鴻巣市合併20周年記念(鴻巣市、川里町、吹上町合併)。
今年もこうのす花火大会がやってきたが、またしても雨だ。九州付近にいる台風23号からの湿った空気が前線を刺激して関東は朝から雨が降っている。予報でも終日雨だと言っている。しかし今年は予備日なしの一発勝負。公式サイトにも予定通り開催と記載されている。
自転車に荷物を積み、雨合羽着て出発の準備をする。肌寒いのでやや厚着をして出発。北西の風なので行きは向かい風。顔面に雨が吹き付ける中を1時間も走ると気が滅入ってしまうが、ここで引き返すわけには行かない。
郊外へ出るに連れ、雨も小降りになってくる。川越市の入間大橋15時15分頃。昨年は近くの上尾市西貝塚環境センターの煙突が上まで見えなかったが、昨年より空気の状態はずっと良く上端まではっきり見えており、今回は行けそうな感じがする(昨年と比較されたい。※こちら )。
入間大橋より。煙突もはっきり見える
ここからは荒川サイクリングロード。まだ除草していない区画もあり、草が雨で垂れ下がっている。この状態で強引に通ると雨をたっぷり吸った草であっという間にずぶ濡れになるのだ。下道へと迂回する。
荒川サイクリングロード ホンダエアポート前
吉見のさくら堤公園は、昨年は彼岸花が見頃であったが、今年は既に枯れている。キンモクセイも匂ってきており、今年は夏が長かったものの、季節はいつも通り進行しているようだ。
さくら堤公園
県道76号に入る。駐車場に入る車の大渋滞を見るとこうのす花火へ来たんだなという気分になる。糠田橋右岸では今年もドローンショーの準備が進んでいる。
ドローンショー会場。向こうに4尺打ち上げ筒
吉見会場
糠田第2会場。ここも有料席だが、橋の向こう側なので低い位置のスターマインとかは見えにくいかも
自転車置き場に着いたのは16時25分頃。会場へ向かう。昨年は正面の入口が水溜まりのため閉鎖されていたが、今年も閉鎖されている。ここが使えないと終了後左手の入口に集中して退場に凄く時間が掛かる。帰りだけでも開けてくれないかな……
糠田第1会場 右は一般協賛席、左手奥の柵に囲まれた部分は専用トイレや売店もあり、高額協賛者向けの席らしい
今年のドローンショーはオロナミンC発売60周年記念「元気ハツラツ! 大空大合唱」。会場入口ではスポンサーの大塚製薬によるオロナミンCの無料配布が行われている。筆者は両手に三脚等の荷物を抱えており、ガラス瓶の後始末も考えると(会場にゴミ捨て場はない)、残念ながら戴くのを断念せざるを得なかった。
今年も協賛させていただいた。昨年は凄い泥濘だったが、今年は地面もしっかりしており靴が埋まるようなことはない。しかし会場側であらかじめ準備してあるシートにはかなり水が溜まっており座るのに苦労しているようだ。最後尾のフェンス沿いに陣取る。既に同業者が多数並んでいる。通り掛かりの人には「すげぇカメラばかりだな。テレビ局かよ(笑)」と半ば呆れ顔で呟く人もいたが、気にせず聞き流す。
まだ細かな雨が降っている。北風が吹いており立ち止まっているとかなり肌寒い。厚着してきて正解であった。浴衣姿のお姉さんも多数見られたが、相当寒かったのではないだろうか。始まる前にトイレに向かう。出てきた後、運動場の外れにある常設の水道で手を洗おうとしたのだが(ここの会場は他に手を洗う場所が設けられていない)、何と蛇口から水が出ない。これは計算違いだった。鞄にコンビニでもらったウエットティッシュが1枚だけ入っていたのでそれで凌ぐ。後でスタッフの人が配水盤(筆者が陣取っていたすぐ近くにあった)のところへ来て「水、開けたよ!」と無線で話しており、一安心した。
協賛席 まだ細かな雨が続いており傘が雨合羽が目立つ
