中国戦!
昨日は結局日本から持ってきた仕事でチケットプリーズができなかったのですが、今日のチケットだけは前から押さえれていたので、切りのいいところで切り上げて観戦応援に行って参りました。
ブルガリア戦よりさらに悔しいです。
主審はなかなか公平でしたが、ラインズマンは、センサー付きのお地蔵さんでも代わりに立たせておいて欲しかった。
んが、その前に2セット自滅した方が悪いという話もあり。
素朴な疑問なんですが、3セット目以降のメンバーを普通に使っちゃ駄目なんでしょうか。
2戦見た限りでは、それが一番いいような気がするんですけど。
ていうか、OQTでもWL国内大会でもそうしてきた方が勝ったじゃないですか。。。朝長の怪我の回復具合が心配ですし、監督が不安に思っているところなのでしょうけど…。
中国の応援ぶりは、(熱血応援の)アルゼンチンやポーランドの大会を経験した私でも、かなり引きました。
1,2セットは静かに見ていましたが、あまりのブーイングに、我慢できずに3セット目から一人で大声で日本を応援していたところ、采配がフツーになったのが功を奏して2セット逆転したあたりから、周りの雰囲気が殺気立ってきました。
3セット目の途中までは
「ぷっ 日本を一人で応援してる奴がいるよ」
って感じだったんですけど、4セット目の終わりから最終セットにかけては、私が日本が得点した時に拍手したり声援を送るたびに、周囲の観客が静かになって、ぎらぎらした目つきでにらんできたり、指をさされて明らかに何か不穏なことを言われているらしいのを感じました。
あのまま日本が大逆転勝ちしてたら、しゃれではなくて、無事では済まなさそうな雰囲気でした。
上述の大会の他、スペインリーグやイタリアリーグでアウェイの応援していても、サッカーと違ってバレーの場合はあんまり身の危険を感じないんですけど… 今日はマジで怖かったです。
日本の開催が安全で中立性が高い方だ、ということが肌で実感された試合でした。
日本での国際大会開催に文句を言う方には、是非体験していただきたかったと思います。
ゴッツがやや復調でしょうか。しかしそれでもフェイントが多かった。
が、最後の方は結構乗ってきていたので、最初から3セット目のメンバーと、荻さん、齋藤さん、朝長をそれぞれ「流れを変える用」に使って欲しかった気がします。まあ、今日はメモもとらずに単なる観客になって声援してましたから、私の個人的な印象に過ぎないかも知れませんけど……。
越川のサーブの時の連続得点や、松本の不思議サーブ連続得点は、「ああ、よかった。これでやっと戦う全日本になった!」と思ったのに。。。
あと、新ボールに慣れ始めた期間の差は大きい!と思いました。
サーブも、カットも、トスも。ワールドリーグの中国とは全然別のボールさばきでした。日本は、職人津曲をはじめ、両セッターもジャンプサーバーも軒並み苦しんでる印象が強いです。
でも勝ってそれを言いたかったですね……。ぐすん。
話は変わりますが、私が色々苦しんでいる事への励ましや、今回のトラブル続きの観戦取材にメッセージを下さった方、Vリーグの会場などで励まして下さった方全員に、この場を借りて御礼を申し上げます。 いろんな苦しいことがありますが、読者の方の暖かい一言、私たちの本や記事を待っていますよの一言で、その辛さを乗り越える勇気をもらえる気がします。明日以降観戦できるかどうかは、神のみぞ知るところですが(中国に予選突破の可能性が出てきたので、ダフ屋からの入手も難しくなってしまったと思います)、選手みんなが悔いのない五輪をまっとうできるよう、皆さんと一緒に祈っています。
ブルガリア戦後
チケット買って(しかも2重買いですよ(涙))入ったので、普段出来ないような大応援をしてました。
スタメンに齋藤さんと荻さんがいて「はい?」とびっくり。途中でメンバー交代があった時も福澤で二度びっくり。ゴッツは怪我でもしたのか?と思って見てみても、アップの様子からするとそうでもないし……よほどイタリア戦が悪かったのか?
齋藤さんの攻撃がばんばん決まっていたのは世界選手権を思い出して嬉しかったんですが、中盤から終盤にかけて、えーと、悪い意味での「全員バレー」だったかも??
