オーストラリアでヨガ講師をしている
佐々木はるかです。
多民族国家の環境の中で
ハタヨーガを指導しながら、
インドの学校を通して
クリシュナマチャリア伝統における
哲学を学んでいます。
今日は、心のためのヨガセラピーと、
英語でのコミュニケーションというテーマ。
以前、
ヨーガセラピーの準備コースを受けていた時に
書いた記事です。
オーストラリアにいる私は、
(インドの)学校の先生たちが気を使ってくれて、
私とタイムゾーンが合うコンサルテーションの見学に
呼んでくれることがあります。
先週、
アメリカに住む方のコンサルテーションに
入らせてもらった時のこと。
※先生(セラピスト)達は、
ネットで世界中の
セラピーを受け付けています。
(クリシュナマチャリアの伝統における本色々)
およそ90分のコンサルテーション、
いつも通り、
問診票に記録を落としていく。
若い女性の方、体もよく動くし、
全く重症ではない。
そしてコンサル後、
その方が退席された後で
セラピストの先生から彼女のバックグラウンドの
話を聞いて、
ゾッとしました。
セラピーの患者さんのことを、
名前を挙げて書くことは禁止されていることもあり、
匿名であってもここに詳しく書くことは
できないのですが、、
とにかくとんでもない。
そんな状況。
私には想像できないような苦難の中にいる彼女。
どれだけの心労なんだろう。
コンサル中の彼女からは、
私はそれを見抜けなかった。
彼女の問題は、体ではなく、心。
とにかく大変な状況の中で、
日々のルーティンを確立することより、
環境は変わらず苦しくても彼女が良い変化を
見せているようです。
その日移行興味が湧いて、
トラウマやPTSD、
精神疾患にアプローチするセラピーの文献を
いくつか読んできました。
そして1つ、
とても興味深いなと思ったこと。
英語の話になりますが、
英語は、『誰』がほぼ必須である言語です。
例えば、
日本語では
【腕を上げて】で済むところが、
英語では【Extend YOUR arms up】と、
誰の腕なのか明確にしなければなりません。
(theでも置き換えは可能である)
ところがこれが問題で、
”YOU"という単語を使った瞬間に、
”あなたの腕を上げて”と命令する私、
という上下関係が発生します。
PTSDや人間関係のトラブルを
抱える方にとって、
この言い方は過去のトラウマを
思い出させて恐怖を与え兼ねない、とのこと。
なるほど。
私はまだまだそのような人とセラピーに
携わることはないですが、
今からでも練習してみようと思って、
今月は ”YOU”を使わずに
代わりに【WE, US, OUR】を使い、
基本の命令形(動詞の原型で始まる)を
使わずにクラスをしてみることにしました。
例を挙げると・・・
◆Let's close our eyes together.
◆Walking our feet forward
◆Let's see how we feel
◆We are going to bring our awareness to...
など。
また、選択肢を常にいくつか残しておくのも
大事なようです。
(If it's comfortable. Otherwise... as an potion, などを使うとか。)
普段のクラスでは、
100万回くらい
YOU!!
って
言ってるんだけどね。。。笑
通常クラスでは
全く問題ないですが、
今後の
セラピーセッションの為にも、
自分の
話し方、
動作や目線の配り方、
全部見直した方が
いいんだろうなあ。
“Close your eyes.” とか、
人によっては
とてつもなく怖い表現なんでしょう。
ここオーストラリアでも
そして日本でも、
将来は
心の病のアプローチに
ヨーガセラピーという
選択肢が当たり前になったらいいなと思います。