1983年2月に 『 Money And Cigarette (マネー・アンド・シガレッツ) 』 をリリースした エリック・クラプトン(Eric Clapton)は,1983年2月1日ワシントン州シアトルはパラマウント・シアター公演を皮切りに,8月17日コロラド州モリソンはレッド・ロックス・アンフィシアター公演まで,アルバムのプロモーションを兼ねたツアー(「Money And Cigarette Tour」)を行い,北米(1st レグ),英国・アイルランド(1st レグ),欧州,英国(2nd レグ)を周りり,再度の北米ツアー(2nd レグ)で幕を閉じます.
その後,元 スモール・フェイセス(Small Faces)や フェイセズ(Faces)のベーシストであった ロニー・レーン(Ronnie Lane)が,1977年に不治の病である多発性軟化症を患わったことをきっかけに,多発性硬化症の研究への行動(A.R.M.S:Action Research into Multple Sclerosis)を支援する目的で 「 A.R.M.S. Charity Concerts 」 に参加(9月20日,11月28日~12月9日)し,この年の活動に幕を閉じます.
本アイテムは,6月25日カナダはオンタリオ州ヴォーンのキングスウッド・ミュージック・シアター公演を皮切りに,7月16日,17日と北米ツアー最終に 2夜連続で行われたコロラド州モリソンはレッド・ロックス・アンフィシアター公演の初日(7月16日)公演のステレオ・サウンドボード録音を収録し,Uxbridgeレーベルからリリースされた 『 Denver 1983 Soundboard (Uxbridge 2761) 』 で,リリース時の告知情報には 「 ★初登場・超高音質ステレオ・サウンドボード・マスター・カセット!! 」 との記載もありました.
因みに,レッド・ロックス・アンフィシアターのあるモリソンはデンバーの西にある町なので,タイトルはデンバーになっているのでしょう.
ステレオ・サウンドボード録音ということで,最後まで通しで楽しめるアイテムです.
メーカー情報では
『【マネー・アンド・シガレッツ・アメリカンツアー・セカンドレグの初登場マスター収録!】
近年、驚きの未公開マスターを提供してくれている海外テーパーより、またしても驚愕の初登場マスターが届きました!エリック・クラプトンが83年に実施した「マネー・アンド・シガレッツ・アメリカンツアー・セカンドレグ」から、終盤の7月16日に行なわれた、コロラド州デンヴァー公演初日の高音質ステレオ・サウンドボードマスターです。
これには既発盤がありますが、それにはレギュラーセットラストのLaylaが未収録でした。しかし本作にはしっかり収録されています(PAアウトにはありがちなことですが、アンコールだったFurther On Up The Roadsは録音されていなかったようです)。音像を聴いていただくとすぐお気づきのように、会場のPA卓で録音された「PAアウト」音源です。よくモノラルで録音されることが多いPAアウトですが、本作はステレオできちんとミックスされています。音質はブートレッグの評価サイトGeetarzでも「SB5」となっていたように、最高レベルの音質ですので、プレスCDでリリースしてもいいほどでしたが、The Shape You're Inの0:35 ? 0:48時点にテープチェンジによる欠落箇所があったため、当店にて別箇所から補填していることと、ディスク2で僅かに音質が落ちるため、やむなくのCDRリリースとなりました。しかし音質、ステレオ・セパレートともに素晴らしいマスターですので、初のLayla収録となる本作を是非お楽しみください。
【魅力溢れるセットリストで行なわれた日!】
ではここで、本作が録音されたコンサートを含み、この年のクラプトンの活動を振り返ってみましょう。
≪1983年2月1日:アルバム「MONEY AND CIGARETTES」リリース≫
・1983年2月1日~3月3日:全米ツアー、ファースト・レグ
・1983年4月8日~5月23日:イギリスを含むヨーロッパツアー
・1983年6月6日:ロンドンでのチャリティ・コンサートにパブロック・デュオ、チャス&デイヴと共に出演
・1983年6月25日~7月17日:全米ツアー、セカンド・レグ ←★ココ★
・1983年9月20日、21日:ロンドン、ロイヤル・アルバート・ホールでの「ARMSコンサート」出演。ベック、ペイジと共に三大ギタリストが初めて同じステージに立ったと話題になった(21日は「プリンシズ・トラスト」名義)。
・1983年11月28日~12月9日:「ARMS USツアー」
この年の後半には、あの「ARMSコンサート」のオーガナイザーを務めるという大役を果たすわけですが、それまでにも長期ツアーを敢行するという、非常に精力的な活動年だったことがお分かりいただけるでしょう。