ちょっとトイレ行って帰ってきたらメンバーがめちゃくちゃ替わっていて「何が起こったんだ?」と思いましたし。
ローテミスで一点取られたり、素晴らしいつなぎの後の二段トスがめちゃめちゃだったり、なんでしょう、こう、「隔靴掻痒感」と申しましょうか……
こてんこてんのこてんぱんにやられた!というより、もう少しずつ精度を上げるとか何か色々要素がよかったら、勝機もあったような試合だけに悔しかったですねえ。
福澤は、福澤単体で見たら150%くらい頑張ってたと思いますが、いかんせん海外との経験不足はどうしようもないというか、越川も荻さんも上に上げるのが精一杯という超強力なサーブ自慢のブルガリアに彼を入れてどうしたいのだろう……ロンドンを見据えて経験をってとこなのかなー…って、ロンドンまで4年あるし、大体まだ2戦目なので、それよりはもっと使い出がありそうな時に彼を使って下さいよ! 中国とかだったらまだ何とかなるかも知れないけど……などなどと思いながら見ていました。
山本と清水も、どっちも悪くないんですが、流れを変えるために交代したのかな? 本当に替えるべきはウィングだったとおもうんですが、コマがないから替えられないのでオポを替えてみました。というワールドカップの再現みたいな印象を受けました。
あと、そんなに速い組織バレーをする訳じゃないですけど、ブロックが高いブルガリアに朝長先発か……うーん……なにゆえ……齋藤さんを使いたかったのかな? 確かに結構決まってていい感じだ。あ、でも越川にがっちり3枚ついてる……山本へのトスがネットに近くて低いような……気がする……まあサーブレシーブもたいがいだから朝長ばかりも責められないけど……
サーブレシーブが乱れた時にボール下に走り込んでトスに出来る能力は宇佐美の方が上なんだけどなあ……うーむ。
などと気を揉むシーンが多々ありました。
前の試合(中国vsベネズエラ戦)見てると、やっぱりホームアドバンテージは結構あったように思います。明日はもっとあるのでは……。だって中国が予選抜けれるかどうかの大事な試合だもんね……。
ベネズエラには、東レにいたルイス君や合成にいたゴメスさん、柴田のルームメイトだったフレディ君など地味に知己が多いチームだったので心の中でそーっと応援してました。
が、ベネズエラが流れに乗りそうな時なんかのいいところで「んー??」という感じの笛が……。
南米の、個人能力は異常に高い人たちなので乗せると怖いチームだと思いますから、日本は結構注意した方が……いいと思います。
2003年ワールドカップでも負けてるし。
それにしても「もったいない感」の強い試合でした。
柳本さんとあんまりよくないパターンの全員バレーに陥った時の植田さんの中間くらいの采配って望めないもんなんでしょうか。いや、まだ試合はあるので望んでいきたい! と思います。。。
今日は、日本から持ってきた仕事の〆切りが思ったより急に繰り上げられてしまったので、終わるまで「チケットプリーズ」ができないため、観戦の危機です……
早く終わらせて両替に行こう……
ブルガリア戦
本当は初日から来てたんですけど、海外のチケット代理店に頼んで手配したチケットがホテルに届かず、今まで指をくわえておりました。
とりあえず今日の分は『チケットプリーズ』を英語と、エキサイト翻訳にかけた中国語で書いた紙を持って立っていたら、声をかけてきた人がいまして、なんとかあんまりよくない席をぼったくられながらも確保できました。
明日からは…また立つんでしょうか。
ちなみに一昨日も立ってみたんですが、二つ試合があって、日本は大体二つ目の試合で、その時間帯に立ってても勝負はすでに終わっていて全然捕まりませんでした。
今日は早起きして朝一番に首都体育館まで行って『チケットプリーズ』をやりました。
泊まってるホテルのスタッフとかにしきりと『オリンピックのチケット要らないか?」と売りつけられ、こうやって興味ない一般の人たちまでが転売目的で買い占めてるから、当日券があるはずだったのに全くなかったりするんだろうなーと思いました。
出てきた人に聞くと、会場の入りは半分程だったそうです。
けど、当日券はソールドアウト。
男子イタリア戦の時は、御存知の方も多いかも知れませんが、金色の帽子をかぶって毎回五輪会場で応援している応援団長さんも入れず、中国人の係員と大議論してました。
思ったのは……資本主義が中途半端に導入されて、でも人の性格や体制はコミュニズムのままなんだなーという。
しかもぼくとつじゃない方のコミュニズム。お客に様はつかない方です。
ほんのちょっと前までマカオにいたので、その差にびっくりです。
テレビで見る大仕掛けのイベントには熱心だったようですが、ホスピタリティという点では、いまんとこあんまり感心できないかなあ。
昨日のお昼に食べた中華料理屋さんは大変美味しく、親切だったのでやや心が癒されたのですが、オーナーは日本人だったのでした……。
って他のことばかり書いてますね(日本戦、現地じゃテレビでやらないから、入れないと何も分からないんですよ!くきゃー!!!)
