取材先の広報さんとソバを食べながら、昨日のサッポロビールと

スティールの話で盛り上がった。

いやー、すごいよね。何が起こってもおかしくない世の中だよねえ

と業界が違うからか完全に傍観的な立場で話をしてた彼は、ふっとまじめな

顔つきになり


でも、うちだって危ないよ。仮にうちの時価総額の半額の●円で買収したとしても、

グループ会社の株を全部売れば今の市場価格でも●円になるでしょ。

買収資金を回収してもお釣りがくるじゃん。


とつぶやいた。


確かに理論上では、たいして腹を痛めずに、がっさがっさと企業を

買収して切り売りする方法がたくさん編み出されている気がする。


しかし、今回のケースにしろ、ファンドなどが会社を買収しようとする

イニシアチブって一体どこにあるんだろう、と考えてしまう。


企業買収とかM&Aのテクニカル面にはちょっと弱い私なんですが

企業統合とか再編をした結果、1+1が2になるどころか

1・5になってしまったケースならたくさん知ってる。

というか、いやになるほど見てきた。


事業をよく知っているはずの経営陣が一応協議してやった

ケースが多いわけですよ。ただ、それでもうまくいかない

のは、社風や人的な問題などの日本企業ならではのウェットな部分が

根っこにあってうまくいかないケースとか、

統合作業で実際に両社の企業の内情を照らし合わせて初めて、あまり

適当な組み合わせではなかったと気づくケースとか、さまざまである。


会社を投資の対称としか見ていない外部のファンドとかが勝手に絵を

書いた再編劇自体、実際の事業合理性に照らして妥当なものかは

はなはだ疑わしいと思う。

本気でそれで株価や企業価値が上がると認識しているわけでも

なかろう。大きなアクションを起こして、株価の上昇局面で売り抜けるんだから。


村上ファンド対策の阪神と阪急の統合しかり。

日清と明星しかり。


今後どんな「統合シナジー効果」とやらが

出てくるのか。注目したいと思います。


経営に不都合なことが出てくるとMBOに走る

(としか見えない)ケースが散見されるように

なったのは、憂うべきことなんだと思うけど

訳のわからない特定株主に好き勝手かき回される

位なら非公開でいいや、という気持ちはわからないでもない。


老舗で強大なブランドを持っている某企業で

時価総額の安さから買収懸念がささやかれている会社のある担当者は

「当社の株主は、20年来の当社のお客様でもある個人株主が

ほとんどで、長い間売買の履歴がなく、

ほぼ「固定株主」化している。短期的な

リターン目当てにファンドに株を売る人はほとんどいない」


と言っていました。いざコトが起こった時、ファンドが提示する

高いプレミアムを拒絶してでも売却を拒否する株主ばっかり

だったらそれは最強だと思うんですが、

そういうことってありうるんですかね??


業界をカンサツしながら仕事をしている一外部者の

立場で申しますと、市場原理も結構だけど

会社にとってためになる提案しないと

結局その会社をだめにしちゃうことにならね?