それもそのはず、前年まで、あの「JUST ONE NIGHT」を生み出したオール・ブリティッシュバンドを居心地よく継続していたのですが、ニュー・アルバムのレコーディング中に、メンバーのあまりの怠惰ぶりに立腹したクラプトンはアルバート・リーだけを残し全員を解雇するという大ナタを振り下ろしました。その結果、今度は米英混合の実力派ミュージシャンが脇を固めることになりました。その勢いを駆って完成したアルバム「MONEY AND CIGARETTES」のリリースと同時にスタートしたのが、この年のツアーだったわけです。気力・体力ともに充実していたクラプトンの様子を物語るのがこのタイトなツアー日程だったと言えるかもしれません。
I Shot The Sheriffからスタートするというレアなオープニングだった全米ツアー、セカンド・レグでしたが、この日のこのナンバーの後奏でもブラッキーがよく歌っており、好調ぶりが示されます。そして早くも Double Troubleで凄まじいプレイが飛び出します。人生最悪の不運に見舞われた男の嘆きを叫びと共に吐露するような激しさがこのソロには込められているようです。前半のハイライトはこの曲です。
当初の全米ツアーでは当該アルバムからのナンバーは多くセットインしていたのですが、ツアーの進行とともに徐々に新曲はセット落ちし、このアメリカンツアー・セカンドレグでは The Shape You're In 1曲のみとなってしまいました(クラプトンのツアーにはよくあることでした)。しかしこの曲を残した理由が本公演でも頷けます。曲中、エンディングと、2回のソロがあるのですが、そこでのパフォーマンスは、クラプトンとアルバート・リーの火を噴くようなインタープレイとなっているのです。この日の終盤のインタープレイの長いこと、長いこと!5月のヨーロッパツアー時よりもはるかに長いです。二人がノリノリだったことが聴けば分かります。このツアーでの新曲は、この曲がキラーチューンだったと言えるでしょう。アルバート・リーとのコンビネーションは冴えていたようで、後年にはクラプトン自身が「最も刺激的だったセカンドギタリスト」としてアルバート・リーの名前を挙げたほどです。彼の貢献度を称え、Sweet Little Lisaで彼をフィーチャーしているほか、Lay Down Sallyのソロも彼に譲っています。
また、珍しいことに、Laylaのイントロではいつもクラプトン自身が弾いているお決まりの7連フレーズをリーが弾いています。リーは曲中のコーラスパートの同フレーズも弾いているのですが、これ以前これ以降のセカンドギタリストとは異なり、1オクターヴ低く弾いているのが面白いです。この曲におけるクラプトンの後奏のソロは短めに切り上げていますが、素晴らしい出来です。リーはWorried Life BluesとDouble Troubleではエレクトリックピアノに回っていて、器用なところを披露しています。また、Blues Powerのイントロは普段とは異なるアレンジで、この曲だと気づかないほどです。こうした工夫も含み、この日は終始クラプトンの「上手さ」に魅了される日だったと言えるでしょう。
さらにこの日には特別なナンバーがセットインしていました。後半のブルースメドレーに組み込まれたDon't Say You Don't Love Me(正しい曲名はCountry Boy )です。これはクラプトンが敬愛するマディ・ウォータースのナンバーです。この年の4月30日にマディが亡くなってしまいました。その後のツアーだったこの公演にて、クラプトンはマディを追悼するため、特別にこのナンバーをプレイしたと思われます。クラプトンがこの曲をプレイしたのは、このツアーだけでした(再びこの曲をプレイしたのは、2022年のアメリカンツアーのアコースティックセットでした)。生前、マディはクラプトンを「義理の息子」と呼び、ブルースの後継者として認めていました。二人の共演もたびたび実現し、クラプトンにはかけがえのない思い出として心に刻まれていたブルースの師マディ。マディへのはなむけとしてこのナンバーを歌うクラプトンの心情まで推し量って聴いていただけたらと思います。Cocaineでのワウペダル踏みまくりのソロも痛快です。
時期的には、アルコール中毒の危機的な状況を脱し、克服に向かって歩み出した頃で、クラプトンには精彩が戻ってきていました。そのため、全編を通じてクラプトンとバンドのパフォーマンスはタイトで、円熟の極みと言えるクオリティです。ドナルド・ダック・ダンと「461」から70年代のクラプトンを支え続けたジェイミー・オールデイカーのリズムセクションは強力と言う他ありません(これが85年ツアーまでの強力なアピールポイントとなっていきます)。セットリストも、代表曲あり、ブルースあり、新曲あり、と飽きさせません。
一般的には80年代前半のクラプトンは「精彩を欠いていた」とする評価もありますが、それがまったく当て外れであったことを証明するのが本作です。この演奏を聴いて、誰が「精彩がない」などと言うでしょうか。
83年ツアーでははずせない一作と断言できます。しかも素晴らしいステレオ・サウンドボード音源です。どうぞクラプトンのプレイをご堪能ください。』