今夜はとりあえず見れるはずです。
ではまた。
いろいろ
4年前は女子しかいなかったこういった場に、男子もいることが嬉しい。
トークショーとサイン会、参加者の皆さんは堪能できたんでしょうか。出来てたら良いんですが。
認知度アップのファンサービスは必要なことなんでしょうけど、こういうイベントの内容や仕切りって誰が考えてるんでしょうね。
ワールドリーグが終わり、ブラジルが負けてびっくり。これが手の内を隠しているから…と見るべきなのか、どうなのか。個人的には、ホームゲームで直前にこんな負け方をするのはいいことではないと思うので、予定された負けではなかったような気がします。。。
というか、やっぱりリカルドがいた方がいいんじゃないのかなあ…。
昨年のワールドリーグファイナルは現地で観戦したのですが、このときもブラジルは結構危ない試合をやらかしてましたが、最終的にはジバとリカルドの強力な信頼関係とコンビネーションでなんとかしのいだという感じでした。
主要大会をずーっと連覇してきたのに、一番大切な大会の直前にこれって、やはり波乱の予感。
昨年スペインで出会ったブラジル人選手たちは、全員が全員、「リカルドを失ったのは代表にとって痛手だと思う」と言ってました。それくらい素晴らしいセッターだってことです。昨年のワールドリーグファイナルのMVPはリカルドでしたし。
2006年の世界選手権で、女子の竹下がMVPをとって結構色々言われてたからなのか、男子のMVPは物凄く無難にジバでしたが、ジバ本人が「このMVPは相棒のセッターに捧げる」と言っていたように、あのバレー界の宝物のような、カナリアサーカスバレーは、ジバ一人では完成しません。もちろんジバ抜きじゃあり得ないんだけど、彼の一番の魅力であるメンタルタフネスを生かし切れるのは、途中でコート上で怒鳴り合いをしたりすることはあっても、固い信頼関係で結ばれたリカルドであって、やっぱりマルセロや、もちろんブルーノではないのでしょう。
ブルーノについては、ブラジル人選手たちはやはり口をそろえて(ってバラバラに聞いたんですけど)、「良いセッターだよ。でもリカルドとは比べものにならない」。
過激なところでは
「ベルナルジーニョ(レゼンデ監督)は、息子(ブルーノ)をオリンピアにストにするために、ゴールドメダルを捨てた」
という意見もありました。
ワールドカップではリカルド抜きで連覇を達成してしまい(ついでに日本チームとの滅多にあり得ないびっくり展開もありましたが…)、ついにリカルド抜きで北京に臨むブラジルチーム。
果たして本大会ではどうなるのでしょう。
私は、世界選手権決勝戦の時が一番典型でしたが、彼らのトリッキーでありながらベーシックでもある、美しい、ため息の出るようなバレーが好きですし、バレーの認知度アップのためにも、日本戦だけでなく、ああいう試合をもっとたくさんの人に見て欲しいと思っていますが、もう二度と「あれ」は見られないのかなと思うと寂しいです。
ブラジルをよく知るコーディネーターの方も、以前この件についてたずねたときは、考えをまとめるのがなかなか難しそうでした。
さて。
ワールドリーグを戦ってきた9名の選手には、全員に「お疲れ様」と言いたい。
五輪出場する2名もだけど、それ以外の選手たちも、よく帯同し、よくプレーしてくれたと思う。
きっとこの経験は、参加した全員にとって、前向きでさえあれば、得られたものも大きかったでしょう。
ワールドリーグファイナルといえば、毎年ある大会ではあるけど、プロ選手たちにとっては賞金はもらえるし、自分のキャリア付のためにも結構シビアに臨んでくる大会です。
その予選ラウンドでなく、ファイナルを経験できたということは、五輪出場選手たちにとっては、五輪前にシビアでハイクォリティな大会を経験できたと言うことになるし、それ以外の選手たち…五輪メンバーから外れた選手たちにとっては、五輪を経験する代わりに経験できる、プレッシャーのかかるハイレベルな試合だったということができます。
