2017年はどんな年であったのか?(1) | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

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2017年1月にトランプ大統領の就任

 2017年の始まりはトランプ大統領の就任という世界中のマスメディアが2016に予測していなかった事態から始まりました。西部邁さんと伊藤貫さんの動画で聞いたのですけれども、どうもトランプはメディアでは悪くいわれているそうですけれども共和党の党員の8割が支持しているのだとかなんだとか。冒頭に書いた「メディアが予測していなかった事態」というのは、いわばアメリカにおける大資本家、金融家という上位0.1%にとってはトランプが非常に都合が悪かった。そしてその大資本家たちはメディアの株主でもあるわけですからメディアを使ってトランプを叩いていたというのが、伊藤貫さんの語る実態のようでございます。

 どうも伊藤貫さんによるとアメリカはもはや民主制ではなく、寡頭政治である(!)のだそうでして、その中でトランプ大統領の出現というのは99%vs1%という構図がもはや奥底に流れるのではなく表面化したということでしょう。

 世界は分断、分裂の時代に入ったというのをまざまざと象徴してみせた出来事でございました。

北朝鮮の金正男暗殺

 2月に入りましてトランプが中国に対して強い姿勢を(対外的には)見せている中で、北朝鮮が金正男を暗殺したとの一報がありました。もっとも北朝鮮と確定したというわけではありませんが、だれもが「北朝鮮がやったに決まっている」と直感的に感じたはずです。一説によれば中国による北朝鮮の首に挿げ替えを阻止するためだとかなんだとか。今にして思えばこの頃からすでに北朝鮮危機は始まっていたと見るべきでしょう。

 この件において特筆するべき事柄があるとすれば、このニュースが駆け巡った時に北朝鮮以外の他国が何らかのリアクションを取れなかったというところです。ということはそれほどまでに不意をついた行動であったというわけです。

 

 さらにこの頃はモリカケ問題の森友学園のほうが日本国内で指摘された頃でもあります。おおよそ半年に渡って野党および安倍政権を信用しない側はこの問題を追求したわけですけれども、重要な資料は「残っていない」「処分した」「処分は法的に問題はない」等々。結果的には逃げ切られてしまったという感は否めません。

 さらに3月になると小池都知事による豊洲問題がクローズアップされ始めました。大きな視点で世界を眺めると「トランプ就任」「後の北朝鮮危機」「世界の分断」というテーマになるわけですけれども、日本国内はモリカケ問題と豊洲という話でありまして・・・これぞ炎上政治!と形容したくなるような状況でございます。

 さらに3月には韓国の朴槿恵大統領が弾劾されて辞任に追い込まれ、北朝鮮に近い大統領が選ばれるなど東アジア情勢は混沌を極めてまいります。日本国内では東芝が1兆円の赤字ということで大いに話題になりました。

 こう見てみると本当に日本は世界情勢に疎いのだなぁ・・・と振り返ってみると思い知らされます。

北朝鮮危機の勃発

 4月になりますと北朝鮮がミサイルを花火のように発射して実験となりまして、日本国内ではJアラートという名前の空襲警報が鳴り響く始末。政府は「万全を期す」と再三発表しましたがその内容はお粗末極まりなく、日本の安全保障がいかに脆弱か?ということを日本国民が思い知ったはずなのですが、しかしそれはそれ。核シェルターの増設は議論として広まらず、または防衛費の増額なんぞは対して議論されずにお手盛りで多少しただけ。よくもまあこれだけ危機感がないものだ、と逆に感心してしまいました。

 とはいえ短期的には北朝鮮とアメリカの軍事衝突という事態は論理的にはほとんど可能性がないというのは、私はブログで最初から発信しておりまして、これはトランプ当選を予測した以上に確信に満ちた話でありました。「100%ありえない!」というのが私の予測でありましたし、また心ある有識者の幾人かも同じように「短期的には軍事衝突はない」という記事を書いておりましたけれども、マスメディアは煽れば煽るほど売上が上がるもの。

 それは仕方がないにしても普段からマスメディアを「フェイクニュース!」「捏造!」「信用できない!」としているネトウヨがこの件に関しては、マスメディアの煽りに乗って「韓国が滅ぶ!」「北朝鮮はお終い!アメリカ様を起こらせた!」「朝鮮半島はお終い!」と吠えていたのは失笑モノでございました。

 この界隈でいえばカリスマだかなんだか知りませんけれどもM◯◯さんとかが荒唐無稽な妄言を書いておられました。都合のよい情報は盲信して都合の悪い情報は捏造だと断ずるその非科学的、非論理的態度に「我が国の”自称”保守はもはやだめだこりゃ」と落胆どころか絶望したのは苦い思い出です。

 

 4月は森友学園問題以外にも加計学園が出てきた頃でもあります。この両問題は果たしてどのような現実を我々に見せつけたのか?というと佐藤健志さん、藤井聡さんではないけれども「炎上政治」”しか”我が国では議論にならない、というようなことではないでしょうか?