というのが正直な感想です。


個人的にはエビスビール大好きなので

アサヒなりサントリーなりとくっつくにしても

あのブランドや味は守ってほしいなあー。






実は納豆関連で、面白い話を聞きました。

納豆ダイエット、

まんざら真っ赤な嘘でもないみたいなんで。


流行にまでなったメタボリックシンドローム、という言葉の

生みの親ともいえる、日本肥満学会理事長・大阪大学名誉教授の

松澤祐次先生という方がいらっしゃるんですが


その方に以前インタビューした友人が、

「納豆はダイエットに有効」との内容の話を聞いたそうです。


ただ、確証となるデータ的なところは、先生もまだ得ていなかった

そう。この手の話はそれこそ、メーカーとか業界団体とかが

納豆普及のために、金と時間をかけて、

場合によっては数年間、十分な治験者を対象に

じっくり実験をして、世にその効果をアピールしていくもんなんだそうです。


それを、一介のテレビ制作会社が

毎週の放送に合せて、強引に短期間で

数字を出そうとしたところにそもそもの問題がある、ということで。


ここまで知って、ハタと気づいたのですが

これって、結構他人事じゃない問題。


我々マスコミ業界は、つねに放映日なり締め切りなりの

時間的制約に追われて動いています。


一方、掴んだネタの裏取り(複数の情報ソースから

裏づけを取る、得たデータの正当性を検証する)に

かかる時間って、与えられていないことも多くって

ちょっと自信ないけど、見切り発車しちゃえー!ということも

あるわけです。


時間や上司や発注先と戦いながら、

この辺にどのくらい拘れるかが、良い仕事をする

&後で問題を起こさないためのポイントなんですが、

大概ぎりぎり、きつきつのスケジュールで動くことの

多い制作現場では、その心理的余裕がないことも大きいわけですよ。


ここからは想像ですが、たぶん「あるある」をつくった制作プロは

上記の松澤先生が言っておられるような学説を

どこかで入手したんだと思います。

ただ、それは裏が取れなかった。


でも、番組の性格上、裏づけ無しの構成はありえない。

発注元のフジなども、テーマ自体は大乗り気でやっている。

企画をつぶしたり、変更したりはもうできない。


下請けのプロダクションが

あそこまでの捏造に走ったのは、そういうこと

だったんじゃないのかなー、と。


ただ、これだけネットが発達している社会で

アメリカの学術論文にしても何にしても、

素人がその気になって調べればすぐにわかっちゃいますよね。


バレやしない、という気持ちがどこかにあったのなら、

それこそ視聴者に対する愚弄というもんです。


現に、スクープした週刊朝日も

そもそものきっかけは垂れ込みでもなんでもなく、

「ほんとかよ?」という素朴な疑問からだったみたい。

普通に取材しただけで、これだけ

ボロがでちゃったようですよ。

ということは、

万が一の発覚に備えて、隠蔽を

行なう試みすらしなかったということですね。

非計画的でその場しのぎのニオイを感じます。

(もちろん、隠蔽自体あっちゃならないことですが汗


ところで、「検証されてないが、納豆はダイエットに

効く可能性があるらしい」ということが明らかになりましたので


私の大好きなにっけいしんぶん新聞さん


「これだけ沢山の人が、煽られて納豆食べたんだから、

みんながそれぞれデータを申告すれば膨大な被験者データが

あつまるんじゃないか?」という秀逸な提案がありました。



ほんとにネットでやってみたら、「あるある」が見つけられなかった

驚異的なデータが集まったりして!


でも、もう無理だろうなああ。。。。




一身上の都合から


締め切りに追われておりまして、


物凄く久しぶりの更新なんですが、、


さらに連載も放置プレイなんですが、、


すみません、一言だけ。


「あるある大辞典!納豆に謝れ!!」



私は納豆さえあればおかずいらずというほどの

納豆愛好家なんですが、


それがダイエットに効くといわれたとたん買占めが始まり。


結局、ぜーんぶ嘘ですか?



フード・ファディズム 、という言葉があるらしい。

食べ物に関しての民間信仰に近いもの、とか。


この番組は前にも寒天とかチョコレートでダイエットできる

吹いてたなあ。


まったく、こういうことがあるからマスコミは自分の

シゴトには魂を入れなきゃいけないはずなのに。


メーカーとか小売りとかと組んで計画的に

やったものなら、犯罪行為である。


大好きな納豆がもてあそばれたような気がして

なんとも腹がたつ。


打ち切り当然!




まずは「フツー」にマスコミを受験しよう、ということにしました。

最近の大学には学内に「マスコミ受験セミナー」

なるものがあります。


いまは専門学校とか、学内でもマスコミ受験コース

なんてものを設けているところもありますね。


しかし、私が色々あたりを付けて参加したところは、

ほとんど役立たずであった。(-_-メ


万が一ここに大手マスコミ受験を考えている

方々がいらしたら、是非お伝えしたいのが

あたかも大学受験を彷彿とさせるようなこの手の

「セミナー」は受けてもあまり役に立ちませんぜ。ということ。


まず、学内のものは、その年マスコミに内定を取った

先輩方を講師として、エントリーシートの書き方とか

面接での自己PR(うわー、この言葉久々に聞くが、いやな感じ 笑)

