免疫力アップに良い栄養と食品とは?~新型コロナ・インフルエンザ対策に~ | 最新科学の栄養学と医学が教える!ヴィーガン・ベジタリアンの健康の秘訣と注目トピック解説

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病院で健康相談を担当するベジタリアン栄養学博士が科学的根拠を基に栄養学と医学的トピックをお知らせします。
みなさまの健康への一歩を応援します。

暖かい日が続く冬、といえど、雪が積もり寒い日が続き、

新型コロナやインフルエンザにかかる人も増えています。

 

コロナやインフルエンザにかからないためにも自身の免疫機能アップが大切です。

 

免疫機能アップにはどんな栄養素が必要でしょうか?

 

 

先日、産経新聞社のサクラスという情報誌に、私の記事が掲載されました!

 

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詳細については、情報誌をご参照頂ければと思いますが、内容について少しご紹介したいと思います。

 

 

 

 

まずは、栄養素がどのように免疫機能に影響しているかについてお話しします。

 

 

 

 

免疫機能に貢献する栄養素

 

免疫機能を活性化するために、まずエネルギーが必要になります。

 

エネルギーとして使われる栄養素は

 

炭水化物、

脂質

そして炭水化物も脂質も使い尽くされたらたんぱく質

 

もエネルギーとして使われます。

 

 

 

エネルギーを生み出すために補酵素としてビタミンが使われ、

電子運搬のためにといったミネラルが使われます。

 

 そして、免疫機能で活躍する物質である、免疫グロブリンやサイトカインを作るためにたんぱく質が使われ、

免疫反応を活性化する物質であるプロスタグランジンやロイコトリエンを作るために脂質が使われます。

 

 さまざまな免疫機能が外敵と戦っている箇所では酸化反応が激しく起こっているため、

ビタミンEビタミンCといった抗酸化物質が必要になります。

 

 

 このように多くの栄養素が免疫機能に必要となるのです。

 

 

 その他

 

ビタミンは、ビタミンA、葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE

ミネラルとして、亜鉛、鉄、セレンが挙げられます。

 

 

 

 

免疫に大切な栄養素を多く含む食品

 

 ビタミンAは皮膚や粘膜を健康に維持するのに大切な栄養素で、β-カロテンとしてにんじんやモロヘイヤなどの緑黄色野菜から摂れます。

 

 

免疫力アップに食べたい栄養素が詰まったスーパーフード モロヘイヤの栄養成分↓

 

 

 免疫反応に活躍する物質を作る過程で補酵素として葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12が使われます。

 

葉酸はモロヘイヤやほうれん草といった緑の濃い葉野菜に、

ビタミンB6はバナナやさつまいも、かぼちゃに、

ビタミンB12は乳製品や卵などの動物性食品に多く含まれます。

 

*妊活・認知症予防に大切な栄養素 葉酸についての詳細はこちらをご覧ください↓

 

*肌の健康に大切なビタミンB6の働きについての詳細はこちらをご覧ください↓

 

 

*認知症予防にも大切な栄養素ビタミンB12の働きについての詳細はこちらをご覧ください↓

 

 

 

抗酸化の働きのためにビタミンCビタミンEが使われ、

 

ビタミンCキウイフルーツや柿、いちご、ブロッコリーに、

ビタミンEはアーモンドやモロヘイヤ、かぼちゃなどに多く含まれます。

 

 

ビタミンDも免疫機能に関与していると考えられ、きくらげや干ししいたけなどに含まれます。

 

 

 

 

亜鉛はDNA合成や細胞の成長、抗酸化の働きに大切で、カシューナッツやアーモンド、大豆製品に含まれます。

 

 

 

 

は免疫機能でさまざまな働きを担っています。

 

は人間だけでなく微生物にも大切な栄養素で、人に鉄を補給すると、人の体内にいる微生物にまで栄養を与えて成長・増加させることになり、これがマラリアや肺炎といった微生物だと重篤な結果を招く事になります。

そのため、マラリアがはやっている地域で、貧血患者に鉄分補給の治療をする時は、まずマラリアの治療をしてから鉄剤を注射などでなく、口から摂ることが必要になります。

 

は大豆製品、小松菜やほうれん草などの緑の濃い葉野菜に多く含まれます。

 

 

 

 

 

セレンもナチュラルキラー細胞の活性化などの免疫機能に関係していて、ひまわりの種に多く含まれ、その他、レンズ豆、カシューナッツ、ごまなどにも含まれます。

 

脂質では、中でも特に、必須脂肪酸と呼ばれるリノール酸α-リノレン酸を摂ることが大切です。

リノール酸はナッツ類や大豆などの植物製品に含まれる油の多くはリノール酸です。

α-リノレン酸は亜麻仁やえごま、くるみなどに多く含まれます。

 

 

 

*必須脂肪酸であるα-リノレン酸についての詳細はこちらをご覧ください↓

 

 

 

 

たんぱく質はアミノ酸から構成されていますが、アミノ酸のうち、

メチオニン、システインがエネルギー・タンパク質栄養障害予防に効果的で、

アルギニンは遺伝子の合成やエネルギー生成の働きに作用し

グルタミンは血液中で最も多いアミノ酸で、臓器間をたんぱく質の大切な構成成分である窒素を運搬する働きをしています。

 

これらのアミノ酸が少ないと免疫機能の低下がみられる、という研究報告があります

たんぱく源となる大豆製品や豆類、また、豆類ほどでないですが玄米などの未精製穀類にもたんぱく質は含まれます。

豆類にはメチオニン、システインといった含硫アミノ酸が少ない傾向にありますが、穀類は多い傾向にあります。

穀類、たんぱく質をバランス良く摂るのが良いでしょう。

 

 

 

*たんぱく質についての詳細はこちらをご覧ください↓

 

 
 
 
 
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ラジオNIKKEI 健康エブリディ「免疫機能と栄養」 2019/10/4より

サクラス 産経新聞社「免疫機能を高める栄養・食べ物を」2024年2月

2020年1月20日公表、2024年2月7日更新