開会は17時30分。この頃になると、細かな雨も上がって傘も不要になった。花火に合わせてピタリ止んでくれた天候には礼を言わざるを得ない。まず実行委員長や市長等の挨拶の後、ドローンショーが始まる。内容は上に書いたように大塚製薬による「大空大合唱」。観客参加型のドローンショーで、プロの声優による司会進行。KAN『愛は勝つ』の楽譜に合わせてみんなで歌おうというもの。まず発声練習から。司会「元気ハツラツ」会場「オロナミンC!」。結構大きな声が出ていたが、本番では一緒に歌っていた人は少なかったような(笑)。全国ツアーで既に多くの花火大会で行われてきたショーなので詳細は割愛する(「オロナミンC ドローンショー」で検索)。
ドローンショーより「みんなで歌おう!」
さて花火本番。今回は第22回なので、2尺玉2発の同時打ちで始まる。筆者がここへ訪れるようになって2尺玉は初めて。雨は上がったが、上空はまだ少しもやっとしている。
オープニング 2尺玉同時打ち
低いスターマインは問題なし
途中、手違いにより打ち上げられなかったプログラムがいくつかあった。協賛金は返却なのかな……と一瞬考えたりもした。
ラストから2番目の「黄金錦大乱舞」
最後は尺玉300発+4尺玉の「鳳凰乱舞」。昨年は煙に隠れてほとんど見えなかったが、今年はしっかり見えるし、これなら十分合格点を与えられる。
まばゆい輝きの千輪。どっと歓声が上がる
4尺玉。玉自体が非常に重いため(500kgくらいある)、高さは尺玉と同じくらいまでしか上がらずカメラをやや上へ向け過ぎてしまった。きれいな円形に広がらないのも重さのためか? なお、今回はオープニングに2尺2発を上げたためか、3尺玉は省略されている
VIDEO
全体の半分くらいが音楽スターマイン。そのまま載せると音楽が著作権に引っ掛かりYoutube側で弾かれるので音楽なしのスターマインと同時打ち中心だが、鳳凰乱舞だけはノーカットで載せてある。4尺玉はカメラを上に向け過ぎたため下に片寄って写ってしまっている
4尺玉の後、再びドローンショーが始まる。先日の北区花火会もそうだったが、最近の花火大会では開会時と終了時双方でドローンショーをやるのがトレンドなのだろうか。一旦引き上げた後、終了時刻までに数100機のドローンの充電とか現場はさぞ大変なことだろう。ドローン担当はいつものレッドクリフ社。
ご来場ありがとうございました
終わったらすぐにおしっこタイム。寒いから冷えるんだ。先に水道がちゃんと出るのを確認、よかった。次はウエットティッシュを多めに持って来よう。
行きに閉鎖されていた正面の入口が開放されており、帰りは意外とスムーズだった。自転車置き場に戻って三脚等を荷台に縛り、出発したのが20時37分。昨年は21時過ぎていたのでかなり早く出ることができた。
糠田橋の県道76号は相変わらず渋滞している。歩道は吉見運動公園の駐車場へ戻る人が大勢歩いているので自転車は押して歩かねばならず、連なった車の脇をすり抜けるのが一番怖い。細心の注意を払ってゆっくりと進む。
荒川サイクリングロードに入れば車は来ないので楽だが、しばらくは歩行者が多いのでゆっくり走る。さくら堤公園辺りまで来てしまえば人影すら見なくなる。この後入間大橋まで誰にも出会わなかったが、タヌキの家族には2回遭遇した。帰りは追い風なので楽だった。
ホンダエアポート21時27分、入間大橋21時45分。入間大橋から荒川上流方面を見ると遠くにほんのりと明かりが灯っていた。恐らく糠田の会場だろう。運営の皆さん夜遅くまでお疲れ様です。後で調べたら直線で約14kmほどであった。
入間大橋から見えた会場
川越市内から再び霧雨が降り始め、以後帰宅までずっと降っていた。これも昨年とほぼ同じ。伊佐沼21時57分、いろは親水公園22時47分、23時35分帰宅。走行距離101.65km、平均時速16.8km/hであった。昨年は日付の変わる直前の帰宅だったが、今年は30分近く早く着いた。会場の導線が大切なんだなと感じた。
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生憎の天候ではあったが、ほとんど見えなかった昨年よりは良い空模様だった。「2度あることは3度ある」という諺があるが、来年も雨だろうか……? 関東は梅雨よりも秋雨が雨量が多くなる傾向があるが、来年こそ星空の下で開催される大会を見てみたいものだ。