ネット系銀行とは、最小限必要な店舗のみを有して、インターネットなどの通信で取引を行う銀行です。
ネット銀行でも、多くの銀行が住宅ローンを提供しています。
1.ネット系銀行のメリットとは
すべてネット・メール・電話・郵送でやりますので来店は不要です。
さらに、銀行によっては、ローン契約書の作成・署名・捺印を不要にしてしまった銀行も
あります。
決済も同様です。
ネット銀行を活用した住宅ローンでは決済時に店頭の活用がありません。
すべてをオンラインで活用させます。決済時に集合するのも不動産業者の店頭などとなり、
時間は非常にスムーズに進みます。
デメリット
対面が一切介在しない分、ハードルが少し高くなっていますので要注意です。
ハードルのポイントは銀行にもよります。
例としてあげられるのは、以下のようなものです。
自己資金率、勤続年数、雇用形態、旧耐震不可
7、8年くらい前の以前ですと、どのネット銀行も自己資金2割となっていましたが、
いまはファミリータイプですと、そこまでは言わないようです。
しかし、シングルの方では、自己資金が2~3割くらいは必要とされるようです。
㈡手続きが時間がかかる場合が多い
窓口がないので、書類のやり取りが郵送になります。
そうすると何か書類に不備があった場合は書類を再度送付しなければならないケースもあり、
これが事前審査の場合ですと、先に物件を買われてしまう可能性もあります。
㈢事前審査の信頼性が低すぎる
ネットでできる簡易審査をネット系銀行は一応「事前審査」と呼んでるようですが、
都銀や地銀の事前審査とはまるで違います。
ネットでできる簡易審査は実態は単なる集客のツールで、これを鵜呑みにしてしまうと
本審査で覆ります。
このようなケースを多くの不動産業者は経験していますので、基本は信頼されません。
なおネット銀行であっても、代理店等の人の手を介した審査であれば、登記簿情報も的確に提供して行います。
そのため、銀行ブランドにもよりますが、ネット銀行の事前でも信頼されることがあります。
今は主なネット銀行ブランドは何かしらの代理店を通すことができます。
通常、住宅ローンの審査では、収入情報、個人情報、物件情報、の3つの観点から行います。
しかし、自己申告だけの情報で「審査」という場合、ネット銀行の事前審査はあまり真剣ではなく、注意が必要です。
このとき、個人情報は免許証などの本人確認資料を基に住所を確認して、本人性を確認します。
信用情報機関にブラックリスト情報を確認します。
サラリーマンで勤務先を確認する場合には保険証の提示を行います。
物件情報の確認は登記簿謄本が必要です。
謄本を見ることで物件の正しい情報が確認できますので、担保価値について評価をすることができます。
しかし、簡易な事前審査では本人確認資料を提出しないこともあります。
物件情報を送信しない審査もあります。
これでは審査の信ぴょう性がありません。
このような事情から、お客様が自ら行うネット銀行の事前審査では契約を受け付ける不動産業者はあまりありません。
ネット銀行によっては「数分で出せます」とアピールする銀行もありますが、
これは年収と借入の比率を自己申告により計算でみているだけで、信用調査などは一切していません。
このタイプの銀行は、本審査に進むと住宅ローン審査として機能します。
書類のやりとりは郵送、スキャンした画像、写真等を通して書類のやり取りを
行う流れが多いようです。
適切な事前審査はデータが豊富な大銀行でも3日くらいはかかります。
滞納率のデータが豊富ではないネット銀行では、事前審査には1週間かそれ以上はかかります。
㈣独自の商品体型がある
ソニー銀行は125%5年ルールがありませんので、注意が必要です。
㈤相談窓口が少ない
相談窓口が少ないため、何か困ったことが発生しても電話やメールでのやりとりと
なりますので、それがストレスになる場合があります。
またどこの相談窓口の電話応対でもそうだた思いますが、たいへん待たされることが多い
です。
㈥セキュリティの懸念
オンライン上で取引が行われるため、ハッキングや不正アクセスなどのセキュリティ上の
リスクが懸念されます。
最近は大丈夫だとは思いますが、もし十分な対策を講じていない場合、
個人情報や口座情報が漏洩する可能性があります。
以上が、ネット系銀行で住宅ローンを組む場合のメリットとデメリットになります。
一般的には、低金利や手続きの簡便さが魅力的である一方で、
相談窓口の少なさやセキュリティ上のリスクに注意が必要です。
まずは複数の金融機関に資料請求など、情報収集してみてください。
今日は以上です。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。