2017年はどんな年であったのか?(2) | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

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7月に北朝鮮のICBM発射

 7月はモリカケ問題が盛り上がっていた時期でありますので安倍政権の支持率が低迷した月でもありました。ここに運良くなのか運悪くなのか北朝鮮のICBMの発射が重なります。また民進党の蓮舫代表の辞任劇もございましたので、日本国民にとってはこれからの日本の行く末が不安になるひと月であったといえるでしょう。

 そしてこの時期にアメリカが北朝鮮に軍事介入しなかったことで、やはりアメリカによる軍事制裁は不可能とも証明されたひと月でもありました。この7月に書いた記事がこちら。

北朝鮮危機はどこにいった?-軍事学と国際政治学の常識-

 まさに「どこにいったの?アメリカ様は何もしてくれなかったよ?」と書いたわけですけれども、現在もその状況は続いておりましてもはや今さら「アメリカ様がなんとかしてくれる」と本気で思っている人はあまりいないでしょう。

 そして8月に入りますと北海道上空を北朝鮮のミサイルが通過という事件も起こりました。Jアラートが鳴らされたようでして「ついに日本は防空警報が鳴り響く時代になった」と思ったものですが・・・存外国内の空気というのは危機感があまりなくびっくりしたものです。

 

 また大惨事安倍政権・・・じゃなかった(笑)第三次安倍政権が発足したのもこの時期でありまして、安倍総理はこの内閣をたしか「仕事人内閣」と名付けていたようでありますけれども、臨時国会もそこそこにすぐに衆院解散ということで全く仕事人内閣ではなかったという結末。本当に安倍総理は「いったことと真逆のことをやる」のが好きな総理なのだと思わされる一幕でありました。

 小池百合子都知事による「都民ファースト」も発足はこの時期でありまして、暑い夏の季節に熱い政局の季節という印象であります。端的に表現すれば小池劇場=炎上でありこの後に発足する希望の党には日本国民全員が振り回され、結果的には炎上が続かずに自民党の大勝という予想外の結果に終わるわけです。

9月の衆院解散から見えたこと

 9月は仕事人内閣が仕事をせずに衆院解散ということになりまして、安倍政権としても大博打をうったというのが正直な印象でありました。当初の自民党の選挙予想は大変に厳しく、大敗ももしかしたらありえるのではないか?という情勢であったのですけれども、希望の党の小池百合子代表のリベラル結集の放棄によって結局は政局が二転三転と揺れ動きました。

 小池百合子代表は一体何がやりたかったのか?私にはよく理解ができません。維新のように政治権力に潜り込むことが目的であったのか?それとも野党として大同団結を目指していたのか?それとも希望の党としての勢力拡大を狙っていたのか?そもそも小池百合子代表も詭弁家の代表例みたいなものでございますので、本心がどこにあったのか?が全く理解できない状況でありました。

 自分ファーストだったのかもしれません(笑)

 

 またこの時期の民進党の振る舞いというのは野党第一党としては大変にお粗末なものでして、希望の党やら立憲民主党やらなにやらと右往左往という印象であります。我が国の不幸は「まともな野党がほとんどない」という部分も大いにありまして、衆院選が囁かれ始めた頃から「野党も与党もあかんわ・・・共産党に今回は投票します」と宣言しておりましたが、まあ予想外にグダグダすぎて「ここまであかんか?」と嘆息したのを覚えております。

 ちなみにですね・・・進撃の庶民メンバーのソウルメイトさんから「ここまで見越していたとしたら慧眼である」という恐縮なお褒めの言葉をいただきましたが、むしろあそこまでグダグダになるのはまったくもって予想外でありました(笑)思っていたよりもっとひどかったという(笑)

 

 1ついえるとすれば炎上は確かに利用が可能なのかもしれませんが、その炎上という現象はまさに火のような現象でありまして火事場に近づくのは火事場泥棒と消防士と相場が決まっております。私のような一般人はむしろ危険ですから炎上している最中は近づかないほうが身のため。炎上に乗れば結果的に言論で「嘘」をいってしまいかねないわけであります。なので「近づきたくなかった」というのがあの時の私の態度に一番しっくり来る評価かと思います。

 

 さて、衆院解散とその結果で何が見えてきたのか?いまさら論評するのも二番煎じ、三番煎じでありますけれども「まともな野党がない」「与党は緊縮財政で支持できない」「要するに投票先がない」という実態であります。

 アメリカの民主政がもはや大資本家や金融家の寡頭政治と成り果てて久しいように、日本もそうなりかけているのではなかろうか?という危機感を抱かずにはいられません。もっともアメリカのほうがよほどひどい状況であるのは確かなようでありますけれども、わざわざその後追いを日本がする必要性はこれっぽっちもないのにもかかわらず、後追いをしているというのは非常に深刻な事態として受け止めるべきでしょう。

