはたらきを
理解できていると、
大きな理想を前にしたとき
困難に怖れる自分を感じたら
そこからさらに選べる自分
なることができます。

怖れが何から来るのか?が
わからないと怖れに
飲み込まれてしまいがちがですが、
怖れがどこから来るのかが
わかっていれば、
その怖れに飲み込まれることは
まずありません。

自分を守ろうとする
生存本能のはたらきから来る、
とわかれば、
そこに見る困難に向き合うときに
「これからどうするか?」
「今の自分にできるのは何か」
などの困難の克服についての
思考をめぐらすことができます。

また、社会的にも
大きな理想にくらべて
今の自分が劣っているのは
普通のことであり、
自然なことであり、
当然なことであると
その理想に関係する他者と
共有することで、
各段にやりやすくなります。

生存本能から見た危険に
適切に対処することで
自分を守るはたらきの
活性化を抑えつつ、
社会的にも適切に対処することで
大きな理想も
登山のようにゴールに向けて
歩みを進めることが簡単になります


こうして状況をととのえられると
あとはもう「わくわくする」を
せずにはいられなくなります。





お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ10年目、常楽でした。




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