思い出も遠ざかる

一年の果て

時の道ははとうとう

岬へとさしかかる


冬に咲いた光

見届けておくれ

見とれながら歩く人々とともに

通り過ぎていくこの年を


街灯のスポットライトに

照らし出される

白い雪白い息

通り過ぎては消え

深い闇の中へ


一瞬が一瞬が

きらめきが

儚さが続いてる

雪の降り続く限り

僕がここで息する限り

あせらずに

ゆっくりと

心のそばに

寄り添っていける

言葉を待って


斜めでなく

裏からでなく

不器用な言葉

汲み取っていける

心を持って


少しずつ

少しずつ

言葉と心

歩み寄って


だんだんと

だんだんと

近づこう

僕に


怖がらず

決めつけず

向き合おう

あなたに

世紀末は遠く

ノストラダムスは忘れ去られ

2000年問題?なにそれ


朝のテレビで盛り上がる

人類滅亡の報道に

平和さを感じてる


今度はマヤ文明

あと何度

終わりを楽しんでいけるだろう


怖れているような

待ち望んでいるような

終末論の祭りの後も

人々の生存競争は続いていく

太陽にとって

僕らは小さく

僕らにとって

太陽は激しく

向き合うこともかなわない


でもこの朝に

僕らは外に出た

万全の用意で


日々の戸惑いも

妙な眼鏡をかけてることも

忘れてただ

目は空に


太陽と

月と

僕の瞳が

重なる


そこには

星がない

奇跡的な瞬間から

溢れてしまった光が

輪を作る奇跡


あの一瞬の残り陽が

今日一日に差し込んでくる


18年なんて

きっとあっという間さ

そんな気がしてる

どんな自分で

巡り合えるだろう

あれから僕は

寝た

食べた

動いた

寝た

つまり何も変わらない日々を過ごした


人が付けた区切りに乗っかって

自分も変わった気になってたけど

結局ネットを見る時間が増えたぐらい


まだ始まっていないのかもしれない

もう始まっているのかもしれない

一生始まらないのかもしれない

どこが区切りだったかは

未来の自分が決めること


何になるかは分からないまま

今日僕は言葉をつづった

今日という日に印を付けた

あの石が数センチ右側なら

僕を転ばせていただろうに

あの風が追い風なら

今より気分は乗っているだろうに


握られることで

握っている未来

たまたま鉢合わせたものに

僕は形作られていく


偶然に選ばれて

偶然から学んで

少しずつ育っていく僕は

偶然にも

誰かの偶然を背負っていた

げらげら笑う

えげつなく泣く

瞬間をつなぎ合わせて

僕の歴史に

作り上げられていくあなた


勝手気ままに振舞うくせに

人の目ばかり気にして

そんな一人でいた時よりも

自由をくれたね


逢えなくなっても

ふっと現れる

思い出せないことまで

憶えていたんだ

渋滞に並ぶ

車の排気口は

ため息を吐き出しているようで


外で勢いづいている

北風にリアルさを感じられない

窓を開くつもりもないが


AMラジオの声が

車内中に響き渡る

やけに甲高く


眠らせておいた

苛立ちが

指先で訴えている


行くも戻るも

容易くはない

もう30分が過ぎた


あのでかい雲は

見たことのない速さで

流れているのに

深い森の中を迷わぬように

糸を引っ張って歩いてきた

枝に引っかかってもかまわず歩いた

切れそうで切れなかった


森の奥地にさしかかる頃

歩き疲れた体が問いかけてくる

この糸はどこから伸ばしてきたのか

そしていつしか

糸のあった場所に戻らずにおれなくなる


行くのは速かったのに

帰りは遠く感じている

糸を巻く手は止まらない

たどればたどるほど

悲しくなる糸でも

大人になった自覚など

さっぱりない僕ですが

小学生から見ればただのおっさんです


ハタチになってから

酒もたばこも自由ですが

それを買うお金にいつも困ってます


ハタチになって

失うものは何もありません

得るものは粗品くらいです

でもこれから先に

自分が何を得てきたか

試される場面が出てきます


子どもの頃から

持ち続けてる夢も

すでに破れた夢も

夢など関係なく過ごした時も

全て自分を支えてくれます


オトナになろうとしないで

その日その日の自分が

明日の自分を作っていきます


大人になった自覚など

さっぱりない僕ですが

今日もたまに笑いながら生きています