1年半ほど前に、ホメオパシーなるものを知り、それからちょこちょこ勉強会などに出て、自分にも家族にも使っています。

私が、お世話になっているのは、ホメオパシージャパン


ホメオパシーの創始者は、ドイツのハーネマンさん。

200年前の人です。

日本ではまだ聞き慣れないけれど、ヨーロッパでは、メジャーな代替療法のひとつです。

西洋医学とは対極にある療法です。

自然治癒力のスイッチを入れ、その人自身の力で病気を治していきます。


我が子を助けてもらって言うのも何ですが、私は、西洋医学には限界があると思っています

だから、ホメオパシーを知ったときは、「これや!」と思いましたね。


もっと早くに知っていたら、ゆかっちは骨髄移植せずにすんだかもしれないと思うときもあります。

でも、どのタイミングで決断していたかなと考えると、今でも迷います。

そのときに自分のアンテナに引っかからなかったこと、そのときの最前の治療をしたと思っているので、よしとしています。


以後、ホメオパシーには結構助けられています。

ただ、寅子先生に、「臓器移植など、移植をした人には勧めていない。」と言われたので、ゆかっちには使えないのが残念かな。


由井寅子のホメオパシー入門―2004年11月27日ホメオパシー一般講演録 (ホメオパシー講演録―ハーネマン生誕250周年記念 (1))/由井 寅子

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最近読んだ本で、ヒットしたのは、これかな。

病気にならない「冷えとり」健康法―温めれば内臓から元気になる/進藤 義晴
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「冷えとり」 をして、自然治癒力を高める、ということが書かれています。

私は、手足が冷え、夏でも腰から下は冷たいのですが、やっぱり冷えるってあかんのやなぁと思いました。

冷えとりのための具体的な方法や、症例も載っています。


人間は体内でビタミンやアミノ酸などが合成できないのですが、なんと、完全に「冷え」が取れ、血液と気の巡りがよくなって健康な体になると、それが合成できるようになるのだそうです。

これには、もんのすごくびっくりしました。

医学的にできないとされているのは、「冷え」があり、合成できない人ばかり集めて調べたから。


進藤先生は、市民病院の副院長になったけれど、薬は出さない、入院させない、手術はしないと、病院が儲かるような医療をしないからと、病院をクビになったそうです。

「医者の本当の役目は、医者をいらなくすること。」

と書かれているのが、進藤先生の考え方が一番よく表れているのではないかと思います。


この本に書かれていることは、私にはとても納得いくことなので、最近は冷えを取るべく、すこしずつ生活に取り入れていこうと思います。

これなら、ゆかっちもできるしね。

でも、5本指ソックスは、いやがるだろうなあ。

ゆかっちは、入院してすぐ免疫抑制療法を行いました。


病気なんだから、なんで免疫を抑制するのか不思議に思いました。

免疫を高めて、病気と闘わないといけなんじゃないの??


実は、再生不良性貧血は、自分の免疫が、自分の造血幹細胞を攻撃しているため、造血がうまくいっていない病気なのだそうです。

広い意味での自己免疫疾患だとか。

再生不良性貧血は、原因不明の難病なのですが、これくらいのことまではわかっていると主治医のK先生から聞きました。


で、その免疫を抑制するのに、ATGという薬を使います。

ATGの副作用としては、発熱、頭痛、じんましん、節々が痛むなどがあります。


初日だけは、ATGを本番の1/100の量を試験投与して、様子を見ます。

この試験投与でも、反応出る人は出るらしいです。

本番では、反応を抑える薬も一緒に投与します。

試験投与は、だいたい1時間くらいですが、何かあったらすぐに対応できるように、ベッドサイドに研修医のⅠ先生がずっとおられました。

いろんな話ができて、よかったです。


それで、大丈夫なら12時間くらいかけて規定の量を点滴します。

2日目からは、試験投与なしで、ATGを点滴します。


で、ゆかっちは、どうだったかというと、


副作用、なんもなしやったー

熱もじんましんも頭痛も。


薬、効いてるはてなマーク


って感じ。


K先生 「(副作用が)何もなくても、薬はちゃんと効いてますからね。反応が出た方が、効いてるって感じしますけど、そんなことないですから。出ない方がいいですからね。」


