シチリアのレストランに行くまでの間、ソレントにある料理教室に泊まりこみで一週間程通う事に。

今まで北イタリアの料理にしか触れてこなかったので、シチリアに行く前に南の料理を習いたいと思って。


一泊20ユーロのドーミトリーに泊まりつつ、建物内にあるキッチンで料理を習う。

建物はこんな所


yunのイタリア料理修行日記

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料理教室は、いろんな意味で衝撃。

分かってはいたものの、北と全然違うのだ!!

料理が全く違うっていうのは期待通りで良かった。うん、私は北も南もどっちも好き。

例えば、イワシの生パスタにフェンネルとカレー粉を入れるなんていう発想は北イタリアの人間には到底受け入れられないと思うが、これがなかなか。美味しいのです。

そして・・・何と言うか、南はよくも悪くもほんっとうにテキトーなのだ。

全てがざっくりしている。

シェフやマンマの体型を見ても明らかだが、動くのもにぶ~くなってしまう程の大柄体型。しゃべるのにも息切れで苦しそうである。


yunのイタリア料理修行日記
これがシェフ。ものっすごい巨体です。

120kgはあるかな。


ここの料理教室、アメリカのコルドンブルーと提携しているらしく、アメリカ各地のコルドンブルー卒業生がワンサカ押し寄せてきている。


そのアメリカ人がまた衝撃的なのだ。

100kgを超す巨体がキッチンの中所狭しと犇めき合う。

まじ全員プロレスラー。

アメリカラップをかけて踊りだす。

パスタ生地等、食材を投げて渡す。

ゴミをゴミ箱に投げようとするつもりが大きく外し、そのまま。

物の扱いが荒いのだ。太ってるからしょうがないのか?それにしても日本や北部イタリアのキッチンに行ったら一発アウト,、即帰れ!の行動である。

基本的に超が付くほど不器用で、卵を割ると必ず殻が入る。卵黄と卵白を分けるなんて、超難関。イカの皮を剥かせたら、私が10杯剥く間に一杯も剥けていない。(私も決して器用ではないし、仕事も早い方ではないが)

要は・・・コックを目指すアメリカ人は、一般日本主婦よりもずっと料理が下手なのである。(おっと、言ってしまった。)

この写真を見れば想像していただけるだろうか(笑)



yunのイタリア料理修行日記


食の嗜好にも衝撃である。

アメリカ人の味覚については、まぁ想像できる感じではあったが、コルドンブルーを卒業し、コックになろうとしている人間も多い中で・・・


・イタリア料理を食べるときに揃ってコカコーラを飲む。(宗教上の理由でもない限り、イタリアンを食べる時はワインが常識でしょう。じゃなければ水でしょう。)そして、コカコーラとペプシの差について熱い議論を交わす。


・調味料として使う、いわゆる赤唐辛子の酢漬けのようなものを「うまい、うまい」と言いつつ瓶の半分位バクバクつまみ食い。(ちなみに私は一かけ食べて口から火を吹くかと思った)


・イタリア料理については、日本の一般人よりずっと無知だし、イタリア語を一言も学ぼうとしない。


・ドルチェを歯が溶けるほど甘くしたがる。なぜだかタルト生地の「焼く前の状態」を「美味しい美味しい」と言ってバクバク食べる。


うーん・・・こういう人々・・・やっぱりアメリカでハンバーガー屋をした方が100倍似合うと思ってしまうなぁ。


でも、太っちょ君たちはいい奴だ。見ているだけで愛嬌があって可愛らしいしね。