ワールドリーグが始まって以来、日本がファイナルに進出したことは一度もありません。
だから、以前ジバが言っていましたが「日本にいると、なかなか本当にシビアでハイレベルな、プレッシャーのかかる国際試合を経験することができないよね。たとえば世界選手権の決勝とか、ワールドリーグのファイナルとか」の、後者の試合を経験することができないままだったのです。
いきさつについては色々思うところもありますが(ありますがどころじゃないですが)、9人全員にとって、この経験が彼らの今後のバレー人生にとって佳きこととなりますよう。。。
でもそのこととは別に、原因究明はしっかりしてほしいところです。
少し前に、大学時代の友人と何年かぶりにひょいと連絡を取り合って飲みながら色々話して、自分の中で苦しんでいたことに一区切りついたように思います。
前は自分のこと、スーパーマンだと思ってた節があるわたくし。
そうじゃないんだなーということが(当たり前ですが)分かったところで、ではいったい何が出来るのか。
本当にしたいことは何なのか。
自分のキャパを見極めて、適性も見極めて、望みも見極めて。
改めて道を見つけたいなあと思います。
沢木耕太郎のエッセイで、小澤征爾の言葉かなにかであったように、今自分には自分の人生の地図がくっきりと浮かび上がってきているところなのだなと。
どこでも行ける、何でも出来ると思えた時代は過ぎ去ってしまったのだなと。
その代わり、地図を見て、ぶらぶら歩いていくのもよいかなと思えるようになりました。
スポーツ選手は、そんなのんびりしたことも言ってられず、人生の早いうちにいろいろなことを判断し、走り出さねばなりません。地図が浮かび上がるよりのよりもずっと前に。ま、荻野さんみたいな方もいますけどね。
その瞬間性を私たちは愛でているのかも…しれないですね。
まとまりがつきませんが、この辺で。
えーと、松本さんは新ボールでも、不思議サーブを打てるように頑張ってらっしゃるそうです。
「縫い目の位置がねえ…」とのことでした。
ワールドグランプリ
マカオラウンドであっと言わせ、どうなることかと思いましたが、ファイナルラウンドでは「なるほど」と思わせるプレーも随所に見られたワールドグランプリ。
特に、栗原がサーブレシーブに入っていて「おんや?」と思いました。元々彼女はサーブレシーブも出来る器用さを持った選手だと思ってましたから、それまでの免除体制はある意味もったいないなーと感じていたので。
柳本監督は「大きな大会が続けてあるというときに、まず、OQTでは栗原のバックアタックを優先し、段階としてこの大会ではサーブレシーブを加えた」といったような趣旨のことを言われてました。
「木村が狙われる負担を減らす」という目的であると。
理にかなってるんじゃないでしょうか。
個人賞が最下位のチームから4名5つ出てるのは、正直結構微妙な気持ちになりましたが、これは数字で出たものなので素直に言祝ぐのがすじかな。
栗原のサーブなどは威力も変化もあって良いサーブだと思います。これが新ボールでどうなるのか…良い方に転んで欲しいです。サオリンのマジカルサーブといい。。。男子の松本の不思議サーブといい。。。
ジャケリネはなんで下げられてたのかなあ……
シェイラとジャケリネの髪ゴムが鮮やかなブルーでおそろいなので、同じ猫系の美形さん二人が両サイドから開いて黒髪をなびかせて助走に入るのを見るのが楽しかったのに。
ってつまらないことを気にしてすいません。
ギマラエスは日本の攻撃が速くなったことを誉めてました。後攻撃のスペースが広くなったんじゃないかということ、12番と1番(サオリンと栗原ですね)のバックアタックが奏功していたことも指摘してました。
会見で出た質問に、男子で金を取った時との今の心境の違いはというのがあって、コンプリートガイドで取材させていただいたときの「男子選手との指導法の違いは?」に対する回答と似た趣旨の回答、つまり「男子選手はバックグラウンドまでは気にかけなくて良いが、女子選手の場合は、私生活や体調までコントロールしないといけないからたいへんだ」という回答がなされ、女子選手の指導の、その辺りのことがよっぽど大変なんだなーと聞いていて苦笑しました。
