フラジャイル~こわれもの

見果てぬ夢とロマンを追って、現代を生き抜く人々の物語。名誉、権力、カネ、女。欲望と謀略が渦巻く現代社会のドラマ。連載1年7ヵ月11日、ついに完結!

フラジャイル~地下鉄の女2作目)=完結(連載 平成20年12月28日~平成22年8月8日)。

最初から読む方は⇒【地下鉄の女①】 (平成20年12月28日スタート)  目次はこちら

■内容:

主人公「ボク」は29歳、失業中の身。

新宿区市ヶ谷周辺が舞台。地下鉄で会ったなぞの女。怪しげな資産家オーナー。管理人のオバサン。「ボク」は前作『フラジャイル』とかぶってますが、とくに読まなくても大丈夫です。時間があればそちらもお読み下さい。

■あらすじ(あらすじもそこそこ長いので、適当に切り上げて、本文をお読みください)

「ボク」は、地下鉄でみかけた女にひきよせられるようにして、市ヶ谷にあるビルを訪れた。テナントを募集して一儲けしようというオーナーの誘いに乗ったボクは・・・。ちょっと意地悪そうな娘。正体不明のホームレス。そして次々と登場するなぞの人物たち・・・。スキンヘッドの東崎社長の計画とは。オーナーは新聞社を買収するといいだす。東崎社長がロスから戻ってくる。NPOの立ち上げ。オーナーが高額の寄付。しかし、東崎社長が持ち逃げ。新聞社買収に乗り出したところ、妨害工作が・・・。オーナーとボクは組合の集会に乗り込む。オーナーは社員の心を掌握したが、すぐに他紙でたたかれる。片や新聞社の社員の間でオーナー支持派の署名活動。創業家のオバアサンの心はゆれる。オーナーに脱税容疑が。陰謀か。そして暴徒から女子アナを救出したことがきっかけで大東京テレビ局のスポンサーになる。オーナーの動きを妨害していたのはアメリカの投資会社だった。新聞社の買収はひとまず保留して、大東京テレビへの出資、経営権掌握を目論む。オーナーはテレビ番組を改革しようとする。

大東京テレビへの出資をめぐって大株主の銀行から横槍が入るが、新聞にスクープ記事を載せさせることで世論を盛り上げ、銀行側の動きを封じる。

NPO設立パーティのプロモーションで、ジャックとメリーがロスから来日。ふたりをスターにするためのテレビ収録もスタート。

初日、新宿歌舞伎町に繰り出したところ、様々なハプニングに遭遇する。

2日目も騒ぎに巻き込まれ、行き着いたジャズハウスで、女性ボーカリストのサキエさんとの出会い。壮絶な半生。

新聞社の創業家のオバアさんが肺炎で急逝。新聞社の株式の大部分は銀行が担保におさえていることが判明。さて、株式の行方は・・・。複雑にからみあった糸を少しずつほぐしていく。

新聞社の組合委員長が前面に踊り出てくる。背後にはアメリカの投資会社の影が。

銀座のクラブに勤めるダリアがボクの前に現れ、耽溺していくボク・・・。

委員長が契約のために渡米するが、なんと同伴女性はそのダリアだった。しかも、そのダリアを奨めたのは委員長の愛人である銀座のクラブのママさんだった。

委員長の渡米のタイミングを見計らって黒沢が緊急幹部会を開催し、委員長を解任して自分が新委員長になる。クーデター。

委員長、クラブのママさん、ダリアが行方不明になる。

コンサルティング会社から謎の男が訪れる。

その後いろいろあって最終的にオーナーが新聞社を手に入れるが、主人公のボクは・・・

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『フラジャイル~こわれもの』(これは1作目です)

■『こわれもの』の最初は【フラジャイル~こわれもの プロローグ】
■内容:

青春小説?といえるかなぁ。主人公は28歳。しかしまあ、青春というのは気の持ちようです。サミュエル・ウルマンの詩のように。

■"fragile"

 Ⅰ 壊れやすい, もろい
     Glass is fragile. ガラスは壊れやすい.
 Ⅱ 虚弱な, かよわい
     be in fragile health 虚弱な健康状態にある.
 Ⅲ はかない

     this fragile life この世のはかない人生.

■あらすじ:

キャバクラ嬢・ライラとの屈辱的な別れをきっかけに、勤めていた大企業を辞めて、順風満帆の人生をドロップアウトした28歳の「ぼく」。

失踪したネコを隣りのエミちゃんと探しながら、袋小路にすむ隣り近所のひとたちと関わるうちに、自分自身を探していることに気付いていく「ぼく」。

大人になりきれない大人の物語です。

結末は・・・、やっぱり大人になりきれないのかな、どうかな。

※『フラジャイル』の最後はこちら→【フラジャイル~こわれもの(完)】

そのあと番外編も続いてます。番外編の最初はこちらから→【番外編1:漢字のよみ】


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"Never Let Me Go"『わたしを離さないで』

"Never Let Me Go"『わたしを離さないで』カズオ・イシグロ、土屋政雄訳


読後、疲労感だけが残った。
『日の名残り』と同じ一人称で、それも疲れた理由の一つ。

もう一つ疲れた理由は、「頭の中で醸成された奇怪な妄想をとことん膨らませ、持ち前の緻密な書きぶりを駆使して強引かつ精緻に最後まで書き切った」と、解説文に書かれているその「緻密」。

その「緻密」は「粘着」に通じる。
村上春樹も似たところがある。
ことばの過剰、"too many words"なのだ。



フラジャイル~こわれもの

『日の名残り』カズオイシグロ、土屋政雄訳

"The Remains of the Day" 『日の名残り』カズオイシグロ、土屋政雄訳

邦題がいい。日の名残り、なんて…
訳がいい。
とてもきちんとした日本語だし、内容にふさわしい文体だ
...


ラストシーン、夕日に沈む桟橋で、隣に座った老人が言う
―――
「人生、楽しまなくっちゃ。夕日が一日でいちばんいい時
間なんだ。脚を伸ばして、のんびりするのさ。夕方がいち
ばんいい。わしはそう思う。みんなにも尋ねてごらんよ。
夕方が一日でいちばん時間だって言うよ」

Tony Bennett - Mood Indigo ムード・インディゴ
https://www.youtube.com/
watch?v=nj6P8azuQQc

フラジャイル~こわれもの

蚊取り線香

火曜日。
いつもの公園の片隅で、
いつものひげ面のホームレスが、
蚊取り線香を焚いて、
山ほどのアルミ缶を足でプチプチ潰していました。

現金収入のあるホームレスは小ぎれいなのです。
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