11月のトランプ来日と安倍総理

 11月には衆院選の結果大勝をした安倍政権がトランプ大統領の訪日を受けます。私は見え透いたニュースは好きではないので全く興味がなかったし見ていなかったのですけれども、ほかの方が論評されるところによると「対米追従とお追従であった」とのことだそうです。さもありなん。

 報道によれば「ゴルフのスコアは特定秘密だ」だったり「まるでお殿様のような接待を受けてトランプはご満悦」であったそうでございます。逆説的に日本はまるで下僕のような立ち振舞をして接待をした、というわけで安倍総理の「戦後レジームの脱却」という言葉はまたもや裏返しの「戦後レジームの完成と日本が従属国としての地位を決定的に確立した」というわけです。

 

 またこのアメリカへの機嫌取り、お追従をしなければならないという事情の裏には当然ながら北朝鮮や中国の脅威という話があります。しかし更に深く考えてみるとそもそも論として日本は単独で北朝鮮の如き小国にすら対抗できない程度の軍事力しか持っていない、軍事オプションが存在しないというところが事の本質でありましょう。軍事オプションが存在しないとはすなわち「独立国家ではない」ということに等しい、ということを日本国民は今一度思い出すべきです。

総論

 昨日から2回に分けて2017年を振り返ったわけですけれども、個人的な感想としては「まあ、どうしようもないほど酷い年であった」というのが率直なところです。移民は世界第5位だったか4位だったかの割合で増加しており、2014年から現在までまたもやデフレ脱却はならず。株高で好景気と騒いじゃいますけれども2013年から4%ほど国民の実質所得は減少しているという事実。つまりは安倍政権が国民を貧困化したというのが経済的にいいましてもことの実態でありましょう。

 またトランプ当選から始まり北朝鮮危機など国際情勢の激変に対しても、日本は軍事オプションをほとんど持たないがゆえに他国、特にアメリカにおもねりご機嫌を取り、お追従するしか「国民の安全を守れる手段がない」ということも顕になった年でありました。

 

 また安倍政権は◯◯改革では物足りなくなってきたようでして「人づくり革命」だとか最近では「生産性革命」などと、曲がりなりにもいわゆる保守といわれている政権が革命を連呼する始末。この「人づくり革命」という言葉にアヤを付けたのは私の知る限り共産党のみでありまして、どっちが保守なのかもはやわからない(笑)

 我が国では「保守=革命勢力」となる日も近づいてきたのかもしれません(笑)安倍政権が戦後レジームを完成させたということが事実なのであれば、つまりは我が国の戦後レジームとは「保守=革命」であり「革命し続けることを保守する勢力」が我が国では「保守」と呼ばれている(!!)という事になります。

 

 当ブログでは何回かに渡って「言葉が意味を失っている」「まるで1984というジョージ・オーウェルの小説に出てくる二重思考そのものだ」と書いてきましたが、これこそが戦後レジームの正体なのかもしれません。そして仮にこの解釈が事実であるとするのならば、もはやいくら言葉を発しても届かない、阻まれる、議論にならないといった壁が存在することになります。

 上記のような現象は私は2000年の小泉政権発足後から顕著になってきていると思っているのですけれども、特に日本のエリート層と呼ばれる人たちの言語的、知的劣化が激しく加速しているように思えます。そしてそれはついに政権中枢にまでいったったのが現在であるのかもしれません。

 

 モリカケ問題などの炎上も、本質的には我々がなぜ反発をしたのか?というと上述したような「二重思考」「言葉が意味をなさない政治」という本質部分にこそ反発したのであろうと振り返って思います。過激な表現でいいますと「人間とは言語的生物」であるとするのならば、言語が意味をなさない現在の政治は「非人間的ななにか」によって営まれているとすらいえます。

 全体的に2017年という年は絶望感を与えてくれるに十二分な年でありましたけれども、おそらく来年はもっとヤバイと考えると頭が痛くなってきます(笑)

 

 激動の世界情勢の中で日本はどのように生き残っていくのか?経世済民を実現するためには何をしたらいいのか?まったく答えのでない混迷の時代でありますけれども、微力ながら「言葉」を発し続けたいと思います。

 

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本日の男の料理 味噌煮込みうどん

 小鍋を買ってからマイブームで小鍋料理がきてます(笑)ということで味噌煮込みうどん。画像はグツグツの味噌煮込みうどんです。

材料

  • 鶏肉
  • 白菜
  • 白ネギ
  • 干し椎茸
  • 人参
  • うどん
  • 赤味噌
  • 薄口醤油

調理手順

  1. 具はカットしておきます。干し椎茸は小鍋に水を入れて戻しておきましょう。
  2. 鶏胸肉、干し椎茸、白菜の下の部分、人参は先に1の小鍋で煮ます。これで出汁が出ますので、一度具は引き上げます。
  3. 2に塩、薄口醤油で薄めに味を整えてから赤味噌をときます。沸騰してきたらうどんを入れてほぐし、2の具材+まだ入れていない日の通りやすい具材を入れてひと煮立ちさせたら完成!

 グツグツと熱いのが鍋料理の良いところ。できたら早速頂きましょう。

 

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