以前に整備した羽衣線用のクモハ123-5/6に連結するサハ103-758(元サハ101-140)用のボディの改造を続けます。
前回は、サハ101ボデイで側面の戸袋窓を全て塞ぎましたが、隙間は未処理のままです。
今回は、側面の行先方向幕を作ります。
方向幕は、KATO製のサハ103とほぼ同じ位置・形状になります。
左側がKATO製のサハ103、右側が加工中の鉄コレのサハ101です。Hゴムの表現は、サハ103はボディ側にありますが、サハ101は窓ガラス側にされています。従って、サハ101にHゴム支持の行先方向幕を作る際のHゴムは、嵌めるガラスパーツ側に表現してある方が、統一感があると共に、加工の手間も省けます。
手持ちパーツで、窓ガラス側にHゴム表現があり、かつHゴムが黒色の物を探したところ、オハフ12旧製品用の窓ガラスが見つかりました。このパーツから方向幕の部分だけ切り出して、使用することにします。
妻面に手すりがある側の妻板寄りの窓の上方に行先方向幕を追加します。同箇所のガラス寸法は1.2mm×4.5mmで、これが嵌るように穴を開けます。客室窓の内寸が5.5mmですので、左側は窓の左端に合わせ、上辺は雨樋に近接して穴を開けることにしました。位置決め根拠は以下の通りです。
ズバリのサハ103-758ではないのですが、隣接車番の「サハ103-757」で画像検索すると側面全体が撮影された写真(京橋電車区に留置時の模様)がアップされていました。こちらを参考にさせていただき、方向幕の位置決めをしています。
穴開けを進めてゆくと、天井部分に厚みがあるため上辺が当ってしまい、上辺を雨樋に近付けるのはこれが限界でした。また、妻板にも厚みがあるため、左端もこの位置が限界でした。
ご覧のように、方向幕部分の穴開けは、天井部分・妻板部分に接しています。
窓の内側には、窓ガラスを保持するための壁が天井から下がっており、方向幕の穴の一部に被ってしまうため、被る部分の壁を切除しておきました。左側の壁が未加工の元の状態です。
行先方向幕部分に使用するガラスパーツは、オハフ12旧製品の窓ガラスから切り出して、Hゴムの外周ギリギリまでヤスリで削って仕上げました。
切り出した方向幕部分のガラスパーツを内側から嵌めてみました。寸法的にはまずまずの出来です。
ところが、内側から押し込んでも斜めにしか装着できません。
方向幕部分のガラスパーツで車内側に残っている部分に厚みがあるため、天井につかえてしまい斜めにしか装着できないことが判明しました。ガラスパーツを薄く削ると傷で透明度が損なわれるので、ガラスパーツの加工をせずに改善する方法を見い出さねばなりません。一方、窓ガラスとの干渉も確認が必要です。
ボディでは戸袋窓部分をプラ板で塞いでいるため、サハ101の窓ガラスはそのままではボディに嵌りません。上側が元々の未加工品、下側が戸袋窓部分の窓ガラスとして凸状に形成された箇所を鉄ヤスリで削り落して平滑にした加工品です。加工品をボディに装着して、方向幕部分に当たりが生じないかを確認する目的ですので、この箇所以外は未処置です。
窓ガラスは、方向幕部分のガラスパーツを装着しない状態であれば、きちんと装着できましたが、妻面側のガラスが天井近くまで内側に張り出しているため、方向幕部分のガラスパーツを装着しておくと、この部分で当たってしまい装着できなくなります。
更に、窓ガラスの上部の張り出し代が、方向幕部分にせり出しており、この部分も加工しておかないとないと、方向幕部分のガラスパーツに干渉して装着出来ません。
高々一箇所の行先方向幕の設置に非常に手間取っていますが、反対側の側面にも行先方向幕を作らねばなりません。また、窓ガラスの戸袋窓を削り落す作業も、窓ガラスパーツを破損しないよう、また他の窓部分に傷をつけないよう注意しての作業は、非常に手間が掛かります。これを乗り越えれば、後は何とかなる筈です。(続く)
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