 先程も書きましたとおりに北朝鮮問題では一向にどうするか?議論は進まずただただ「日米安保の深化」という抽象論的、属国的態度を深めただけでございまして、ここから見えてくるのは「国内の権力の腐敗を止めることくらい”しか”日本国民はしようとしない」ということではないでしょうか?

6月はまさに夏のごとく炎上であった

 6月はモリカケ問題、もしくは豊洲移転問題が大いに議論された月でありまして小池劇場という名前の炎上も起こりました。ネトウヨの間では密やかに「7月にアメリカと北朝鮮が軍事衝突、アメリカが北朝鮮に制裁を加える。なぜならばトランプ・習近平会談で100日の猶予となったからだ」などとささやかれておりましたけれども、この人達は本当に妄想が大好きなのだなぁとしか感想が出てきませんでした。

 半年を振り返ってみて理解できることは国内的には炎上が再生産されて政治ショーと化して、メディアやネットでは議論になるもののそれはあくまで”炎上”であるから。一方で対外的な問題に関しては左翼は目を背けて対処しようとしないし、右翼は妄想的な予測と危機を煽って真摯な議論が展開されない。まあ端的にいって右往左往という言葉がぴったりでありましょう。

 この解釈が事実であるとするのならば、つまりは日本は対外的には何の力も持っていない、外交をリードするなんぞ夢のまた夢、というか対外的な問題に目をつむったり顔を背けたり、もしくは妄言を吐いたりと要するに国家としての体をなしていないということでありましょう。

 

 1つ気になったのが日本では政府が「万全を期す!」と連呼していましたけれども、たとえばこれが他国であれば「我々は国家のために団結しなければならない!」とかなんとか割とかっこいい政府アナウンス、もしくは首相や大統領の演説があったのではないか?ということ。

 これが事実だとするのならば他国に比べて我が国は国民が「お客様的扱い、もしくはそれを望んでいる」という結論になり、もはや国民は国家に参加していないのではなかろうか?という解釈だってありえます。

2017年の前半総論

 やや過激な言葉になるかと思いますが私が感じたのは「日本人はアメリカ一極支配がまだ出来ていた2008年以前に生きている」ということ。有り体にいえば幻想の中を生きているというわけではないでしょうか?

 一例をあげるとネトウヨの「強いアメリカというフィクション」はまさに2008年以前のアメリカであり、またメディアにしたってこの前提条件で報道をしていたフシがあります。ようやく最近になって「アメリカの凋落」ということが徐々に語られ始められましたけれども。しかし「ではどうするか?」という記事を実は私、寡聞にして知りません(笑)

 

 このように考えるとするのならば、国内政治における炎上は「外を見たくない」という心理の現れなのではなかろうか?と思えるわけです。世界がどうなっているのか?どのような時代なのか?怖くて見れないので国内の炎上に夢中になって、世界情勢やはたまた東アジア情勢から目を必至にそむけているという解釈は可能なのではないか?と思います。

 はたまた20年間続くデフレに対して安倍政権は5年間にわたり「デフレ脱却!」を連呼してきたわけですけれども、やっている政策は全くそうじゃない。これも「プライマリーバランス」という大問題に正面から立ち向かわずに、小手先の政治技術でなんとかしようとした結末なのではなかろうか?20年間も問題の根本から逃げ回ってきたことこそが、本当の問題の本質なのではないだろうか?と思うわけです。

 

 おそらくこれから東アジア情勢、そして世界情勢ともに激動の時代となるのだと思いますけれども、目を背けて逃げ回るだけではいずれほころびがあらわになってくるのは明白です。むしろ2017年の前半というのは日本のほころびがあらわになった期間といえるのではないか?

 そして明日の「2017年はどんな年であったか?(2)」に続くわけですが、その結末はみなさまの知るとおりであります。

 例えるのならば「航海中に船の問題は認識していたけれども、素人に任せたらえらい目にあったので元の船長に戻した。しかし乗っている人たちは『なんとかしろ』と喚くだけで、なんとかしようとしもしない。船長も解任されるのが嫌なので小手先で対応をしているし、そもそも根本的な問題を解決しようとしない。そうこうしているうちに本当にまずい状況になってきて現在は総員現実逃避中」ということでしょうか。

 

 もう年の瀬でありますけれども、この言葉をいわせていただきましょう。

 「今年は、来年より良い年でしょう」

 

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本日の男の料理 牡蠣鍋

 最近鍋続きであります。小鍋を買ったのでそのせいもあるのですけれども(笑)楽でいいんですよね(笑)

材料

  • 牡蠣
  • 白菜
  • しいたけ
  • 人参
  • 白ネギ
  • 豆腐
  • こんにゃく(これはいらんかも。余ってたから入れただけです)
  • 昆布
  • 薄口醤油
  • ポン酢

調理手順

  1. 材料は全て適当にカット。小鍋には水を入れて昆布を入れ火にかけます。
  2. 塩、薄口醤油で薄めに味付けしてから具を入れていきます。
  3. 煮上がったらポン酢を用意して食べるだけ!

 昆布出汁をしっかり取ろうと思ったら、小鍋に昆布を入れて1時間ほど水に戻すのが良いのでしょうけれども、面倒くさいのでやりません(笑)

 

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