Denver 1983 Soundboard (Uxbridge 2761)

Live At Red Rocks Amphitheater, Denver, CO, USA
16th July 1983
STEREO SOUNDBOARD RECORDING
[From Original Masters]
Disc 1
01. I Shot The Sheriff
02. Worried Life Blues
03. Lay Down Sally
04. Let It Rain
05. Double Trouble
06. Sweet Little Lisa
07. Key To The Highway
08. The Shape You're In
TOTAL TIME (50:27)
Disc 2
01. Wonderful Tonight
02. Blues Power
03. Don't Say You Don't Love Me
04. Have You Ever Loved A Woman
05. Ramblin' On My Mind
06. Cocaine
07. Layla
TOTAL TIME (38:58)
Eric Clapton : Guitar, Vocal
Chris Stainton : Keyboards
Donald 'Duck' Dunn : Bass
Jamie Oldaker : Drums
Albert Lee : Guitar, Piano, Vocal
Lay Down Sally
Key To The Highway
Blues Power
[参考]
1983 Tour Dates
[Money And Cigarettes Tour]
Feburary
[North American Tour / 1st Leg]
01 Paramount Theatre,Seattle,WA,USA
02 Paramount Theatre,Seattle,WA,USA
03 Portland Memorial Coliseum,Portland,OR,USA
06 Sacramento Memorial Auditorium,Sacramento,CA,USA
07 Cow Palace,Daly City, CA, USA
08 Universal Amphitheatre,Universal City,CA,USA
09 Long Beach Arena,Long Beach,CA,USA
11 Arizona Veterans Memorial Coliseum,Phoenix,AZ,USA
13 Frank Erwin Center,Austin,TX,USA
14 The Summit,Houston,TX,USA
15 Reunion Arena,Dallas,TX,USA
17 Mid-South Coliseum, Memphis,TN,USA
18 Kiel Auditorium,St. Louis,MO,USA
19 MetroCentre,Rockford,IL,USA
21 Spectrum,Philadelphia,PA,USA
22 Brendan Byrne Arena,East Rutherford,NJ,USA
25 The Omni,Atlanta,GA,USA
26 Louisville Gardens,Louisville,KY,USA
28 Capital Centre,Landover,MD,USA
March
01 Centrum in Worcester,Worcester,MA,USA
02 Hersheypark Arena,Hershey,PA,USA
03 Civic Arena,Pittsburgh,PA,USA
April
[UK & Ireland Tour / 1st Leg]
08 Edinburgh Playhouse,Edinburgh,UK
09 Edinburgh Playhouse,Edinburgh,UK
11 Newcastle City Hall,Newcastle,UK
12 Empire Theatre,Liverpool,UK
14 National Stadium,Dublin,IRELAND
15 National Stadium,Dublin,IRELAND
16 National Stadium,Dublin,IRELAND
[European Tour]
20 Stadthalle,Bremen,GERMANY
21 Grugahalle,Essen,GERMANY
23 Ahoy,Rotterdam,NETHERLANDS
24 Hippodrome de Pantin,Paris,FRANCE
26 Sporthalle,Cologne,GERMANY
27 Festhalle,Frankfurt,GERMANY
