愛犬〜突然発症!致死率30%の恐怖③〜 | 芦屋・西宮/デコ講師/スイーツデコサロン/Yukicopu(ゆきこぷ)

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~ゆきこぷのマイクロ学習生活~日々積み重ねて学んだことを、必要知識に変換してお伝えします(^^)/

11月11日
朝イチでレテの血液検査をする。
『上がってますように・・・』
先生が検査結果を持って、奥の扉から入ってきた。
『んー、上がりませんね。』

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上がらないどころか、赤血球数やヘモグロビンの数値までもが下がっている。

『最悪だ…』

言葉がでない。
レテの病名は免疫介在性血小板減少症でまず間違いないが、血小板が破壊されているだけでなく、赤血球が破壊されている可能性もあると。
もし免疫介在性溶血性貧血も併発していればエンバス症候群といって、死亡率はさらに上がるとか。
さらに先生は可能であれば供血犬(輸血に必要な血液を提供してくれる犬)を探しておいてほしいとも。

「あまり余裕がありませんので、今回は思い切ってステロイドの量を増やしましょう。」
いままでの4倍以上の量だ。人間の大人が普通に飲むほどのステロイド。
体重⒈5kgのレテには負担が大きすぎる量だが、命には変えられない。

ネットの情報を見ていると、
この病気に対してはステロイド(プレドニゾロン)は48~72時間以内に反応がみられ、おおよそこの期間で血小板の増加がみられない場合や、免疫介在性血小板減少症(IMT)重症例ではヒト免疫グロブリン製剤投与して、免疫をブロックして血小板破壊の停止を試みます。ガンマグロブリン製剤IMTによる、血小板の破壊に対して一時的な防壁を果たしている間にプレドニゾロン免疫抑制剤が効果発揮するのを待つことになります。
などが書いてある。

レテは48〜72時間で反応は見られなかったが、ヒト免疫グロブリン製剤の投与は必要ないのか聞いてみた。
先生は希望ならしても構わないが、自分が経験上思う最大の免疫抑制剤はステロイドだとキッパリ仰った。
それに免疫グロブリン製剤を投与し、プレドニゾロンとは仕組みの異なる免疫抑制剤を使うとすればシクロスポリンやアザチオプリンなど、抗ガン剤的なものを使用することになり、それこそ小さなレテの体には耐え難い負担になるだろうと。
先生の考えでは、今は使用するべきではないと判断したようだ。

レテは血小板が0であるにもかかわらず、表立った症状はほとんど見られない。
最も多い症状は皮膚や粘膜の点状出血や紫斑だが、レテの目立った症状はお腹に2つの点と後ろ足のモモに直径約1cmの紫斑、それと耳の裏側に出来たいくつもの斑点だ。
幸い消化管出血による血便などの下血や血尿、鼻出血などはなく、広範囲に及ぶ紫斑も見られない。
見た目だけで言えば、健康犬となんら変わりない。
ただ血液検査は嘘をつかない。
全く治らない採血部の内出血が、病気の深刻さを物語っている。

振り返ればあのテンション高めのレテが、血液検査で血小板に異常が出た3日前の前日(11月7日)は、すでに元気がなかったと『レテ日記』に書いてある。
さらにその2日前の日曜日(11月5日)には白目の部分が一部赤くなっている、とも書いてある。
この少しの異常をもっと深刻に考えるべきだったと後悔する。
もっと早くに病院に行っていれば、血小板0は防げたのではないかと、自責の念にかられる。
今となっては『後の祭り』だ。

私はこの日から、全ての予定をキャンセルした。
レテにずっと付き添う為だ。
もう後から悔やむことのないように、レテの為だけに時間を使うことにした。
この日は大阪にある『少彦名神社』通称『神農さん』にお参りに行った。
このビジネス街のビルに囲まれた一角にある神社は、人がひっきりなしに訪れるお薬の神様。
今飼い主に出来ることは、祈ることだけ。
ただ、レテに回復して欲しいと手を合わせるだけ。
レテに生きていて欲しいと願うだけ。