「得手に帆を上げて」  -27ページ目

『企業の信用』: 『良心』と『正当性』

リーマン騒動は未だ治まる見通しが立たないですね。

AIGの連邦政府による救済も一時的にしか持たない気がします。


で、先ほどニュース見たらコロナ製ストーブのリコール問題。

特に対象になるのが87~00年製造の石油ストーブと石油ファンヒーター

計約636万台!!!これって10年以上も何してたの?


最近つと思うのが、企業にとって最大のリスクとは市場動向や

競合とかではなく、その企業の『信用リスク』だと思うんです。

確かに食品とかはこの『信用リスク』に対するセンシティビティーが

他の業界に比べて高い気がするけど、基本的にはこの

『信用リスク』って、全ての企業にとって最も危険なリスクだと思います。

『企業の信用』ってその『企業のブランド』に直結するし。


恐らく21世紀と20世紀のビジネスの一番の環境変化はこの

『信用リスク』かもしれません。20世紀にもたくさんの企業スキャンダルが

ありました。でも21世紀においてそのインパクトは何倍にも

なったような気がします。


理由は色々あると思います。

例えば、T革命により情報が瞬時に世界に伝播するようになったこと。

昔は特に海外の話は対岸の火事だったかもしれませんが、

最近は違う。勿論これはグローバル化の影響により相互依存が

深まってきている事も関わっていますが。


でも個人的には一番の理由は21世紀において『良心』とか『正当性』が

20世紀とは比べ物にならないほどウェイトを占めてきていることが

原因のような気がします。21世紀のビジネスにおいて『良心』とか『正当性』が最も重要な

経営理念になるような気がします。


未だうまく自分の中でロジックが固まっていないのですが、

例えば戦争なんかも20世紀中はほとんどが国民を駆り立てるとき、

『国益』の二文字の元、行われていましたが、最近はそれでは国民が

納得しない。これは時代が変わり、必要とされている拠り所が変わったからだと

思います。


同じように、20世紀中は経済発展のためには、多少の

『良心』とか『正当性』を犠牲にしてもしょうがない風潮があった(故に

かくも多くの企業スキャンダルがあった)けど、21世紀になって

マスコミだけでなく一般市民もそうした不正に対する許容度が

非常に低くなっているような気がします。


この様な現象は確かに見られると思います。けど変化の原因が未だ

僕の中でよく見えてません。『経済の発展レベルとその国民の道徳観は

正比例する』のは事実だとは思うんですが、陳腐な議論レベルだと思うし。

もうちょっと色々勉強して、この辺りの論拠を固めたいな、と思ってます。


でも上記のようなトレンド(企業にとって『信用』こそが最大のリスクであり、

同時にアセットである。そしてそれを支えるのは『良心』とか『正当性』である)というのは

間違っていないような気がします。インキュベータとしてここら辺を

経営者とうまく議論できればと思ってます。


でも・・・低い議論レベルだな~。全然サクッと感が無い。

俺はやっぱ頭悪いわ。

リーマン・ブラザーズ経営破綻

米国第4位のリーマン・ブラザーズが15日、連邦破産法11条の適用を申請し、

経営破綻したとのこと。負債総額はなんと64兆円!!!日本の国家予算並み。


ほぼ確実にネガティブな余波が出てくるでしょう。

先ずは金融機関への連鎖。既に業界3位のメリル・リンチ証券が

バンカメに身売り、みたいな話も出てますし。

日本でも本日の日経平均は600円安!!!


こうなると世界的に金融機関の貸し渋りが起こり、

特に中小企業の資金繰りに悪影響を与え、ひいては家計の消費にも響き、

世界同時不況になる可能性があります。

既に冷え切っているベンチャー経営者にとっては泣きっ面に蜂の状況。


僕は常に思うのですが、金融機関はリスク管理が命なはずなのに、

バブル景気のときにも今回も、リスク無視して投資に走り、

挙句の果てに、今回のように経営破綻みたいなことを

どうしてかくも頻繁に起こすのでしょうか?