29 Rhein-Neckar-Halle,Eppelheim,GERMANY
30 Jakobshalle,Basel,SWITZERLAND
May
02 Palazzo dello Sport,Rome,ITALY
03 Palazzo dello Sport,Genoa,ITALY
05 Palais des Sports,Toulouse,FRANCE
07 Sala Morasol,Madrid,SPAIN
07 Palau dels Esports,Barcelona,SPAIN
08 Velódromo de Anoeta,San Sebastian,SPAIN
[UK Tour / 2nd Leg]
13 Cornwall Coliseum,St Austell,UK
14 Poole Arts Centre,Poole,UK
16 Hammersmith Odeon,London,UK
17 Hammersmith Odeon,London,UK
18 Hammersmith Odeon,London,UK
19 Hammersmith Odeon,London,UK
21 Manchester Apollo,Manchester,UK
22 De Montfort Hall,Leicester,UK
23 Guildford Civic Hall,Guildford,UK
24 Guildford Civic Hall,Guildford,UK
June
05 New Victoria Theatre,London,UK
22 Marquee Club,London,UK
23 Marquee Club,London,UK
[North American Tour / 2nd Leg]
25 Kingswood Music Theatre,Vaughan,ON,CANADA
27 Pine Knob Music Theatre,Clarkston,MI,USA
28 Pine Knob Music Theatre,Clarkston,MI,USA
29 Pine Knob Music Theatre,Clarkston,MI,USA
July
01 Saratoga Performing Arts Center,Saratoga Springs,NY,USA
02 Jones Beach Theater,Wantagh,NY,USA
03 Jones Beach Theater,Wantagh,NY,USA
05 Merriweather Post Pavilion,Columbia,MD,USA
07 Blossom Music Center,Cuyahoga Falls,OH,USA
09 St. Paul Civic Center,St. Paul,MN,USA
10 Henry W. Maier Festival Park,Milwaukee,WI,USA
⇒ [Summerfest 1983]
11 Poplar Creek Music Theater,Hoffman Estates,IL,USA
13 Timberwolf Amphitheater,Mason,OH,USA
14 Wings Stadium, Kalamazoo,MI,USA
16 Red Rocks Amphitheatre,Morrison,CO,USA
17 Red Rocks Amphitheatre,Morrison,CO,USA
September
20 Royal Albert Hall,London,UK
⇒ [A.R.M.S. Charity Concert]
21 Royal Albert Hall,London,UK
⇒ [Prince's Trust Benefit Concert]
November
[A.R.M.S. Charity Concert / North America Tour]
28 Reunion Arena,Dallas,TX,USA
29 Reunion Arena,Dallas,TX,USA
December
01 Cow Palace,Daly City,CA,USA
02 Cow Palace,Daly City,CA,USA
03 Cow Palace,Daly City,CA,USA
05 The Forum,Inglewood,CA,USA
06 The Forum,Inglewood,CA,USA
08 Madison Square Garden,New York City,NY,USA
09 Madison Square Garden,New York City,NY,USA
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#2026‐02‐18


















































