のやり方などを指南するものでした。


その中で「マスコミを受けるんだから、なにか“特異”な体験を

しなければならない」という押し付けのもと、

日本一周旅行とか、東京大阪間歩くとか、青年の船に乗るとか

自分の経歴を嬉々として披露する、そのアピール方法

について伝授するといったものでした。あるいは、卒業までに

そういった人がやったこと無い経験を積むように推奨したりとか。

このセミナーで修善寺のペンションを貸し切りにして、温泉も入らずに合宿まで

やった覚えもあるが・・。


だけど、考えてみてくださいよ。

記者に必要なのって

「面白い話、知られていない話=ニュース」

「ニュースになるような、面白いことをやった人=キーパーソン」

を探してきて、その話を伝える商売じゃないですか。

となると、実は必要とされる素養とは、

人付き合いとか気配りのよさとか人付き合いの

よさとか、とっさの事態に対応するための瞬発力とか行動力とか、

あるいは、不正を暴きだすための正義心や、

世の中をより良くするために、知られていない

悲劇や情報を世に出したい、という公共心や、

あるいは物事を正面だけではなく裏や斜めから観察、分析して

面白い切り口を探すための分析力なんですよ。結局のところ。



自分自身がニュースになってどうする汗


まあ、私自身後述しますが新卒時は大手をことごとく

すべっているため、あまりえらそうなことは言えないんですが


そんなびっくり人間大賞に出れるような人でなくても、

この仕事はできるんですよ。大丈夫ですって。


というか、むしろ一般常識や社会倫理をしっかり持っている人で

なければ、こういった一種権力を持ったかに錯覚してしまう職業に

就職するのは危険といえましょう。


記事の盗作とか捏造とか、あるいは未成年売春とかセクハラとか

同業者で犯罪者として検挙される人は相次いでおりますね。

さらに、報道被害とかマスコミスクラムとか、報道に名を借りた

暴力も相次ぎ伝えられておりますね。


常識人の視点というのが実は一番マスコミに必要

なんですが、入り口の試験がもし仮にびっくり人間だけを

収集しているのであれば、この負の連鎖は止まらないのでは、

とも思うのですがねー。


話がそれました。


ともかく、皆さんご存知の朝日、毎日、読売、日経などの

新聞と、さらに地方紙、テレビ、雑誌、出版社などなど

片っ端からエントリーシートを出したわけです。


しかし、そうは問屋がおろさないよーで。

やはり狭き門の噂はほんとうだった。


つづきます。















年末進行やらなんやらで忙しく、

さらに今流行りのノロウィルスにやられてしまったり

してダウンしていたため非常に久々の更新です。。すみませんううう。


すでに連載3回目にしてくじけそうではありますが、気を取り直して(´Д`;)。


フツーのいち女子大生(アル中気味)に

報道の世界をチラ見させ、心を奪わせたという点で

前出のビデオジャーナリスト講座を受講した甲斐はあった

と振り返ってみても思います。


名前を出して良いのかどうかわからないので

絶妙に伏せますが、

海外通信社を経て日本で初めてのビデオジャーナリストとしての職業を

確立したJさんとか、

日本で一番の発行部数を持つ週刊誌の名物編集長の右腕としてブイブイ言わせ、

独立後は戦場ルポを始め非常にヤバイネタを取材し、ワイドショーのコメンテーター

としても活躍中のKさん。


またはその戦友としても名高い、私にとっては日本一の報道カメラマンである不肖・Mさん。


なども気軽に講座に現れては、私たち10数人の前で

テレビでは決して聞けないような、取材の四方山話をしてくださいました。


身一つ、カメラ一つでどこへでも入っていって、社会の裏側を探る職業、記者。

記者の肩書きの名刺さえあれば、社長にも首相にも会える(実際は交渉次第なんすけど)

