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2011年9月16日 提供:共同通信社

 東京電力福島第1原発の事故による放射性セシウムの食品汚染に関連し、厚生労働省が粉ミルクや市販のベビーフードなど「乳幼児用食品」をほかの食品と分け、新たに基準値を設ける方向で検討していることが15日、分かった。

 内閣府の食品安全委員会が7月末、「子どもは放射性物質の影響を大人より受けやすい可能性がある」との見解をまとめたことを受けての対応。セシウムの半減期は30年と長く、母親らの不安を払拭(ふっしょく)するための対策が必要と判断した。

 今秋に本格化する暫定基準値の見直し作業と併せ、同省内の審議会の検討課題に盛り込み、専門家らで議論する方針。実現すれば、現在の暫定基準値より厳しい値になるとみられる。

 厚労省が原発事故直後の3月17日に定めた放射性セシウムの暫定基準値は「飲料水」「牛乳・乳製品」が1キログラム当たり200ベクレル、「野菜類」「穀類」「肉・卵・魚・その他」が同500ベクレル。粉ミルクは「乳製品」、ベビーフードは「その他」に分類されている。

 大人と子どもの区別はないが、厚労省は成人、乳児、幼児それぞれが食べる量などから体内に取り込むセシウムの量を食品群ごとに計算。「最も厳しい数値を共通の基準値にしており、子どもの安全は守られている」としている。だが「子どもは厳しい値で規制してほしい」との要望が強い。

 食安委は7月末、被ばく線量の限度を「生涯で100ミリシーベルト」とする見解をまとめている。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/9/16/141845/