男女両方の指導を経験した人に尋ねると、やはり苦労のしどころが違うみたいですね。
ボールとか人数とか
一括承認とか便利な機能があれば良いんですが、何かそういう想定じゃないみたいですね。
しかも、降順を時系列とかで逆にソート出来ないし、検索もできないし、弱り果てました。
最初は単なる決意表明の独り言を書いたつもりだったので、弱ったなーと思ってたんですが
おりおりに隙を見てぽちぽちと作業して参ります。
なんか最近「五輪出場おめでとうございます」とよく言われるんですが、頑張ったのは選手で私じゃないから私が御礼を言う筋合いでもないんだけどなーと思いつつ有り難く御礼を返す日々。
ずっと昔からの知り合いからもお祝いメールが来たりして、そういうのは嬉しいですね。
女の子は移り気だとよく言われ、だから女性のミーハーファンなんていくら増やしても仕方ないのだという論調を現場で聞こえよがしにきかされることが多いだけに……。
ボールが変わると聞いてびっくり。
私はよく「何で男女韓国はあんなに弱くなったんですか?」ときかれると、「国内産業保護のためなのか、オリジナルボールを使ってるからだと思います!」と自説を元気よく回答してきたので、今回の五輪直前の変更がどう本戦に影響するかはちょっとどきどきですね。日本にいい方に転べば良いんですけど。
Vリーグ終了直後に「日韓トップマッチ」というのをやってますが、これが、日本に来た韓国女子クラブチームはボロマケ、渡韓する日本の優勝・準優勝男子チームもボロマケ、というのが続き、実際に現地でも見て、選手にも話を聞いて、そう結論しました。
最初、ブレイザーズやサントリーの面々が往年の韓国の名選手達に翻弄されるのを見たわたくし、「あんたたち、昨夜マッコリの飲み過ぎなんじゃないの!!!」と怒ってたんですが、(親善試合の意味合いも大きい大会ですから歓迎のマッコリも当然飲んでたと思いますけど)どうやらボールの感触が違いすぎて、サーブレシーブとトスを上げる担当の人たちが大変面食らっていたために、ペースをつかめなかったようなのです。
韓国女子の方はその逆を味わっていたわけで、やっぱり大変だったと思います。
ボールメーカーの方に訊いたことがありますが、内圧を均等にしたり、重心がぶれないようにしたり、ボール作りってかなり高度な技術が必要で、しかも今回の改正にもあったように、スピードが出すぎてラリーが切れないよう内圧を低めるとか、魔球にならないようにするとか、色々考えてオプションをつけてくわけですから、結構プレー勘を左右する大切な要素なんだと思うんですよね。
しかし、今から五輪までに換えるのか……たいへんだな……。
4年前のアテネでは、初日に行ったら体育館とトラムを結ぶ通路とかまだ工事中でぶっ飛びましたけど、今回も色々恐ろしいことになりそうですよね……。
人数に関しては、このルール(リベロ)ができた当初から、リベロ分規定人数を増やして、そしてリベロも控えを作るべきだ!と常々主張してきたので、「よしよし」という感想ですけど。
だって一人怪我したらほぼ終わりの専門職(一応他の選手が臨時でなれますけど、「リベロ舐めてもらっちゃあ困るよ(byコテツさん)」ですから)ってちょっとルール的に未成熟だなーと思いましたからね。
これで、一人はディグが、一人はレセプションが得意なリベロを……ってことができるようになるでしょう。
今までは、いかに一人がそれを兼ね備えるかということが大事だったわけですが。
あとは、後進の育成にも大いに関係しますよね。控えがないポジションだと、どうしても世代交代しにくい。経験がものを言うポジションでもあるから。
こちらはなかなか楽しみです。
ついでに、センターとしか換えないんじゃなくて、バックアタックほとんどやらないサイドアタッカーと換えてみるとかいろいろやってもいいんじゃないですかね?
16年ぶり五輪出場決定!