職業、記者。



たのしそう。



と思い、ワクワクし、将来は自分もこの業界に身を起きたい、

と思うようになったのでした。


ただ、この講座は

「では、これを仕事にするには

どうすればいいの?」というところまでは教えてくれませんでした。


才能ある人はうちで採用するかもよ!」という

主催元の大手テレビプロダクションの言葉も、

一人だけバイトで採用されることになった人が

いたのを除くと、結局話だけで終わり


現在のようにネットで素人作の映像を

気軽に公開して、なおかつそれを商売にする

なんてネット環境はありません。

ダイヤルアップ時代でしたから。


となると、漫画家の卵よろしく自分がとった

特ダネ映像を持ちこむにしても、地上派のテレビ局

なり制作会社経由ということになり、あまり現実的ではない。


まあ、講座で会ったJさん、Kさん、Mさんなどが

みんなスタートは大手の通信社やら雑誌社で

取材をするなかで独立した方なので、

まずは普通にマスコミを受験するか、となったわけです。


ところが、ここからがきつかった。

つづく。















ビデオジャーナリズム講座は毎週1回、

夜に確か二時間のコマで開催されていました。

会場となったのは、都内某所にある

あの有名な夜のニュース番組の制作会社として

有名な某社本社・・・の脇にある、


築40年は経っておろうかという一間のボロ長屋。


この講座が「映画業界志望者」のスキルアップに

役立つはず。と決め付けてやってきた私は

大手プロダクションの機材などを存分に使わせて

もらいながら、みっちり撮影技術などを教えこんで

いただけるものかと思っていたので


毎回毎回

「いつスタジオに案内してもらえるんだろう?」

とワクワクしている間に、授業が終わる。


あれーーーーーーーー???

(°Д°;≡°Д°;)

といった日々が続いていました。


実はこの会社がこうした講座を立ち上げたのは

それなりの訳がありました。


当時、東京に新U局「MXテレビ」が開局したばかりの

タイミングだったのですが、ここで

「記者が一人で取材をし、カメラで撮影をし、編集まで

自分でやって番組を作る」という

新たな手法でニュース映像の制作を始めていました。


カメラの技術はかなり進化してきていて、家庭用のビデオカメラでも

プロ用のベイカムに勝るとも劣らないクオリティのものが撮れるようになってる。

ここで、素人でもコンテンツ力を持つヒト(ビジネスマンとか、一人で潜入してニュースを

取ってこられるヒトをターゲットにしていたようです)に

最低限のジャーナリズムのイロハや撮影方法、編集技術などを

教えれば、MXでやっているような手法で一人でも番組が作れる。


CS放送を含めチャンネルが圧倒的も増える将来、

おそらく不足するであろうニュースコンテンツの

作り手を増やそう、という画期的な試みだった、ようなのですが



やはり、ボロ屋で座学で講義を

1週間にたった二時間程度聞くだけでは、

当然そういったじゃーなりずむの真髄やらスキルやら

が身に付くはずもなく

さらに私が求めていた「映像制作技術」が身に付くはずもなく。。


一応、毎週課題映像を撮って行って、最後に品評会を

するという形式だったように記憶しておりますが


回を重ねるたびに受講者がどんどん減っていき( ̄ー ̄;


私は最終回まで頑張ったんですが、確か最初に二十人近くいた

同期は3人に減っており・・。


ただ、現在活躍しているビデオジャーナリストの

取材にまつわる体験談や、

テレビでもよく見る元大手週刊誌編集者の

薀蓄ある話、

大手プロダクション幹部によるテレビ番組作りの醍醐味など


かなり盛りだくさんの話を聞くうちに、

まーーったく縁のなかった「マスコミ」とか「記者」という

仕事にちょっと関心が出てきたのは事実でして。


卒業制作を作るため、当時パイプがあったフィリピンで

有名なスラム街が行政によって

強制移転させられた話を取材に行ったのですが


住民は6畳一間に10数人が詰め込まれる

あまりに劣悪な住居環境に置かれていた、とか


数年前はまさに一大コロニーだったそのスラム街が、

爆弾でも落ちたかのように広大な更地になっていて

工事現場には取ってつけたような

「●●●大統領ありがとう」の垂れ幕が

白々しくかかっていた、とか


何これ。ヘンだよね!


といういろんな感想を持ちながら、

それまではあまり関心が持てなかった

ヨノナカの事象を自分の目で見て、

記録し、それを人に伝えるために加工する。


という一連の作業に喜びを覚えるようになりました。








・・・・ただ、この一大卒業制作については

当時最新鋭のマックを使った編集システムに

私自身が着いていけず



講座の最高責任者にあたるプロダクションの幹部

数名を前にした発表会の席で



映像に全く音が入っていない。



と始めて気づくという香ばしい大チョンボを放ったため




「あーー、アタシテレビ向いてないわー・・。」


と実感しただけに終わったのでした。

21歳の冬のことでした。。。



どひぇー。

更新もしていないのに、総合ランキングで3万位、ジャンルで70位の

ジャンピング・ランク・アップ?!


