私と仲良い人の多くは、私が愛してやまない、セフィーロ君について知っているだろう。
そのセフィーロ君が、私がイタリアにいたこの8月に我が家を去った。
セフィーロとは、10年位前に廃盤になった日産の車。うちのはシルバーのステーションワゴンだった。
確か、日産の経営がカルロス・ゴーンになった時かなんかに、もっと高級車的なものにモデルチェンジしちゃったんだったと思う。
私の愛車、セフィーロ君は14年位前?にうちに来た。
「鼻」部分が長ーくて、車高が低いのに車幅が大きくて、都内では最高に運転しづらい車である。
でも、高速では安定した走りを見せるし、「後ろ顔」が可愛いし、荷物がたくさん載せられるので、私は気に入っていた。
大学生の途中からはほとんどの期間、実家に一人暮らしをしていた私は自由にセフィーロ君を乗り回し、テニスコートやバイト、合宿、旅行・・・色んな所に一緒に行った。
車検はめんどくさいしお金がかかるので、いつもギリギリまで日産の営業さんの催促を無視・・・東京日産◯◯店の鈴木さんには大変ご迷惑をおかけしました。居留守を使い続ける私に対して、留守番電話に吹き込まれる声が段々イラついていた事、気づいてました(笑)
うちの前の道から駐車スペースに入れるのは結構難しく、セフィーロ君には常に名誉の擦り傷、凹み傷があった。
擦り傷どころか、ミラーが取れてブラブラしたり、最近は母の車庫入れ失敗により後ろタイヤの上の合板?が外れかかっていたり。
母が満面の笑みで
「見て見て!私、セフィーロ君直したの!!」と言うもんで、どうしたものか見てみたら・・・
セロハンテープで合板を貼りつけてあった!!!
時の衝撃は決して忘れられない。
返す言葉が見つからず、
「・・・せめてガムテープにしたら?」
と答えた記憶がある。
その後、セフィーロ君は元気に透明ガムテープをくっつけたまま走っていた。
エンジンがイカれた事もある。
エンジンをかける時にキキキキーっとしばらくものすごい音がするのだ。
それでもちゃんと走るので気にせず乗っていたのだが、ある日隣に乗った後輩ちゃんが本気で怖がったため、しぶしぶ修理に出した。
エンジンが壊れても元気に走る日本車、日本の技術ってすばらしいと思う。
VIVA日本車!!安心感が違うね。
東京の街を走ると割と振り向かれ、友人にはちょっとビックリされる位ボロボロで、日産の人には、「そろそろ安全のためにも買い換えては・・・?」と言われていたが、完全に情が沸いてしまったセフィーロ君がいなくなってしまう事を考えると悲しくて、「買い換えようか?」という親に対して、「まだ大丈夫、十分元気!」と答えていた。
そのセフィーロ君、私が留守にしてしばらく乗っていなかったせいか、ついに動かなくなってしまったらしい。。。
そして、国の「なんとか補助」の期間っていう事もあり、ついに我が家を去る事になった。
シチリアで8月にこの事を知らされた時、人知れず涙した事は言うまでもない。
でもセフィーロ君、奇跡的に、お店で修理され中古車として生まれ変わる事になったらしい!!
良かった良かった。
どこかで新しい持ち主が、大事に乗ってくれる事を祈ります。
今度は車庫入れ上手な持ち主だといいね☆
帰国した日、自宅の門をくぐり、いつもの癖でセフィーロ君のいた方を見てしまう。
・・・と、そこにはピンクの小さな物体が!!!
こんな子。
新たに我が家に来た日産の軽自動車、モコちゃんです。
色は母(アラウンド還暦)の希望により、ピンク(笑)
これは・・・さすがに車庫入れで擦る気がしない(笑)
乗ってみるとめちゃくちゃ小回りがきくし、意外と車内広いし。
何よりもナビがついているのがすばらしい!!!
地図を読むのが苦手な私も、もう道に迷いません。
このモコちゃん、当分両親の住む所に行く事になっているので、しばらくはあまり乗れないけれど、今後大事に乗ってあげようと思います。