外野ながら、感無量です。
ガイチさんが「荻野があそこにいることが、羨ましい」と仰ってました。青さん、南さんらも同感だと思います。
信じ続け、裏切られ続けたこの国の男子バレーを愛好する人たちにも、最高の夜となったことでしょう。
この出場は、出場したここの選手だけの話ではなく、日本男子バレー界にとって、あまりにも大きな影響をもたらしてくれました。これを生かすも殺すも、選手やスタッフ、取り巻く環境、主管団体、そしてファンの目と行動次第です。
ただ現状を全て肯定するのではなく、改善すべき点は改善して、本戦にも、本格的な男子バレーの復興にもまだまだ全力で尽くしていただきたいと思います。
道は今、つながったばかりです。
前途はまだ、長く、全日本男子の新しい未来は、今始まったところなのですから。
タイ戦勝利
何せ24-17から奇跡の逆転負けを喫するチームなので……。
昨年のワールドカップのチュニジア戦の逆転負けも結構ミラクルだったけど、先日のイタリア戦はそれを凌駕したといってよいだろう。
タクシーに乗っても、どこにいっても、バレーの仕事をしているとわかると例の一戦の話ばかりである。
しかも、今日の相手タイは、昨年のアジア選手権で、直前にオーストラリアが中国に負け、目の前にいったん諦めた優勝が転がり込んできた…という状況でこてんこてんのこてんぱんに、ストレート負けを喫した相手でもある。
今回も直前にオーストラリアが韓国に負けて、「ん? んんん?」という状況で、非常に似ていた。これは植田監督も感じていたようだった。
真面目に言えば、もしかしたらタイは今後韓国とはまた別の「アジアならではのバレー」を構築していく可能性のあるいいバレーをしていた。全員バネのある動きで、しかも移動が速い。移動と言えば、男子には珍しい移動攻撃をするチームでもある。ブロードはリードブロックの普及と共に、男子の世界ではあまり使われなくなってきていたが、トリッキーにブラジルが例のサーカスのような速いバレーに混ぜ込んで使うくらいだった。
タイのブロード攻撃も、なかなかのスピードを誇っていたように思う。
1セット目、ちょっと別の仕事で遅れてしまったのだが、会場に入って「うへー」と思った。15-15くらいで拮抗してるのである。
しかし、会場に入った途端に石島がサーブを決め、ゴッツポーズをとりまくっていたので胸をなで下ろす。
石島は何となく、ベイブルースのイメージがあります。勝手な意見ですけどね。
以下会見
荻野主将
前半1セット目、競りまして、自分たちも固くなったのか、サーブも強いサーブが打ちきれなくて、向こうにコンビをやられて嫌なムードになったのですが、そこをしっかり25-23でとれたのがよかった。
後半はこちらもいいサーブで攻めていけましたし、コンビも使って自分たちのバレーが出来たと思います。
オーストラリア戦は、2連敗してますので、チーム1丸となって、1点から25点とるまで、気合いを入れて戦い抜きます。
朝長
今大会初スタメンで、最初ちょっと緊張したところがありまして、自分のトス回しを見失わないように、センター線をしっかり使っていくのは出来ていたと思う。
1セット目前半はもっと自分が雰囲気を盛り上げて行けたと思う。
オーストラリア戦では強いサーブで攻められて、ブロックでしとめられてと言うパターンが多いので、サーブレシーブからの攻撃ということでとにかくサイドアウトをしっかり取っていこうということを意識しています。
日本チームというのは、総力、チーム力というのでしっかりぶつかって、絶対に勝利を収めたいと思います。
石島
序盤の思い空気の中で試合をしてしまったことが反省点です。
中でやってた選手が、もっと集中して闘志を出していければと思います。
オーストラリア戦は、序盤からしっかり攻めて、自分たちのバレーが出来るようにします!
第1セットの時去年のアジア選手権の事を思いだしたか
荻野
正直こちらが打っても拾われるという展開になっていたので、前回と同じ展開になっていると思ったところもありました。が、前半ちょっと守りに入ってしまったところがあったので、きっかけを作って挽回しようとコートの中の選手にいいました。
ゴッツのサーブくらいから勢いがついたと思うので、あれがいいきっかけになったと思います。
朝長
正直思い出したというか、相手の足の長いフローターサーブで崩されて、そこから攻撃が単調になって拾われてというリズムを作られたので、
サイドアウトに集中しようということを、自分でも意識しましたし、チームにも声をかけました。
石島
自分も同じで、自分のふがいなさで負けてしまったので、今回の対戦は思いが強かったので、ああいう展開になってもどこかで攻めていこうと思っていたので、それがサーブで表すことが出来てよかったです。
植田監督
前回のアジア選手権のことが逆に、いい緊張感を与えてくれたのかなと思います。
目の前で中国にオーストラリアが負けて…優勝の可能性が出てきた。そこで堅さが出て、タイにストレート負けしてしまった。
今日も直前にオーストラリアが韓国に負けて……しかもフルセット。全く同じ展開です。相手が韓国か中国かだけです。
だから試合前にもう一回、チームで方針を固めて、確認し合って、浮き足立たないようにしました。
それでも1セット目は堅さが出てしまいましたね。
2セット目以降は、みんなも落ち着きを取り戻し、サインプレーでブロックとディグの関係を密にしたのですが、3番の選手に対して非常に機能しました。
明後日のオーストラリア戦では?