と、ちょっとびびりました。

締め切り中の現実逃避手段としてお気軽に開設した

当ブログにいらしていただいた皆様、

ご来店誠にありがとうございます。

そしてすみません、最近くだらない話が多くて・・・。


ジャンル内100位内ランクインが現実的になってきた

今、少し読み応えのある話をやってみようかとも

思いまして、ちょっと自分の「これまで」のキャリアのことを

連載で振り返る新企画を立ち上げてみようかと思います。


題して「私がガテン系記者になるまで」です。


第一話 始まりは「勘違い」。


いまでこそいっぱしに「記者」の肩書きで仕事を

やらせていただいてますが、学生のころの私ときたら

新聞も読まなければ、ニュースも見ない。

さらに、もともと算数ができないので、すこしでも数字関連の

話が乗っている本を見ると吐き気がする、と言った有様でした。


一応某大学の英文科に籍を置いてはいましたが

学校には酒を呑みに行っていたようなものです。

将来についてもほとんどなーーーーーーーーーーーーーーーーーんも

考えておらず。唯一薄らぼんやりと頭にあったのは

「当時つきあっていた彼氏と結婚して専業主婦」

との妄想くらいのもんです。



そんな中、その彼氏との別れがやってきました。




当時のうぶな私にしてみれば、結構痛手を被りました。

生活のほとんどを占めていた存在がいなくなるという

ことに加え、実家の方でもそれとは別にいろいろと家庭内の

揉め事があったことなんかもあり、

とにかく精神的に参ってしまったんですね。


「このままじゃ自分が腐ってしまう。なにか

自分の生活を満たす何かを探さなければ・・。」


ということで、次の彼氏でも都合よく見つかれば

よかったのでしょうが、生憎見つからなかったので

以下の二つの新しいことを急遽始めてみたのでした。


「インドネシア語」

「ビデオジャーナリスト講座」


前者は当時、東南アジアが好きだったので、

何かアジアの言葉を習ってみたい、という気軽な

気持ちで、都内のNPOが主催している講座に

半年くらい通っていました。


後者は・・・純然たる「勘違い」によるものでした。


飲酒以外にさしたる趣味も無かった私が

まあ唯一はまっていたのが「映画」。

専業主婦で左団扇、という甘い計画が頓挫したため

将来、もしできるものなら映画関係の仕事に就きたいなあ

とやはりうすらぼんやりと考えておりまして。

ただ、あまり大量に新卒学生を採用して

くれるような業界ではないだろうから、

何かアピールできるような

技術を身につけたい。


んで、雑誌だか新聞だかの広告で

見つけたのがこのあまり耳慣れない

「ビデオジャーナリスト」

なる言葉。

当時、かなり視聴率を稼いでいた民放のあるニュース

番組があったのですが、その制作とメインキャスターの

マネジメントを一気に引き受けていた、

かなり大手のTV制作プロダクションが

新しく始めた講座ということでした。



ニュースを作っているプロダクションが主催する

ビデオジャーナリスト講座。



この二つの組み合わせの時点で

「映画」とは無関係。と気づくべきでしたが


この時点で、本来ならジャーナリストに必要と

思われる、調査能力や洞察力の

決定的な欠如

をぶち晒しております(;´Д`A ```


当時、とにかく何か忙しくいろんなことを

やらないとココロが折れそうだった私は

なぜか「ビデオ」のところだけに反応して

「将来映画をやる時になにか役立つはず」


と勝手に決め付けて、約30万円の受講料を

ぽーんと払ってしまったのでした。



そんな勘違いを放置したまま、第一回目の授業がやってきました。










仕事柄、アパレル業界とかファッション業界関係者の

取材をすることが結構あるんですけど

そのたびにブルーになるのが

わが身のとことんまでの

非ファッション性(泣)

いえね、別にスーパーとかコンビニ取材している

限りはカンケーないわけですよ。

あと、電機メーカーとかもまあ普通の

サラリーマンですから、特にこちらが劣等感を

感じることはない。スーツにネクタイですもん。


それが、それがことこの服飾関連業界ときたら

出てくる人出てくる人、誰も彼も

そのままBRIOとかLEONの表紙に出てきそうな

完璧なファッションセンス!

