オーストラリアでヨガ講師をしている
佐々木はるかです。
多民族国家の環境の中で
ハタヨーガを指導しながら、
インドの学校を通して
クリシュナマチャリア伝統における
哲学を学んでいます。
|
プラーナ学講座の中でもお伝えしている
ウパニシャッドのお話が
とても面白いので、こちらでもシェアします。
目、耳、呼吸(プラーナ)、言葉、心の5つが、
誰が一番偉い(重要)なのか、
ある日言い争っていました。
そこで5つは、
誰が一番なのかを決めるため、
順番に肉体を離れて、肉体の反応を見ることにしました。
まず、
目が肉体を離れると、
その人は盲目になりました。
そして、耳が離れると、
その人は聞こえなくなりました。
言葉が離れると、
その人は静かになりました。
心(マインド)が離れると、
その人は無意識状態になりました。
そして最後に、
呼吸(プラーナ)が肉体を離れようとした時、
ありとあらゆる身体器官が死に始めました。
あらゆる器官が一斉に、
急いでプラーナの元に駆け寄って、
どうかお願いだから離れないでくれ!
と口々に言いました。
結果は明らか。
一番重要なのは、プラーナだったのです。
ヴェーダに古くから伝わるお話。
複数のウパニシャッドに、
少しずつ異なるバージョンで出てくるようです。
プラーナがなければ、
歩くことも、
話すことも、
聞くことも、
食べ物を消化するどころか、
食べ物を口に運ぶことすら、
できない。
なんとなくフワッとしたイメージのまま、
流されがちなプラーナですが、
私たちが手足を動かせること、
耳や口で情報をインプットアウトプットすること、
内蔵がものを消化すること、
そしてマインドが感情を消化すること、
全てはプラーナがあって初めてできること。
ということは、
アーサナや呼吸法、
瞑想や哲学の学び、
ヨガのあらゆる分野の理解は、
プラーナという土台の上に
成り立つものだと感じています。
世界の見方を一気に変える、
そんな力がプラーナの知識の中にはあると思います。
シュラッダーで開催しているプラーナ学講座の中でも、
様々な古典を引用しながら
プラーナについて解説しています。
次回は第4期。6月スタートです。
この不思議なエネルギーの神秘がシェアできることが幸せです。
講座の詳細はこちらからどうぞ。