まだオーストラリアの試合のビデオは一回も見ていません。
ハワードの対角に元々いたナショナルの選手、ハーディの対角にキャロル、ユーディンという若い選手なのか。オーストラリアはここ2連敗してますから、またスタートメンバーをいじってくることも考えに入れた上で、対応する練習をしようと思っています。
高いトスのキャロルをブロックで封じることが出来れば……。
いずれにしても、両チームともサーブ勝負になると思います。
今日の試合の結果はみんな知ってたんですか?
コーチには絶対に知らせるなといってありましたが、今はみんなピコピコやってますから…(苦笑)
知ってたんじゃないんですかね? 携帯とかでみんなピコピコ覗き込み合ってましたし。
朝長先発の起用の理由と評価
昨日の試合、石島とのレセプションからの攻撃が非常に有効だったので……。
また、ずっとセンター線が非常に機能していないという課題があったのですが、センター線を使いこなすという事にかけては朝長の方がうまいので、いろんなことから朝長先発は早いうちにきめました。
今日のゲームの評価は、ディフェンスからのアタック、レシーブを拾ってからのアタックが決め切れていません。
石島なら少し割れ目の少し高いトスとか、山本ならネットからちょっと離れた早めの高いトスとか…
ディグからの切り返しというのはそんなにあるケースではないのですが、得点していくためには非常に大切な要素なので、明日1日でそこをもっと詰めていきたいですね。
朝長と宇佐美の今後の起用については
オーストラリアは高いチームなので、外から見た時にあそこにブロックの穴があるということになったら、世界のバレーでは絶対にそこからついてきますからね。
相手の攻め方も見て、起用についてはよく考えます。
ただ勝利のためだけに
朝長は身体能力的には他の全日本選手に比べるとやや落ちるところがあるけれども、勝つことに純粋に集中している時は本当にいい配球をするので、昨日はそういう状態だったのだろう。
植田監督も手放しで誉めていた。
「ただ純粋に『勝つこと』だけに集中する」
というのは、意外と難しいものだ。
3年前のアジア選手権、各メディアはもちろん(その年の秋に主催する大会のあった日テレさんだけ一人いらしてましたが)、主管団体からもなかば見捨てられた11人とその指揮官とスタッフは、ただただ純粋に「勝つこと」に集中していたと思う。
タイの首都から100キロ程離れた、マイナーな町の、南国特有の香りと熱気の充満する体育館の中で。
生きている限り、いろいろなしがらみや事情から逃れて、何かにただ純粋に集中することは、誰にとっても困難なことだ。それは無論私を含めて。
加藤陽一がイタリアに行っていた時、彼は日本バレー界の改革について様々なビジョンを掲げ、楽しそうに話してくれた。
それを実現させるためには、ずいぶん抜本的な改革…というよりは、「破壊と建設」が必要な次元の話だったけど、加藤は本気でそれを言っているのだというのが分かって私は尋ねた。
「でもね王子(ハンカチもはハニカミもいなかった頃のことなのでご容赦いただきたい)。王子が実現させようとしているシステムって、今のシステムと根本的に相容れないんじゃないの? その辺はどうするの?」
加藤はにこにこして答えた。
「一度全部壊れちゃって、なくなっちゃっえばいいんですよ。そこから、一からまた新しく作り始めればいい」
うーん、なくなっちゃったとして、その後ちゃんと一から新しいモノが築き上げられるかなあ。と臆病者の私は考えた。
「破壊と建設」は、一つの正論ではある。「座して死を待つ」より「窮鼠猫を噛む」方が…あれ? 何かちょっと違うかな…まあつまり、「ハイリスク・ハイリターン」の道をいこうよと加藤は言っていたわけだ。
時は過ぎ、アテネOQTのカタストロフィーを経て、またオリンピックイヤーがやってきた。
加藤が夢見ていた破壊も建設も、起きてはいない。加藤自身も代表チームから姿を消して久しい。
4年前にも8年前にもその前にも矛盾やしがらみはあったし、きっと4年後にも8年後にもその後も(もしこの競技がこの国でまだ存続しているならば)、たとえ何らかの改革があろうとなかろうと、矛盾やしがらみは生まれ続けることだろう。
だとすれば、やはり今は今のこの代表の勝利と五輪出場をただ純粋に願うべきなのだろう。
きっと長くこの国のバレーボールを愛してきた人たちも同じ思いでいるだろう。
だからこそ、日の丸を背負った人たちは、ただ純粋に勝利のためだけに集中し、ワンプレーワンプレーをおろそかにせずに戦って欲しいと切に願う。
ワンプレーワンプレーを大切にした采配をして欲しいと切に願う。
ただ勝利のためだけに。