をもったおじ様方なわけですよ。


色物系のスーツとカラーシャツの

カラーコーディネートを完璧に決め、

第2ボタンまで外した胸元からはチェーンネックレスが

ちらり。


あるいは明らかに給料何か月分かはするであろう舶来もの(古)

の時計とかが全くいやみにならない、実に仕立の

立派なシングルスーツをばしっと着こなしてたり


絶対全身のコーディネート総額が、

私の10倍以上あります。


私といえば・・・着るもの

手元に一番近いところにあるスーツ(大体、3日おきのローテ)

  +

洗濯して取り込んでそのまま放置されている

ユニクロカットソー。

シャツはアイロンがけという難関があるので

買っても大抵一度しか着ない。

 +

時計 ヤフオクで2000円で落札した

ヴァレンチオ・ザネッティ なる見たことも

聞いたことも無いヴァレンチノ一派の一品

ニセモノなのか?と激しく疑問だが動くので

気にせず使用。



クツ いつでもダッシュできるように

ヒールが3センチ以下のできればウォーキング靴に

近いオサレ度ゼロのもの。

最後に磨いてから相当経つような。



かばん 容量のみ重視の重量6キロの

ブリーフケース、ACEGENE ブレットプルーフ





どどーん


とまあ、自分で言うのもなんですけど

カッコにほとんど気ぃ遣ってないんですわ。


ただ、上記のようなあまりにも完璧な身のこなしを

なさるおじ様方を目の前にすると、やはりちょっと

女子(一応)としては恥ずかしくなるんですね。



んで、ささやかな心がけとして化粧するときは

今までファンデと眉のみだったのを


ちゃんと下地を作って、最低限のアイメイクくらいはするように

しました。この一ヶ月。


次なる目標は小物です。

かばんは

資料が余りにも多いのでなかなか小さいものが

使えないんですが、


走れるけどオサレな靴

を目下探し中です。


こういう非常識なオファーに

お心あたりのある方、


是非ご一報を!!




今まで銀行の担当記者になったこと無いんですが、

もし将来銀行担当に回されたら真剣に転職を考えようかと

いうくらいに、私は銀行なるものが嫌いだ。


うちの会社の近くに三菱東京UFJがあるんだが

(まずこの名前が最悪。

なんだその利用者無視のネーミング。)

かなり都心部にあるくせに小さな支店で、

数台あるATMは昼間はいつも長蛇の列。

周りに銀行が無いこともあり、その列には

30人~40人は常時並んでて、

ATMコーナーに入りきれずにヒトが

建物の外までまけ出てることもしばしば。


高々1万円引き出すだけのために、

行列に並ぶだけでも15分は下らない。


さらに頭にくるのが、こうした惨状をまったく

気にせず、ガラ空きの有人カウンター

でお茶を引く行員の方々。


まあ、セキュリティやらなんやら

あるんでしょうけど、この大行列

をしているお客様方をお詫び方々

整理・誘導し、場合によっては窓口の

機械で簡単な手続きは代行して

やってあげるとか

サービス業らしいことをしても

いいんじゃないかと。

まったく他人事なんですね。

ほんと素敵な商売です。


しかも整理に立ってるじじいが、

まったく心のこもらない言い方で

「あっりがとーしたーーー」

と機械的に繰り返してるのを見ると、

ほんと傘の先で軽めに

刺したくなるくらい頭にきます。


しかも、こうした最悪のサービスを

押し付けておきながら

やれ時間外だ、他行への振込みだ、

と手数料をがぽがぽ取る。

一応ゼロ金利は解除されましたが、

それでも普通預金の金利なんて屁のようなもんだし。


確かに、日経でもおそらくウチでも

金融担当は花形でして

(特に日経では銀行関連の

経済部なる部署を経ないと

出世できないといわれておりますし)