今回、米政府は公的資金投入を見送ったようですが、

それでも上記の通り、リーマンの破綻が与える国民生活への悪影響は

とてつもないものがあり、納税者として底なしの怒りを感じます。

特にバンカーは概して高給取り(ちなみにウォール街のバンカー達の

給料の合計はニューヨークの給与合計の35%とのこと)。


まあ色々と理由はあるかと思いますが、どうも言い訳がましく聞こえます。

本来はもっと分析的に書きたいのですが、さっきまで残業してたので、

疲れて投げやりなエントリーになってしまいました。

BBQ in 若洲公園

今日は会社の同僚に誘われてのBBQ。

MBA時代の同期を誘い、参加してきました。

ちょっと蒸し暑かったですが、

男女合わせて20人近くが集まり、楽しいBBQでした。


ただ1次会で女性陣が大挙して離脱。

結局2次会に参加したのは男8人。女2人というアンバランスな陣容。

で、遠回しに幹事から聞いたのは、男性陣がBBQで女性陣を

あまりケアしなくちょっと退屈な思いをさせてしまったようです。


確かに僕自身、1人の女性と長い間話し込み、あまり多くの人と

話が出来なかったと思ってます。あと仕事の話とか少ししてしまいました。

ただちょっと思うのは、僕は相手に『しつこい』印象を与えるのがすごく嫌なので、

第一印象で『ああ、あまり乗り気でないのね』と思う人たちには、

あまり話をしないようにしてます。


まあ、こうしたボタンの掛け違いは良くある話ですけどね。

今週は3連休と言う事もあり、最初の二日間はウィンド三昧(風はベタ凪でしたが・・・)。

最終日はBBQと、面白い週末でした。


Amazonにクレーム!

Amazonはよく使います。便利です。

消費者のニーズを良く吸い取って、常にサービスをアップグレードしてます。

Web2.0の優等生です。


でもお急ぎ便の使い勝手の悪さには閉口。

一度注文を確定すると、たとえ直後だとしても変更できません。

例えば今日、本を注文し、お急ぎ便で送ってもらう手配をしましたが、

送り先住所を間違えて実家にしてしまいました。


注文履歴を見て、急いで変更しようとしましたが、

『この注文はもう変更できません』とのこと。

これだと、実家に送られたものを再度僕のマンションに送る必要があるため、

お急ぎ便の効果が全くゼロ。もっと言えば、こちらは頭に来ているので、

このサービス自体に腹が立って、むしろマイナス評価です。


便利さも、過ぎれば不便となる、を地で行ってますね。

僕はAmazonが相も変わらず顧客対応をメールのみにしている点も不満です。

そりゃ、費用対効果を考えているのは分かるけど。ねえ?



人を動かす by D.カーネギー

言わずと知れた人間関係の名著「人を動かす」を読みました。

ちなみに原書は1936年発刊。以後1981年の改訂版までに

世界各国の訳書を含めると、1500万部を超える売上を記録したそうです。


で、本の内容を一言で纏めると、人を動かすポイントは「重要感を持たせる」ことに

尽きるとのこと。心理学の大家フロイトによれば、人間の最も根源的な欲求とは:

次の2つだと言います。


① 性の衝動

② 重要人物たらんとする欲求


程度の大小はあれど、人間誰しも自己顕示欲や、自己認知欲を持ってます。

人間関係にも当然これはあって、相手をリスペクトし、相手に重要感を与える事こそが

重要だと説いているわけです。その派生概念として、人の立場に身をおくや

相手の顔をつぶさないなどのTipsが盛り込まれてます。


面白い事にこういう古典と言うのは洋の東西を超えるようです。

というか人間の原理原則に集約されるようです。


松下幸之助さんの名著「道をひらく」には以下のような行があります。


『ともすれば私利私欲が先に立つ。つまり自分にとらわれると言う事で

 これも人情として止むを得ない事かもしれない。しかしこれでは本当に、

 お互いの相互の繁栄は生まれないだろう。人間本来の姿は生かされないであろう。

 やはりある場合には、自己を没却して、まず相手を立てる。自己を去って相手を

 生かす。そうした考えにも立って見なければならない。そこに相手も行き、自己も

 生きる力強い反映の姿がある。尊い人間の姿がある。~中略~

 お互いに、広く社会の反映に寄与するため、お互いを活かしあう謙虚なものの

 考え方を養いたい。』


松下電器の繁栄の礎になったものは日本全国津々浦々をカバーするナショナルショップの

存在が大きいと言われてます。所謂、販売店。その店主の方々に対する、松下幸之助さんの

気の配り方は尋常では無かったそうです。接待の宴席では店主達より先に着き、

座布団の位置や、料理まで気を配り、ついにはショップ後継者育成のための学校まで

作ってしまった。そこからは相手あっての自分、つまり「共存共栄」の哲学が見えます。


で、当然この本を読んで、相手の立場になって考えることを始めたいのですが、

問題はこちらの善意は常に伝わるわけではない、とのことです。Dカーネギーにせよ、

松下幸之助にせよ彼らの著作は時代を超えて読み継がれているわけで、多くの人たちが

そうしようと考えたと思います。でも周りを見て、これが出来ている人ってそう多くありません。


だからこそ、僕は『レスポンスに気をつけること』が重要だと思ってます。

こちらの善意が伝わらなくて、失礼な対応を受けたときでも、レスポンスを

間違わなければ、向こうもバツが悪くなりますよね。

それを何回か続けていれば、向こうの態度だって軟化してくると思います。


僕は30代の目標として『人を率いて成功体験を持つ』を掲げてます。

その僕にとって他人からのサポートは絶対な訳で、

先ずGiveすること。そして相手の反応に対するレスポンスを気をつけること。

この2点に集中したいと思います。


で、Dカーネギーの本を読んで良かった事は、僕の方向性が間違っていないと、

再認識できたこと。これも重要です。日常生活はストレスも多いです。

ともすれば安直な感情に流されがちです。だからこそ定期的に座標軸を

修正し続ける必要があるわけで、読書はその貴重なリソースだと思ってます。

戦略と実行

よく聞く二つの言葉。「戦略」と「実行」。

定義が曖昧なのもあるのですが、僕は戦略策定の部分は結構

今のクライアントに対してお手伝いできたとは思ってます。

事業計画書しかり、各種の戦略立案のための調査しかりです。

勿論、事業の方向性の部分も含めて。


ただ「実行」のお手伝いに関して、やはりコンサルタントの限界と言うか、壁を感じてます。

例えば、毎月2回、経営会議をしているのですが、その会議に必要な資料作りを

何回お願いしても、「出来ない理由」を挙げられ、逃げられるケースが多いです。


例えば月次試算表と拡販管理表はベンチャー企業の経営会議に

最低限必要なアイテムだと思うのですが、今のクライアント先の

現場の人たちは拡販管理表のアップデートを極端に嫌がります。

曰く「特段意味が無い」とか「「忙しい」とか。その割には18:00には帰社します。


こういうと1つ1つの作業の意味を理解させるべし、みたいな第三者の意見が

あるかもしれませんが、もはや定年間近の方々には時すでに遅しのような気がします。

ベンチャー企業は成長を宿命付けられており、その一義的な指標は売上高です。

その管理表の重要性の意味はわざわざ教えるまでも無く重要だと思うのですが。

特にこの企業のようなBtoBの場合は、そこで課題や進捗状況を確認し、

打ち手を検討していくので、非常に重要なわけです。


僕は「戦略」の重要性を否定しません。ただ「神は細部に宿る」と言う事は否定の出来ない事実です。

どんな企業でも華やかさの裏に、地味にコツコツ「実行」をやっていると思います。

華やかな企業ほど、実態は結構泥臭いのでは無いでしょうか。


僕は結局は仕事に対する「真面目さ」がキーになると思ってます。

ベンチャーの成功要因は例えば伸びてる市場、正しい戦略とかあると思います。

でも仕事に対する「真面目さ」も決定的な要因の1つと思います。

まあ、そういう点が経験を通して学んでいるところが、この職業の良いところではありますが。


ちょっと暗めのエントリーでした。

プロ失格!

昨日誓ったのに、早くも失格行為をしてしまいました!

クライアント先で、HPの修正を頼まれ、カチンと来てしまった・・・

以下、やり取りです。


Yさん 「これを修正しておいてよ」

僕   「はい」

Yさん 「あと、これどういうこと?(改訂したHPでSEOがかからなくなる事態に)」

僕   「はあ、多分HP改訂したのでSEOがリセットされたのでは?」

Yさん 「どうすんだよ?」

僕   「でもこれは通常、業者に依頼するもので僕には出来ません


まず、プロは少なくともその場で出来ないと言う事は言ってはいけません。

正しくは、「ちょっと調べさせてください」です。


何故、こんな事を言ってしまったのかというと、

単純にムカッときたから。この人、態度がでかいんです。お願いする態度じゃない。

またHPの修正は、契約に含まれてません。契約上は「経営全般に対するサポート」とあり、

僕の契約上のミッションは経営に関するコンサルティングです。

でも実際はYさんのプリンタの接続や、雑用もかなり押し付けられてます。

HPの改訂も散々苦労して、同僚にも教えてもらいながら何とかやったら、

その後当たり前のように、追加修正をやらされています。


でも、それでもプロはクライアントに対してプロの対応をする必要があります。

もしおかしいと感じたら、キチンとコミュニケーションを取るべきです。

不条理をうまく対応できてこそ、プロ。その意味で僕のリスポンスは単に

積もり積もったフラストレーションをぶつけただけ。反省。


まだ続きます。帰り際に、更にでかい態度で:


Yさん 「おい、君に頼んどいた例の件、どうなってんだよ?」

僕   「何の話ですか?」

Yさん 「あれだよ。プレゼンのリアリティーを出すためのユーザーデータ」


     *ちなみにこの件は確かにちらっと言われた記憶あります。ちらっとですが。


僕   「分かりました。そのデータはどこにありますか?」

Yさん 「Iさんと話をして自分でやってくれよ。もう出来ているはずだから」


発注を受けたタスクを忘れたことは完全に僕の非です。

勿論言いたい事は山ほどあります。この人、あまりはっきりモノを言わない。

何回も念押しする必要があります。また日中、あれだけ人をこき使っておいて、

何故そのときに、言わないんだ、という思いも強くあります。またカチンときました。


でもこれも僕の非。クライアント・マネジメントは完璧にこなせなくてはプロではありません。

このプロジェクトの難しいところは、こういう無礼な態度にもプロとして対応しなければいけない点。

これに尽きます。ただ名誉のために言うと、クライアントの社員との人間関係は最高です。

何回か書きましたが、本当に可愛がってもらってます。


ただ色々難しい点はあります。あえて詳しく書きませんが、ちょっと通常のプロジェクトは

違う性質を持つプロジェクトでして、他のプロジェクトでは経験しないような苦痛を味わってます。

ふざけんな!とキレそうになることも日常です。


でも、僕は今回のプロジェクト完遂を楽しみしてます。これをこなせれば、多分どんなプロジェクトも

こなせると思います(クライアント・マネジメントしかり、経営全般に関するスキルしかりです)。

また人間って不条理な壁をぶち破って初めて成長できると思います。僕はその壁を破る

スキルと強い意志を持っていると信じてます。また今回のプロジェクトを通じて、

自分の成長を実感できているか?と問われれば文句無くイエスなのも事実なので。


今回の失敗を二度と繰り返さない事。9月の目標はそれに尽きます。

① 愚痴を言わない

② 3か条を守る(レスポンスに気をつける、常に笑顔、周囲の感情に気を配る)



