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 海外派遣後、初の投稿です。

 テーマ「めったにできない貴重な体験」には、僕の人生における実にいろいろな体験を書いてきた。オーケストラのコンサートのステージの上で“社会の窓”を開けっぱなしで演奏した経験をはじめとして、肥だめに落ちたり大蛇を踏んづけたりなど変わったものから、命にかかわる様々な体験談も書いてきた。全身やけどを負い高速道路でタイヤが外れ生徒にノコギリで切り付けられバイクでぶつかり気絶もした

 

 さて、今回は、最も命にかかわる体験談。けっして“貴重な体験”ではない、二度と会いたくないものですが、このブログの再開記念として、ここに披露したいと思います。あまりの出来事に今まで文字にするのを、僕でも躊躇していたくらいです。すべて事実、ノンフィクションの体験談をどうぞ。 ※「血」に弱い方は、読むのをご遠慮ください。

 

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 ある年の4月上旬。僕が教務主任に着任した年、それまでと違ってあまりの忙しさに土曜日も学校で一日仕事をし、夕方、家族を連れ食事と買い物に出たときのこと。

18:20 家から6~7分の薬局に寄ろうとワゴンで脇道に入った。脇道といっても十分に車がすれ違える広さ。その道の前方中央を男二人が歩いていた。クラクションを鳴らさずとも気づいてくれないかと思って少し待ったが、どいてくれる気配はなく、仕方がないので、窓を開けて「すみません。通ります。」

と声をかけた。しかし反応はなく、仕方がないのでクラクションを鳴らした。

 

 すると、一人が振り向いて、車に近づき車体を「ドン」とたたいた。僕は、助手席に乗っている4才の息子に小競り合いを見せたくなくて、車を降りた。
「なんでたた‥」
 最後までものを言う前に、いきなり顔面を殴られた。相手はその間、二人とも無言・無表情。相手を威嚇する顔つきも声もいっさいなし。ただ殴ったのだ。それが異様だった。

 それで眼鏡が飛んでしまい、薄暗くなり始めているのも重なり、視界はきわめて悪くなった。

 

 しかしまずは、家族の乗っている車から離れること。そのことだけを思って、降りてきた奥さんに

「車で先に行ってて」

と声をかけた。

 二人の男は、幸いなことに奥さんの方を見ず、車から後ずさりで離れていく僕をなぐりながらついてきた。

 

 少し離れたので、僕も気が楽になり、文句を言ったのかな。すると、一人が“棒”をどこからか出し、それでつついてきた。もう一人が僕を押さえている。

 いろいろなとこをつつかれながら、僕は車からさらに離れた。

 僕も反撃を、とも思ったけど、車がまだ動かず、窓からは奥さんの心配そうな顔(って、顔の表情までは全く見えてないけどね)

 それで、とにかく彼らを引きつけながら車から離れることだけを考えていた・・・。



 ここまでは、ただ絡まれただけのよくある話? しかし・・・。


  <以下その②へ。壮絶なお話に続きます・・