と聞いて、安心しました。


副作用が出なくてよかったのですが、ゆかっちの場合大変だったのが、好中球を増やすためのG-CSF(グラン)ですね。

筋肉注射だったのですが、痛くなかったのは初日だけ。

2日目からは、日を追うごとに痛くなってきて、5日目には泣いてしまい、6日目には、注射をいやがるようになりました。

そのうち、チックが出てきたので、さすがにまずいと思って、主治医と相談して、点滴に変更してもらいました。


薬が筋肉に入ってじわじわ効いていくので、筋肉注射の方が効くと聞いたのですが、もうそんなこと言ってられません。

かなりつらそうだったのであせる

筋肉注射って、長いこと痛いわけではないけれど、やっぱり痛いのはつらいですからね。

さてさて、骨髄ドナーになるための最終関門がこの健康診断です。

一番最初の面接の時にも採血をして健康状態を確認したのですが、今回はより詳しい血液検査に加えて、検尿、心電図、肺機能の検査も行われ、それにプラス麻酔科の診察と担当調整医師による診察が行われ、ドナーになっても大丈夫な健康状態かどうかのチェックが行われるのです。

いくら、「絶対にドナーなります。断りません!」と言っていても、この健康診断でどこか悪いところが見つかったらドナーにはなれないのです。


これまではうれしがって私もついて行っていましたが、今回は時間がかかると聞いたので、トムさん一人で行きました。

夕方までと思っていたら、結構早く帰ってきました。麻酔科で待たされると結構時間がかかるけど、今日は待ち時間がなかったとのこと。


で、諸々の検査の結果は、

「あなたは健康です。」という事でした。


おめでとう、トムさん。やっぱり健康だったのね。

コレステロールがちょっと高いくらいでしたが、問題なし。

なんだか、嬉しそうなトムさんでした。

先日(といってもだいぶ前ですが)、最終同意にトムさんと一緒に行ってきました。

最終同意の面接で、もう一度コーディネーターさんや医師から説明を聞き、ドナーになるかどうかの最終判断をするのです。


今回訪れた病院は、確認検査とは違う病院です。

最終同意には、ドナーにきちんと必要な事が漏れなく説明されているかどうかを確認するために、第三者が同席します。弁護士さんの場合もあるようですが、今回は、初対面のコーディネーターさんでした。


余談ですが、コーディネーターさんの服装は、トムさん担当のSさんも同席のコーディネーターさんも黒のスーツでした。黒って決まってるのかなぁ…。う~ん。


コーディネーターさんが冊子に沿って説明をされたあと、医学的な事は担当調整医師が説明して下さいました。

何か質問はと聞かれたので、私が気になっていた事を聞きました。


Q「提供時に家族が風邪をひいていても、ドナー本人にうつってなければ提供できますか?」

A「できます。ただ、インフルエンザなどの伝染病だとちょっと困ります。ご家族がそういった病気にかかられたらすぐに連絡して下さい。」


Q「歯医者で抜歯の時に麻酔がききにくかったのですが、全身麻酔もききにくいですか?」

A「局所麻酔の時はそういった事がありますが、全身麻酔の時には関係ありません。大丈夫です。」


トムさんは、相変わらず質問なし。ほんとに聞きたいことないのかなぁ??