プロフェッショナルであること

僕はイチローの語録が好きなのですが、

その中に彼のプロフェッショナリズムに対する考え方が

あったので、紹介します。


『どんなに難しいプレーも、当然にやってのける。
これがプロであり、僕はそれにともなう努力を
人に見せるつもりはありません。』


僕は前職でプロフェッショナルの心構えを初めて学びました。

その会社はある有名な経営コンサルタントがトップを張っており、

その方の教えは今も僕の指針になってます。


『プロである君達が残業と言う言葉を使うのはおかしい。

結果を出すのがプロであり、出せないで定時後まで仕事をするのは

自分の責任。それは残業ではないはず』


両者ともプロと言う言葉の裏には自分への厳しい基準設定があります。

で、最近の僕を振り返って、一番悪い点。それは「愚痴」です。

僕は今のプロジェクト始まった事はどんな不条理でも表面上は

グッとこらえたし、学びの姿勢をもっと持っていたと思ってます。

ところが3ヵ月近く経ち、ちょっとダレ始めていると思います。


その現象として「愚痴」が多くなってきました。

やれ「このプロジェクトはきつい」とか「やれYさんの下で働くのは大変だ」など。

これはごくたまにポロッと出るのは人間の性ですが、今の僕は至る所で

言っている。周りから見ると「根性が無い」、とか思われているかもしれません。

プロジェクト初期の僕は上司にはクライアント先での現状を報告してました。

これはビジネスの遂行上、当たり前。でもプロジェクトに関係ない同僚に

言い始めたのは正直かっこ悪すぎます。


イチロー風に言うと、「どんな辛いプロジェクトでも当たり前のようにこなす。

そしてその過程での苦労を人に見せるのはプロとして失格」、と言う事でしょうか。

僕が「愚痴」を言い始めたのは、むしろ周りに同情して欲しいとかいうチープな

感情だったと思います。


9月は僕にとって重要な月です。古傷が痛みます。僕は未だ完全にカムバックしてません。

それ故に、9月は正念場です。今はちょっと気が緩んでます。もっと気を引き締めなければ。


と言う事で9月は次の目標を死守します。僕自身の課題設定です。


① 『愚痴』は絶対に言わない


② 3か条(レスポンスに気をつける、笑顔を忘れない、周囲の感情に配慮する)を守る


これらの目標は9月末に振り返りますね。

評価は0点か100点しか無いと思います。僕はプロなので。

志と熱い心

昨日は前職の同僚達との飲み会。

終電には間に合うように帰ろうと思ってましたが、

結局オールになり、6:00ごろの電車での帰宅と相成りました。


で、何を話していたかというと、「今の会社をどう変えていくか」。

前職は所謂プロフェッショナル・ファームで非常に厳しい所です。

クセのある人も多いし。で、会社として今の方向感がおかしい、

というかスタンスが明確になっていない、と言う事で随分、熱い議論に

なりました。


確かにベンチャー業界は不況で、それを生業にしていくのは結構しんどい

状況です。そしてもう1つ。プロフェッショナル・ファームに常に付きまとう

現象ですが、勘違いをしている社員が多い。特に新卒や若い世代に。


起業するのは大変なエネルギーが要ることだし、経営していくのはもっと大変。

成功するのは想像を絶するエネルギーが必要なことです。

ちょっと東大やらMBAやらを取ったガキ(僕もその1人なのですが)がベンチャー経営者を

小馬鹿にするような態度を取るのは在職中から時折、感じられましたが、

それがかなり顕著になっているようです。


その企業の健全度を測るとき、僕は新人と受付の人の態度を先ず見ます。

キッチリやっている企業はこの2グループがやはりきちんとしていると思います。

礼儀正しくも、快活な印象を受ける。そこがおかしくなっているのが

今の端的な現象であり、そうした現象の原因はやはりトップ層が

おかしくなってきている、とのことで、色々な議論をしました。


聞けば聞くほど深刻な状況になっているようです。僕にしても志を立てて入った会社です。

辞めた後でも、こういう話を聞くのは辛いです。でも僕は真剣に議論する彼らを

見て、むしろ会社の将来は明るいのでは?と思いました。企業にとって肝はやっぱ

社員だと思います。その社員が共通の理念(ベンチャーを育て、ひいては日本を変える)

を共有し、あるべき理想論を熱く語る。こう言う会社って絶対大丈夫なような気がします。

要するに根っこが腐ってない。特に前職のような熾烈な環境下で、

睡眠時間や精神を削りながらも、理想を持ち続ける。これは簡単ではありません。

現にプロフェッショナル・ファームは出入りが激しく、捨て台詞を掃いて

辞める奴も多いです。


確かに年配層や経営層から見れば、青臭い議論なのかもしれません。

でも彼らの高い志を否定できる人は誰も居ないと思う。

「日本を変えたい」。彼らの志や熱い心のルーツはそこにあるし、

こうした若い世代の純粋な思いこそが変革の起爆剤になってきたことは

歴史が証明してます。ちょっとレベル感が違うけど、かのボビー・ケネディは

こう言ってます。


「It is from numberless diverse acts of courage and belief that human history is shaped.

Each time a man stands up for an ideal, or acts to improve the lots of others, or

strikes against injustice, he sends forth a tiny ripple of hope, and crossing each other

from a million different centers of energy and daring, those ripples build a current that

can sweep down the mightiest walls of oppression and resistance.


