[はじめに]
お久しぶりです!

夏恒例のお祭り公演、辻本茂雄さんの『辻本新喜劇』が開催中ですね。
 
お笑いとしての面白さは勿論のこと、
個人的に劇場観覧時に重視しているライブの楽しさが破格で、
加えてドキドキ・ソワソワまであり、
満足度が極めて高い公演でした。
笑いに笑って、手のひらが痛くなるほど拍手しました。

そこで、大きなネタバレにならない範囲で簡易にレポしてみようと思います。

 

[上演時間]
第一部 (一景)…90分
休憩…10分
第二部 (二景・三景・歌)…40分
カーテンコール (プレゼント抽選会等)…10分
計150分


[画像]


 

 

 


⒈
雑感

辻本さんのNGK担当週タイトル『楽し〜い新喜劇』からも読み取れるように、
観客が感じる楽しさを常に意識して作られていますよね。
 
今回は特別楽しかったです。

勿論、お笑いとしての面白さも、
まさかの新喜劇中のドキドキ・ソワソワまでもあり、
チケット代が実質無料に感じられました。

また、舞台上の言動と客席の拍手・笑い、
両者がまるで会話しているかのように自然に盛り上がり、
その盛り上がりがひたすら増幅し続け、大盛り上がりで終わる、
非常に心地良い空間でした。



見どころ

・ハイテンポな笑い
・角田選手の巴投げみたく、分かっていても笑ってしまう鉄板ネタオンパレード
・辻本さんの豊かな表情 ニヤリニヤリえー爆笑キョロキョロチュープンプンガーン
・良い意味で空気を読まない辻本茂雄劇場
等、辻本座長公演らしく進行しながら、
以下(⒊〜⒌)の三箇所で爆発的に盛り上がりました。



辻本さん vs 清水啓之さん 『イターイ』


究極進化を遂げ、辻本座長公演の魅力が凝縮されたものになっていました。

楽しい面白いドキドキ・ソワソワが同時にやってくる、
こんな観覧経験は初めてです。
私はこの場面だけでもチケット代の元が取れました。
 
詳細は伏せますが、
これから観覧されるかたは覚悟しておいてくださいね。


清水啓之さん

失敗パターンが豊富で、
公演中に偶発的に生まれた言葉、その公演中しか知り得ない情報等、
失敗ワードを決め打ちせず、アドリブで言葉を選んで失敗している印象です。
 
成功することだけに集中すれば綺麗に終わらせられる前提で、
失敗も含めてどう盛り上げるか、辻本さんと阿吽の呼吸で動いていますよね。

セカンドシアター新喜劇を任されれば、しっかり面白く成立させますし、
表面上のキャラクターに反して相当スキルが高いのではないでしょうか。



辻本さん vs 多和田上人さん 『額避け』


何度かやってくる額避けネタも相当進化していますね。

エスカレートする辻本さんの要求に観客が応え続け、
要求に応えるたびに多和田さんが観客を称賛し、
避けネタ時の笑いと楽しさが公演を通して何段にも積み上がっていきました。


相変わらず観客のコントロールが巧みです。

辻本さんの観客に対する恥ずかしいくらいコミカルな要求に、
多和「(観客は)流石にそこまではしないだろうタラー」←コントロール開始
辻本「今日の客を舐めんなよニヤリ」 笑い泣き
辻本「今日の客は何でもする奴らやニヤリ」 笑い泣き笑い泣き
辻本「ワシは(今日の客を)演者や思うてるニヤリ笑い泣き笑い泣き笑い泣き
 
辻本さんに嗾けられて前のめりにならない観客、存在します?
 


辻本さん vs ボンざわーるどさん

JUNONのインタビュー記事で千葉公平さんからボンさんを託され、
「寛平さん並に扱いが大変」と冗談交じりに拒否していた辻本さんですが、
実際は相性抜群でした。


以前、千葉さんの単独イベントレポで、
・ボンさんは弄られると相当面白い
・ボンさんを熟知する千葉さんが相手だから盛り上がったのかも
・ボンさんの取扱説明書が吉本新喜劇内に行き渡ってほしい
と触れました。

その千葉さんとボンさんの好相性を今回超えてきた印象です。


ボンさんが辻本さんの弄りに負けていません。

と言っても辻本さんと真正面からやり合うわけではなくて、
予め決められた上手い返しをするわけでもなくて、
咄嗟の言動が辻本さんの弄りを受け流す感覚でしょうか。
マイペースで飄々としていて、時に間が抜けているから、
辻本さんの表情が緩んでしまって。

ああ、この感覚はかたつむり岡部さん
つまり天才では?

得意とする小道具類もハチャメチャな辻本座長公演と好相性に映りました。
振り返れば、もりすけさんの小道具も相性が良かったですよね。

今後も辻本座長公演に定期的に出演してほしいです。
ボンさんが辻本さん起点で跳ねたら面白いですね〜。



不滅


90分の第一部終了時点で十分満足している状態。
休憩後の第二部開始から間も無くして、じわりと感動が押し寄せてきました。
 
感動、というのは物語のことではありません。

辻本さんニヤリ止まらないんです。
酷暑でも限界知らずな辻本さんの気力・体力に感動してしまいました。
いや、感嘆ですね。ただただ凄い。
 
新喜劇後の歌にも「♪限界を決めずに」の詞がありました。
今年のテーマなのかもしれませんね。


座長を退いてから5年以上経過した辻本さんですが、
衰え知らず、どころか、
最近ますますパワーアップしているように見えます。
茂造も辻本さんも不滅ではないですか?

毎夏が楽しみです。
(当然、冬にもあるよ? GWも)


さあ、次の辻本座長公演を目標に頑張ろ。限界を決めずに。