日韓戦会見ほか
韓国監督
ライバル戦ということで、十分にお互い準備してきました。
日本チームは、韓国チームに比べて覇気があったと思います。また、植田監督の選手起用が当たったと思います。
運も、韓国チームに味方してくれませんでした。
--選手交代が多かったように思うが。
今日選手交代を何度もした理由は、日本にチームは非常に韓国チームは分析されているということを感じていたので、そのことを考慮して何度も代えた。
結果的に、選手交代が裏目に出てしまった。
選手たちの体力面を考慮して交代したところもありました。
--植田監督の選手起用が当たったところの具体的な点について。
まず、私たちが2セット目を獲得したのですが、選手の前後のポジションを代えて2セット目を取れました。
3セット目の選手起用、システムについて日本側が出てくるかを十分に考慮した上で、ポジションを決めた
その時は2セット目と代えてくると思っていた。
ふたを開けてみたら、2セット目と同じポジションでスタートしてきたので、我々にとっては裏をかかれたと言うことになりました。
植田監督
若干まだまだ山本が開きすぎたりするところはあった
朝長を途中で起用しましたが、朝長が非常に良いトスワークを展開してくれた。また、最後清水が決めたことはチームにとって良いことだったと思います。
明日からまた気持ちを切り替えて頑張っていきたいと思います。
--朝長選手のいいトスワークの内容とは
イランの試合中や試合後、宇佐美に話したのは、たまを持ちすぎているのではないか、ということ。また、3人のエースをバランスよく打たせないと、日本チームは厳しい。それが出来てないように思うと。
荻野主将
出だし良い形で日本のチームのリズムになってとったんですが、2セット目競り負けたという感じで。
2セット目終わって休憩時間に、気持ちを切り替えて、次のセットから仕切り直していこうと確認しあえました。
今日はチームの中でリーダーシップをとって行ける選手が増えてきた。それを、しっかりと朝長が証明してくれたんじゃないかなと思います。
石島とかはじめレフトの決定率がイマイチだったのが、決定力が上がってきましたし。
朝長
2セット目から出していただいたんですけど、リズムとムードがなくなっていったところがあったんで、そこをまず自分が声を出して
技術的には石島をもっとイカしていこうと、外で見ていて感じたんで、そこから、トスもそれで分散されますし、そういうところを意識して入りました。
石島
チームが苦しい時や自分が駄目な時は荻野さんに入ってもらって立て直してもらっているので、自分も早くそういう選手になりたいなという思いもありますし、荻野さんのように、チームの苦しい時にリーダーシップをとれるようになりたい。入るからには勝利に貢献できる選手でいたいですから。
--外に出された時考えていたことは何か。技術的なこととか。
あんまり技術的なこと考えてなくて、ずっと荻野さんばっかり見てたような気がします。
正直あんまり色々考えていたというより、ああいうふうになれなければとかそういうことばっかり考えてみてましたね。
植田監督への質問
--ブロックについて
試合前の指示
4番、11番の選手のトスが1.2秒くらいのトスです。1.3秒くらい。柳本さんじゃないですが(笑)。
1.3秒くらいあれば、クイックに対応して飛んでも2回め、アウトサイドにもちゃんと間に合って跳べるんです。
日本はバンチリードをしいてますが、ばらけると3セット目のようにクイックを打たれてしまうわけです。
コミットを仕掛けた時、シャットアウトをとっていく方針なので、それはそのまま。
ブロックに対してディフェンスは、しっかり下げてフォーメーションを組んでいます。
14番の選手が少し速いので、それは注意しました。
--清水の評価
ブロックも止めてますし、スパイクも決めましたし、今日はよく頑張ったと思います。
--韓国の監督は2セット目と3セット目で選手や戦術、ポジションを代えてこなかったので、かえって裏をつかれたと言ってましたが。
韓国がローテを少しいじってきたので、そこは意識していました。こちらとしては、2セット目はミスも多かったですし、ポジションや戦術を変えるということではなく、駄目な時は基本に戻るというのが僕の理論なので、基本に戻ったまでですね。
--センター線について
朝長は今日パーフェクトでしたね。
こちらはターンを仕掛けてシャットアウト
センター線はまだまだ機能していません。
明日のタイの試合も、オーストラリアの試合も、センターがちゃんと機能しないと苦しいと思いますから、そこはしっかりと詰めていく必要があると思います。
文責*M