ま、いいや。


最後に書類にサインして、Day±0(デイ・ゼロ:移植日)も決定して、最終同意面接は終わりました。


Day±0まで、トムさんも私たち家族も体調管理をしっかりしていこうと思いました。





骨髄移植をする当日をDay±0(デイ・ゼロ)と言い、全ての起算日がこのDay±0になります。

移植3日前をDay-3(デイ・マイナス3)、移植後90日をDay+90(デイ・90)てな感じですね。

ちなみにゆかっちの場合は、Day-16に入院、Day+14で無菌解除、Day+62で退院となりました。

なんか、懐かしい~。

新学期が始まって1ヶ月。のんすけは中学3年生になりました。部活動は剣道部で、残す大会はあと春季大会と夏季大会の2つとなりました面


4月29日には、春季大会の団体戦が行われ、のんすけは先鋒として出場しました。


トムさんと私は、仕事のため応援に行けなかったのですが、夕方に友人(剣道部主将の母)からメールが。


「女子が団体で2位になりました。」


実は、昨年秋の新人戦でも3位になったのですが、そのときは大将ががんばって、のんすけは負けと引き分けばかりで、複雑な心境のようでした。

今回は、準決勝での自分の1勝が決め手になって決勝に進めたので、とても嬉しそうでした。

顧問の先生、泣いてらしたそうです。


そして、5月3日の個人戦。トムさんと私は、またまた家で仕事。

昼過ぎに、またもやメールが普通のメール




「どういう訳か、のんすけが3位になりました。おめでとう。」


    

ええ!!びっくり


ほんま!?

1回戦で団体戦優勝校の大将と当たるので、あきらめてたんですが…。

このメールの”どういう訳か”という所で、のんすけのポジションをわかってもらえると思います。

だから、もうびっくり仰天。


小手がばんばん決まったそうです。

のんすけ、おめでとう王冠


これにおごらず、これからも精進して下さい。

その日、私はほとんど家にいませんでした。

小学校のPTAの役員を今年度も引き受ける事になったので、その用事で午前中は小学校へ行ってました。

お昼ごはんを食べに帰って、お昼からは、第1回目の本部役員会&役員選挙関係の作業があるので、また小学校へ。

午後5時半に一度帰ってきて、6時半にはまたまた選挙の作業をしに小学校へ。

と、まあ、大変忙しい1日だったのです。


晩ご飯を食べてから、自分のパソコンで書類の手直しをしている時に、

トムさんが、言いました。


「ドナーに決まったし。」


びっくり


一瞬ちょっとわからなかったけど、

「え~、うそ!?ほんま?」と言ってしまった私。

コーディネーターさんから電話があったそうです。


次の予定は、最終同意の面接です。

確認検査はトムさんひとりでいいのにうれしがってついて行きましたが、最終同意は家族が一緒に行かないと行けないのです。もちろん、行きますよ~。


確認検査の時は、カメラを持って行くのを忘れたので、次は絶対に持って行くつもりです。

コーディネーターさん、ドクターと記念撮影だ!


ちなみに、ドナーに決まったその日は、なんとトムさんの誕生日でした。

「最高の誕生日プレゼントやな。」と、トムさんは申しておりました。



確認検査の時の採血の結果が、1週間ほどして送られてきました。



チェック財団の基準では問題ありませんでした


□財団の基準を外れている項目がありました


(実際は黒でチェックでした。)



ばんざ~い!