もしかしたら一度は経験しなければ

ならない産業セクターなのかもしれないのですが

一利用者・一消費者として

個人的にこれだけ不愉快な気分に

させてくれる企業どもとは

できる限り距離をおきたい、

というのが私の基本スタンスでした。


そんな銀行どもに、今度ささやかながら

リベンジをすることにしました。

メインバンクを新生銀行に変えたのです。


不勉強ながら知らなかったんですが、

ATMの利用手数料、振込み手数料も

ゼロ、さらにインターネットバンクも口座開設とは

別途手続きが必要になる

他の銀行と違い、キャッシュカードの送付ととも

ネットバンキングも使えるようになっている。


しかも、パンフレットとか各種資料も、なんかいいんですよね。

易しい言葉でサービス内容がわかりやすく説明してあって、

シンプルながら押さえるところは押さえてある、って感じで。


ネットバンキングも早速使ってみました。超簡単。



そもそもこの銀行、つぶれて国有化されたあと外資に売られた、

ってことで、税金で立て直した企業

外資に売るのはいかがなものか、って論議を

呼びましたよね。


んでも、その結果少しは一般消費者をお客扱いしてくれる

銀行に生まれ変わったんだから、十分納税者のために

なっているんじゃないでしょうか。


合併したくせに、いまだに旧行のシステムを

引きずった結果、同じサービスがすべての顧客に

提供できなくなってる大手メガバンクに比べれば

とても世の中のためになっていると思います。








最近「女性編集者」とか「女性記者」を主役にした

映画とか漫画とか本が多いですね。


世間からはこの仕事は憧れの職業として見られてでもいるんでしょうか。

自分の仕事が外からどんな印象を受けているのかというのは

ちょいと気になるところなんで、上記の「プラダ」と「働きマン」

を今読んでるんですが。



どっちもありえねー!!


特に「プラダ」の方はとても面白いんですが

あの有名なVOGUE・米国版の鬼編集長

アナ・ウィンターさんのアシスタントをやっていた

方が原作者だとか。なので、おそらく

現実にこれと近いことが行なわれていたのでは

ないか、と言われておりますが。


まあ、細かいところはネタバレになるので

よしとしますが、何がありえねーって

この激務で

そのオシャレな格好の維持など不可能です!!


何ですかその爪。何ですかそのヒール。

そしてなんですかその極端に小さいかばん!!


ファッション誌の編集部の実態は知らないんですが

(ホントに会社に換え衣装室とかメイク直しスタッフとか

いるんですか?マジなんでしょうか??)

少なくとも私の職場に多少近い「働きマン」の方。


徹夜明けでそんなキレイなカッコを維持できませんったら(笑)。

男も女も。

ちなみに、今日の4時半まで編集部内に

男子1名、私を含み女子2名が原稿書きで居残りをしてましたが。


男子→油ギッチュな頭髪はぼさぼさ。ヒゲは伸び放題。

ワイシャツは一日半着こんだいい感じのしっとり感

漂う。


女子1→お肌はぼろぼろ。前髪を目玉クリップ(髪用ではなく紙用の)

で止め、目は血走り顔はむくんでパンパン。紙の山の中に突っ伏して気絶中。


私→午前1時を廻ったところでおもむろに化粧を落とし

すっぴんにしてコンタクトを外し牛乳瓶メガネをかけ、

スーツからユニクロのスエットに着替える

掃除のおじさんの目を盗んで給湯室の流しで 

洗顔、歯磨き、シャンプーを敢行。


とっても絵にも映像にもできるような代物ではないのです。

佳境の時の実態は、文字通り修羅場です。


とりあえず私もお風呂セットは常備しているし、特集で詰めている人が

多いと長時間起きつづけた人間の体から出る

えもいえぬ酢っかいニオイが部室内に漂うし。


でもね、そうやっているとなんか人として、あと一応女子として

すごく悲しくなることもあるのも確かでございまして。


映画とか漫画の主人公の女子編集部員の華やかな姿

なんかを見ていると、やりようによっては

あのように美しく働く方法はあるんではないか、と

たまーに立ち止まって考えてみたりするんですが。




あ、会議始まる前に風呂行ってこないと。

酢っかい酢っかい。