茶わん坂を歩き続け、ようやく清水寺の石碑が見えました。
清水寺は、778年に延鎮上人(えんちんしょうにん)によって開創されました。
「清水寺縁起」によると、延鎮上人は「木津川の北流に清泉を求めて行け」という霊夢をうけ、翌朝、霊夢にしたがい清泉をもとめて上がると、音羽山麓にある滝にたどり着きました。
するとそのほとりで永年練行をしている行叡居士(ぎょうえいこじ)と出会ったのです。
行叡居士は延鎮上人に霊木(れいぼく)を授け、千手観音像(せんじゅかんのんぞう)を奉刻し観音霊地を護持するよう遺命を託すや否や、姿を消してしまいました。
「行叡居士は観音の化身である」と悟った賢心は、以後固く遺命を守り、千手観音を刻んで草庵と観音霊地の山を守りました。
門の前は、写真を撮る人達が群がっていました。日本人よりも外国人のほうが多いのかと思うほど、異国の言葉が飛び交っています。
この門は仁王門で、重要文化財に指定されています。
境内を廻りました。
● 馬駐(うまとどめ)重要文化財
かつて貴族や武士はここに馬を繋いで、徒歩で諸堂を参拝しました。
● 鐘楼 重要文化財
通常4本ですが、6本の柱が組まれています。重い鐘を支えるためです。
● 西門(さいもん) 重要文化財
● 三重塔 重要文化財
● 経堂 重要文化財
釈迦三尊像をお祀りし、鏡天井に江戸時代の絵師・岡村信基(おかむらのぶもと)筆の墨絵の円龍が描かれています。
● 開山堂 重要文化財
謡曲「田村」に謡われている「田村堂」とは、この堂のことです。
清水寺創建の大本願・坂上田村麻呂夫妻の像、清水寺開基の行叡居士(ぎょうえいこじ)、開山の延鎮上人(えんちんしょうにん)を奉祀しています。
● 随求堂(ずいぐどう)
塔頭慈心院(じしんいん)の本堂。衆生の願い、求めに随って、叶えてくれるという大功徳をもつ大随求菩薩(だいずいぐぼさつ)を本尊として祀っています。
また、堂内には大聖歓喜天(だいしょうかんきてん)や粟島明神(あわしまみょうじん)など縁結び、安産、子育ての神仏も祀っています。