勇気と信念に基づいた数限りない行動によって歴史は作られていく。

1人の人間が理想のために立ちあがり、他の人々を救うために行動し、不正を攻撃するたびに

彼は希望のさざ波を送り出している。そしてそれらさざ波はやがていかなる迫害や抵抗をも

打ち破る力強い波になるのだ。」


確かに国家と企業はレベル感が違いますけど、共通する部分もあります。

それは「高い志」と「熱い心」。「高い志」なくして目指すべき理想はありえず、

「熱い心」なくして、 道中の困難に打ち勝つ事は不可能だと思います。

彼らにはそれが強く感じられた。正直すごく羨ましく思いました。

青臭い議論を真剣に出来る。そんな会社を将来作れたらと強く思いました。


やっぱ真っ直ぐに人生の王道を歩みたいと思います。

ベンチャー企業における広報&提携戦略の重要性

先日、MBAの先輩であるTさんとランチをご一緒させてもらいました。

Tさんは以前のエントリーにも書きましたが、予防医療の分野で起業され、

現在色々な分野でマスコミにも注目され、活躍中です。


で、僕は今の自分のプロジェクトに関して、疑問に感じた事、悩んでいる事など

を率直に聞いてみました。その1つが広報&提携戦略の重要性です。


これは現在のクライアント先の社長であるYさんが重要視している事ですが、

僕は疑問に感じていた事です。ちなみにクライアントのビジネスはBtoBです。

それも完全無欠のBtoBです。


一般的にBtoBの肝は技術力と営業力、BtoCの肝は消費者のニーズを見抜く

マーケティング力とそれを伝える広報活動だと思います。

これはコミュニケーション・チャネルの違いが大きいことが理由です。

例えばBtoBの場合、顧客が直接、製品やサービスに関する先方の要求を伝えてくれる。

一方、BtoCの場合、例えば商品を直接消費者に伝える事は難しく、彼らからの

フィードバックもサーベイなどのサンプリングでしか得られません。

故に、制約条件の下マーケティングを通じて、消費者の潜在ニーズを見抜き、

広報活動によって、それを消費者に伝える重要性があるわけです。


勿論、インテルなど本来的にはBtoBでありながら、消費者を意識した

PR活動を重視し、それが高い効果を上げている企業も少なくありません。

でも例えば、インテルの場合、結局PCというものは消費者が購入決定権を持っている

わけで、僕のクライアント先の場合とは決定的に違います。

広報活動で、例えばユーザー本社の目に留まっても、結局は購入決定権は

現場に下りるわけで、そこでは技術力&営業力が勝負となります。


と言うわけで、僕は広報活動に疑問を感じてました。で、Tさんと話をしていて、

思った事は(Tさんは広報の重要性を感じてました)、僕の広報に対する

考え方の前提が実は非常に狭い視点だったのでは?と言う事です。

つまり僕はユーザーの意思決定に対して、何らかの影響を与えるかどうか?

のみに固執してました。その部分では広報活動はさほど重要ではありません。


でも、販売代理店や投資家、潜在的な事業提携先から見たら、

マスメディアに紹介される、ということはその企業の「信用」に結びつくわけで、

この「信用」は「ブランド」とも置き換えられ、非常に重要な資産となります。

例えば、ベンチャー企業の製品なんて、名の知れた商社はあまり本腰を

入れてくれません。小口だし、信用もないし。これがベンチャー企業が

大抵ぶつかる「売りの壁」です。でも世の中のトレンド(環境とか、医療とか)に

乗っていて、更にそのトレンドの中の注目企業として紹介されれば、

ユーザーはそれだけでは動きませんが、販売代理店や投資家などには

強いインセンティブとなり得ます。勿論、事はこんなに簡単ではないですが。

でも、広報活動をユーザーのみに限定せず、企業の幅広いエコシステムの

中の戦略と考えるとすごく重要性が出てくるような感じがしました。


提携戦略についても、同様です。僕はメーカーは技術力が命と思っており、

技術力に自身があるのだったら、何も他社と組む必要は無い、と思ってました。

だからYさんが唱える、メジャープレイヤーとの提携戦略には非常に疑問に思ってました。

でも、これもユーザーやその他エコシステム内の関係者に対する「信用の構築」と

唱えれば、事業提携するということは名の知れた企業が既にスクリーニングをして

くれたと言う意味で、「信用、ブランド」に繋がります。かの孫正義は「その分野での

No1と組めば、勝負はほとんど決まったようなものです」と提携戦略の重要性を

強調してましたが、それは孫さんの長いベンチャー経営経験を経てたどり着いた、

本音なのかもしれませんね。


Tさんはこう言いました。「売上とブランドの両方を構築することが重要です」。

僕は売りばかりに目が行ってしまい、売上とブランドが補完関係にあることを

完全に見落としてしまっていた事に気付きました。反省です。

前回のエントリーに書いた、自分自身の知識やスキルに対する謙虚さが

欠けていたような気がします。


Tさん、貴重なご意見をどうも有難うございました。