トムさん、やっぱり健康やったね。

二重の意味で嬉しかったですよ。

トムさんは、「なんとなくここではねられるかなと思ってたんやけど。」と自信なげでしたが、ほっとしたようでした。



さてさて、今後はどうなるでしょうか。

すぐに提供が決まる訳ではないようだし。

コーディネーターさんからの電話を待ちましょう。

先日、トムさんの確認検査に私もついて行ってきました。


待ち合わせ場所の病院1階のコーヒーショップ前についたのは、約束の時間の10分くらい前でしたが、すぐにコーディネーターのSさんが声をかけて下さいました。

そして、外来病棟の血液内科の前の小部屋へ。


まず、ドナー登録をしたきっかけを聞かれました。

「次女が再生不良性貧血で、バンクから骨髄移植をしたので。」と伝えました。

その後、『骨髄提供者となられる方へのご説明書』というパンフレットに沿って、丁寧に説明をして下さいました。




一通り説明が終わって、調整担当医師が登場。

問診のあと、トムさんの採血をして、1時間足らずで終わりました。

もう終わり?って感じでした。

採血は、スピッツ(採血をした血を入れる試験管のようなもの)7本くらいあったかな。一度にそんなにたくさんのスピッツが必要な採血は、初めてでした。



HLAの詳しい検査の事を”DNAタイピング”と言う事を忘れていました。

私たちがドナー登録をした時には、登録と同時にDNAタイピングをする事になっていたそうで、ということは、患者さんとはHLAが合っているという事。これで、詳しく調べた結果、患者さんとはHLAが合いませんでしたという事はなくなりました。

トムさんの血液検査の結果次第という事ですね。



採血の結果は、1週間ほどして郵送されるそうです。

楽しみだなぁ~。

先日、届いた郵便物の中にひときわ目立つオレンジ色の大きな封筒がありました。

「どこがこんな派手な封筒使ってんのやろ?」と見てみたら、トムさん宛でなんと、(財)骨髄移植推進財団からで、初期コーディネート担当とあります。


ビンゴです!!

トムさんが、ドナー候補になったんです!


ゆかっちの骨髄移植が終わった2005年の9月30日、トムさんと二人で骨髄バンクのドナー登録に行きました。

それから2年とちょっと。候補にならない人もいると聞く中で、選ばれるとは感無量。


ドナー登録時の採血では、HLAは前半部分しか調べていません(わかりやすく言うと)。

これから詳しいHLAの検査をして、その結果、今回の患者さんとは合わないかもしれません。実際、ゆかっちの場合も、前半部分ではよくある型だと言われたけど、後半をしらべてみたら実は珍しい型だったということがわかりました。

それに、血液検査の結果、トムさんの健康状態がよくないとドナーになる事はできないので、トムさんがドナーになる可能性は100%とは言えません。でも、恩返しができる機会がやってきたのです。


封筒に入っていた問診票は、二人でああだこうだといいながら書き込んで、すぐに返信しました。


その後、担当コーディネーターはSさんに決まり、何度か連絡がありました。

自営業のトムさんは、時間の融通はきくのですが、この3月は現場の監理に行っているので、留守が多く、確認検査(面談)の日がなかなか決まりませんでした。

どんな病気の人かわからないけど、早くしないとと思うのですが、しかたないです。ごめんね、患者さん。


で、やっと日程が決まり、来週確認検査に行ってきます。

もちろん私も行くよ~。記念の写真も撮るつもりです。


体調管理もしっかりしないとね。

昨日、1月21日は、ゆかっちが骨髄移植をしてからちょうど3年という日でした。ゆかっちのもう一つのお誕生日という感じです。

丸いケーキにろうそくを3本立て、お祝いをしましたろうそく

ああ、本当に元気になってよかったなと思いました。


この日は、確かに記念すべき日なのですが、本当はちょっとちがうんですよね。

この日は、骨髄液をくださったドナーさんと、献血をしてくださったたくさんの方に感謝する日なんです。

ケーキを食べた後、ゆかっちにもそのことを説明しました。

わかったかな~?大丈夫やんなグッド!!

最近テレビで移植者スポーツ大会のCMをよく見るので、「ゆかっちも出てみたらどう?」と言ってみました。誰でもが出られるわけではないですから、記念ということで。

そうしたら、「出たくない!」と言うのです。

よくよく聞いてみると、「病院に行くとき以外は、移植したことは忘れたい。出るのなら、普通の人のやつに出たい。」ということでした。

移植したことで学校でいやなことを言われたということではないようですが、まあ、そういう気持ちになることもあるでしょう。それは、しかたないことです。


それでも、ドナーさんと献血をしてくださった方がいたからこそ、今の自分があるのだということは忘れず、感謝の気持ちも忘れずにいてほしいと思いますスマイル